
「意気阻喪という言葉を見かけたけれど、どういう意味?」「いきそそうという読み方で合っている?」「意気消沈とは何が違うの?」と疑問に思っていませんか。漢字だけを見ると難しく感じますが、意気阻喪は、やる気に満ちていた人が失敗や挫折などをきっかけに気力を失ってしまう状態を表す四字熟語です。意味を知れば、仕事や勉強、スポーツなど身近な場面にも当てはめやすい言葉だとわかります。この記事では、意気阻喪の意味と読み方をはじめ、言葉の成り立ち、意気消沈との違い、類語・対義語、例文、英語表現までわかりやすく解説します。似た言葉との使い分けも整理しているので、読み終わるころには文章の中で自然に使えるようになりますよ。
意気阻喪
英語表記:lose heart / be discouraged / be dispirited
目次
意気阻喪の意味とは?読み方と「意気沮喪」の表記も解説

まずは、意気阻喪という四字熟語がどのような状態を表しているのか、基本から確認していきましょう。読み方だけでなく、一文字ずつ分けて考えると意味をイメージしやすくなります。
意気阻喪とはどんな意味?読み方は「いきそそう」
意気阻喪は「いきそそう」と読み、意気込みがくじけて元気や気力を失うことを意味します。
何かに取り組もうとする気持ちが最初からない状態ではありません。もともとは「頑張ろう」「成功させよう」と意気込んでいたものの、失敗や予想外の出来事などによって、その気持ちが弱くなってしまった状態を指すのがポイントです。
- 意欲があった人の気力がくじける
- 失敗や挫折などをきっかけに元気を失う
- 個人だけでなく、チームや集団の士気が下がった場合にも使える
たとえば、優勝を目指していたチームが大差で敗れ、その後すっかり元気をなくした場合には「敗戦によって選手たちは意気阻喪した」と表現できます。
単に「悲しい」「落ち込んでいる」という感情だけではなく、それまで持っていた意気込みや勢いまで弱くなっているところに、意気阻喪らしいニュアンスがあります。
意気阻喪の語源・成り立ちと「阻喪」「沮喪」の意味
意気阻喪は、「意気」と「阻喪」という二つの言葉から成り立っています。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 意気 | 何かをしようとする気持ち、気力、意気込み |
| 阻喪 | 気力がくじけ、勢いや元気を失うこと |
つまり、「意気」が「阻喪する」と考えると理解しやすく、前向きだった気力や勢いがくじけてしまう状態を表す言葉なのです。
また、「意気阻喪」は「意気沮喪」と書かれることもあります。「阻喪」と「沮喪」は、この四字熟語では同じ読み方の「そそう」で用いられます。
なお、「阻喪」を「そしょう」と読んだり、「意気喪失」と書いたりしないよう注意しましょう。「戦意喪失」という別の言葉があるため混同しやすいところですが、四字熟語としては「意気阻喪」です。
意気阻喪の意味がわかる使い方・例文と英語表現

意味を理解したら、次は実際の文章でどのように使うのか確認してみましょう。意気阻喪は「意気阻喪する」「意気阻喪した」「意気阻喪の様子」のような形で使うことができます。
意気阻喪の使い方と例文
意気阻喪は、仕事、勉強、スポーツ、勝負事など、それまで意欲的に取り組んでいた人が何らかの出来事によって気力を失った場面に適しています。
仕事で使う例文
「何か月も準備してきた企画が中止となり、担当チームはすっかり意気阻喪していた。」
この例では、企画の成功を目指して努力していた人たちが、中止を知らされたことで気力を失った状態を表しています。
勉強や受験で使う例文
「第一志望の試験結果を見て意気阻喪したが、すぐに次の試験へ向けて勉強を始めた。」
一度は気力を失ったものの、その後立ち直ったことが伝わる例文です。「意気阻喪」は一時的な状態にも使えます。
スポーツで使う例文
「序盤に大量失点したことで選手たちは意気阻喪しかけたが、主将の声かけで持ち直した。」
スポーツでは個人だけでなく、チーム全体の士気や勢いが落ちた状態にも自然に使えます。
日常生活で使う例文
「楽しみにしていた旅行が急きょ中止になり、弟はすっかり意気阻喪している。」
このように日常的な出来事にも使えます。ただし、「落ち込む」と比べるとやや硬い表現なので、友人同士の会話よりも文章や改まった説明で使うと自然です。
意気阻喪を英語で表すと?lose heartやbe discouragedの違い
意気阻喪に完全に一対一で対応する英単語があるわけではありませんが、文脈によってlose heart、be discouraged、be dispiritedなどで表現できます。
| 英語表現 | ニュアンス |
|---|---|
| lose heart | 自信や希望、勇気を失う |
| be discouraged | 失敗などで意欲をそがれる |
| be dispirited | 元気や気力を失っている |
たとえば「彼は失敗して意気阻喪した」なら、「He was discouraged by the failure.」のように表せます。
意気阻喪の核心にあるのは「それまであった意欲がくじける」という変化なので、英訳するときも前後の状況に応じて表現を選ぶことが大切です。
意気阻喪の意味と意気消沈の違い・類語・対義語

