【今般】【今次】【今回】【今度】の違いと意味|使い分け・英語表現・例文
【今般】【今次】【今回】【今度】の違いと意味|使い分け・英語表現・例文

「今般」「今次」「今回」「今度」は、どれも“いまに関わる話”で見かける言葉ですが、文章にするときほど違いが効いてきます。

特にビジネスメールや公文書、案内状のように改まった文脈では、「この度」「このたび」「このほど」との差、そして読み方や語感の硬さが気になりやすいはずです。

また「今回」は日常でも頻出なのに対し、「今般」は改まった通知でよく見かけ、「今度」は次回や近々を指すこともあり、「今次」は少し特殊な使われ方もします。

この記事では、今般と今次と今回と今度の違いと意味を、使い分け・類義語と対義語・言い換え・英語表現・例文までまとめて、迷わない形に整えます。

  1. 今般・今次・今回・今度の意味の違いが一瞬で分かる
  2. 場面別に「どれを使うべきか」の判断基準が身につく
  3. 類義語・対義語・言い換えで文章の幅が広がる
  4. 英語表現と例文で実際の運用まで腹落ちする

目次

今般と今次と今回と今度の違い

最初に、4語を「意味」「使い分け」「英語表現」の3点で比較します。ここが固まると、後半の各語の解説と例文が一気に読みやすくなります。

結論:今般と今次と今回と今度の意味の違い

私の結論は次のとおりです。4語は「同じ“いま”でも、指している時間の輪郭と文体の硬さが違うと捉えると迷いません。

コアの意味 時間の向き 文体・語感
今般 このたび・今回(当該の案件) 現在〜ごく近い過去 硬め・事務的・通知向き
今次 今の回・今の期/(文脈により)現下の出来事 現在(“今まさに”の色が強い) かなり硬い・見出し語、歴史語彙でも出る
今回 今の回(いま行われる/行われた) 現在〜近い過去 標準・会話でも文章でも使う
今度 このたび/次回・次の機会/近い将来 近い過去〜近い未来まで広い 標準・会話寄り(文脈で意味が動く)
  • 今般は「当該の案件」を改まって指す
  • 今次は「今の回・今の期」を硬く言い、特定の慣用(例:今次◯◯)も多い
  • 今回は「いま行われる(行われた)回」をニュートラルに言う
  • 今度は「このたび」も「次回」も担えるので、文脈の管理が重要

今般と今次と今回と今度の使い分けの違い

使い分けは、①文体の硬さ②時間の向き(過去/現在/未来)の2軸で決まります。

①文体の硬さで選ぶ

社外向けの通知や規程改定など、個人の感情を抑えた文章なら今般が安定します。逆に、会話や柔らかい案内なら今回今度が自然です。今次は“硬さ”が最上位で、媒体や場面が限られます。

②時間の向きで選ぶ

今回は「いま行われる/行われた」寄りで、未来を指すと不自然になりやすいです。一方今度は「次回(近い未来)」でよく使えます。今般は“案件”を示す語なので、未来の予定というより「当該の件」の通知に強い、と押さえると精度が上がります。

  • 「今度」は便利な反面、“今回”なのか“次回”なのかが曖昧になりやすい
  • 「今次」は日常文のメールに入れると、硬すぎて距離が出ることがある

今般と今次と今回と今度の英語表現の違い

日本語の4語は、英語では「この件」「今回」「次回」などに分解して訳すほうが自然です。直訳にこだわるより、文脈の役割で選びます。

日本語 よく合う英語 ニュアンス
今般(当該の件) on this occasion / in this matter / regarding this matter “この件について”の事務的さ
今次(現下の・現在の) the current / the present / this “いまこの局面”を硬く指す
今回(今の回) this time ニュートラルで口語寄り
今度(次の機会) next time / sometime soon 次回・近い将来を自然に表す

今般の意味

今般は、改まった文章で「この件」「このたび」をきれいに言い切れる便利語です。ただし便利だからこそ、場面に合う硬さかどうかの見極めが大切です。

今般とは?意味や定義

今般(こんぱん)は、「このたび」「今回」を改まって言う語です。ポイントは、単なる時間ではなく、“当該の案件・当該の出来事”を指し示す働きが強いことです。

そのため「今般の件」「今般の改定」「今般のご案内」のように、名詞を受けて“案件ラベル”として使うと安定します。

今般はどんな時に使用する?

今般は、社外向けの通知、規程改定、価格改定、組織としての案内など、淡々と事実を伝える文章で力を発揮します。感謝や喜びを強く出す文章より、情報を正確に通達する文で相性がいいです。

逆に、友人同士の会話や柔らかい連絡では硬さが出るため、普通は「今回」「このたび」「今度」で十分です。

今般の語源は?

今般の「般」は「一般」「全般」の「般」と同じで、“事柄・ありさま”をまとめて捉える感覚を持っています。そこに「今」が付くことで、“いま当面している事柄(当該)”を指す語として働きます。

今般の類義語と対義語は?

今般の類義語は、文体に合わせて次を使い分けるのがおすすめです。

  • 類義語:このたび、この度、今回、今度(文脈次第)、当該、当面、先般(直近の過去を指すとき)
  • 対義語:前回、先般(対比として置く場合)、去る(例:去る○日)、過日、以前

今次の意味

今次は、4語の中でも最も“硬さ”が強く、使いどころが限定されます。正しくはまると文章が引き締まりますが、乱用すると浮きやすい語でもあります。

今次とは何か?