意気阻喪を正しく使うためには、よく似た「意気消沈」との関係を知っておくことが大切です。さらに類語と対義語まで覚えておくと、文章の場面に合わせて表現を選びやすくなります。
意気阻喪と意気消沈の違いは?ほぼ同じ意味
「意気阻喪」と「意気消沈」は非常によく似ており、辞書でも互いに同義の言葉として示されることがあります。そのため、意味の上ではほぼ同じと考えて問題ありません。
| 言葉 | 主な意味 | 使ったときの印象 |
|---|---|---|
| 意気阻喪 | 意気込みがくじけ、気力や勢いを失う | やや硬く、文章語的 |
| 意気消沈 | 意気込みが衰え、元気がなくなる | 比較的なじみがあり使いやすい |
私は文章を書くとき、「大きな失敗によってそれまでの勢いがくじけた」という場面では意気阻喪、「結果にがっかりして元気をなくした」という場面では意気消沈を選ぶことがあります。
ただし、これは厳密な意味の違いというより、文章から受ける印象を考えた使い分けです。「意気阻喪と意気消沈には明確に別々の意味がある」と覚える必要はありません。
意気阻喪の類語・似た意味の四字熟語
意気阻喪の類語として代表的なのが「意気消沈」です。そのほかにも、気力を失った状態を表す表現があります。
- 意気消沈(いきしょうちん):意気込みが衰え、元気をなくすこと
- 失望落胆(しつぼうらくたん):期待が外れ、ひどくがっかりすること
- 垂頭喪気(すいとうそうき):元気を失い、しょげ返ること
- 戦意喪失(せんいそうしつ):戦おう、競おうとする気持ちを失うこと
- 落胆(らくたん):期待どおりにならず、がっかりすること
- 失意(しつい):望みがかなわず、落胆した状態
使いやすさを重視するなら「意気消沈」や「落胆」、文章に重みを持たせたい場合は「意気阻喪」が適しています。
一方、「失望落胆」は期待が裏切られた結果に重点があり、「戦意喪失」は戦ったり競ったりする意思を失うことに重点があります。似た言葉でも、どの気持ちが失われたのかによって使い分けると表現がより正確になります。
意気阻喪の対義語は意気軒昂・意気衝天・意気揚々
意気阻喪とは反対に、気力や勢いが盛んな状態を表す言葉には「意気軒昂」や「意気衝天」などがあります。
| 対義語 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|
| 意気軒昂 | いきけんこう | 意気込みが盛んで元気な様子 |
| 意気衝天 | いきしょうてん | 意気込みが天を突くほど盛んな様子 |
| 意気揚々 | いきようよう | 得意で誇らしげな様子 |
特に「意気軒昂」と「意気阻喪」は、元気や意気込みが盛んな状態と失われた状態という対照的な関係にあります。
「敗戦直後は意気阻喪していた選手たちも、次の大会を前に再び意気軒昂としている」のように並べると、気持ちの変化を鮮明に表現できます。
意気阻喪の意味を正しく理解して誤用を防ぐポイント

最後に、意気阻喪を文章で使う際に間違えやすいポイントを確認します。意味だけでなく、どのような場面に向いている言葉なのかまで理解しておけば、自然に使えるようになります。
意気阻喪を使うときの注意点と覚え方
意気阻喪を使ううえで一番大切なのは、「元気がない」だけではなく「もともとあった意気込みがくじけた」という流れを意識することです。
たとえば、最初からやる気がなかった人について「彼は朝から意気阻喪していた」と表現すると、前後の事情がない限り意味が伝わりにくくなります。
一方、「重要なプレゼンに向けて準備していたが、直前に企画そのものが中止となり意気阻喪した」であれば、意欲が高かった状態から気力を失った変化がはっきりしているため自然です。
- 最初は意気込みや気力があった
- 失敗・敗北・中止・挫折などの出来事が起きた
- その結果、元気や勢いが失われた
この「意気込みがある状態から、くじけた状態へ」という流れを覚えておけば、意味を忘れにくくなります。
また、「阻」という字には「さまたげる」という意味があります。「意気が阻まれ、勢いを失う」とイメージすると、「意気阻喪」という漢字と意味を結びつけて覚えやすいでしょう。
意気阻喪の意味と使い方まとめ
意気阻喪は「いきそそう」と読み、意気込みがくじけて弱くなり、元気や気力を失うことを意味する四字熟語です。
「意気沮喪」と書かれることもあり、意味や読み方は基本的に同じです。また、「意気消沈」は非常に近い意味を持つ類語で、厳密に区別しなければならない言葉ではありません。
- 読み方は「いきそそう」
- 意味は「意気込みがくじけ、元気や気力を失うこと」
- 「意気阻喪する」「意気阻喪した」の形で使える
- 「意気沮喪」と表記することもある
- 代表的な類語は「意気消沈」
- 対義語には「意気軒昂」「意気衝天」などがある
- 英語ではlose heartやbe discouragedなどが近い
少し難しい四字熟語ですが、「やる気満々だった人が何かをきっかけに気力を失った状態」とイメージすると覚えやすくなります。文章で見かけたときはもちろん、自分で使うときも、その前に意気込みがあったかどうかを意識してみてください。
【参考文献】