今次(こんじ)は、基本的に「今の回」「今の期」「現在の」という意味で使われます。特に「今次改定」「今次計画」「今次大戦」のように、“いまの局面(現下)”を硬くラベル化するのが得意です。

感覚としては「今回」よりも対象が大きく、個別の一回というより「いま進行している局面」を指しやすい、と捉えるとブレません。

今次を使うシチュエーションは?

今次は、行政文書、規程や白書の見出し、報告書の章題など、硬い文脈で使われます。日常のメールに入れるなら、相手や組織文化を選びます。

私のおすすめは、本文で多用するよりも、タイトル・見出し・件名に限定して使うことです。そうすると硬さが“整理のための硬さ”になり、読み手に負担をかけにくいです。

今次の言葉の由来は?

今次の「次」は「次回」の「次」と同じで、回や期の単位を意識させます。そこに「今」が付いて、“現在の回(現在の期)”を示す語として働きます。

今次の類語・同義語や対義語

今次は類語を丁寧に揃えておくと、文章の硬さを調整しやすくなります。

  • 類語・同義語:現下、現在、当該、当面、今般(案件寄り)、今回(回寄り)
  • 対義語:前回、前期、先般、従前、過去の、旧来の

今回の意味

今回が4語の中で最も汎用的です。だからこそ、未来を指してしまう誤用が起きやすい点だけ注意すれば、ほぼ困りません。

今回の意味を解説

今回は文字どおり「今の回」です。会議、キャンペーン、実験、試験など、繰り返し起きる出来事の「いま行われている回」または「行われたばかりの回」を指します。

ニュアンスはニュートラルで、話し言葉にも書き言葉にも適します。

今回はどんな時に使用する?

「今回の会議」「今回の結果」「今回の変更点」など、対象が一回のイベント・施策として捉えられる場面で使います。文章でも会話でも使えるので、迷ったらまず今回を候補にすると安全です。

今回の語源・由来は?

今回の「回」は、順番で巡ってくる“一回”の単位です。つまり今回=“いま巡ってきた回”という構造で、語源的にも直感的です。

今回の類義語と対義語は?

今回の言い換えは文体で選ぶと自然です。

  • 類義語:このたび、この度、今般(硬め)、当該(さらに硬め)
  • 対義語:前回、先回、前の回、以前、従前

今度の意味

今度は、日常でよく使うのに意味の幅が広い語です。「今回」と「次回」を両方担えるのが強みであり、同時に誤解の原因にもなります。

今度とは?意味や定義

今度(こんど)は、文脈により主に次の3つの意味で使われます。

  • このたび・今回(起きたばかり/起きていること)
  • 次回・次の機会(近い未来)
  • 最近・このごろ(期間をぼかす用法)

この幅があるため、今度を使うときは「いつの話か」を補助語で固定すると誤解が減ります(例:今度の金曜、今度の会議、今度こそ)。

今度はどんな時に使用する?

会話では「今度ご飯行こう」「今度の打ち合わせ」「今度こそ成功させよう」など、予定や意気込みと相性が抜群です。文章でも使えますが、通知文や規程文では曖昧さが残ることがあるため、必要なら「次回」「今回」と言い切ったほうが親切です。

  • 「今度=next」と決め打ちすると誤解しやすいので、近い過去〜近い未来まで動くと覚える

今度の語源・由来は?

今度は「今」+「度(たび)」の組み合わせで、度は「一度」「再度」の度と同じく回数・機会を表します。つまり今度は、語の作りとしても“いまの機会”で、そこから「今回」や「次回」へ意味が広がっています。

今度の類語・同義語や対義語

今度は、どの意味で使うかによって言い換え候補が変わります。

  • 類語(今回寄り):今回、このたび、今般
  • 類語(次回寄り):次回、次の機会、近日、近々、来たる
  • 対義語:前回、この前、先日、過日、以前

「来たる」の使い方も近いので、近い未来を硬めに言いたいときは、次の記事も参考になります。

「来たる」と「来る」の違い|意味・使い方・例文を解説

今般の正しい使い方を詳しく

今般は、丁寧さというより「組織として淡々と伝える」語感が強いのが特徴です。型を覚えると、文章が一気に整います。

今般の例文5選

  • 今般、社内規程の一部を改定いたしましたのでご案内申し上げます
  • 今般の価格改定に伴い、対象商品一覧を別紙にて提示いたします
  • 今般の事案につき、経緯と対応方針を以下のとおり報告いたします
  • 今般のご指摘を踏まえ、再発防止策を講じます
  • 今般、担当窓口を変更いたしましたのでお知らせいたします

今般の言い換え可能なフレーズ

文章の硬さを調整したいときは、次の言い換えが便利です。

  • 少し柔らかく:このたび、この度
  • ニュートラルに:今回
  • さらに硬く:当該、当面(文脈次第)

今般の正しい使い方のポイント

今般は、「今般+名詞」の形で使うと格段に安定します。私は次の3パターンを“型”として押さえています。

  • 今般のご案内/今般の改定/今般の件(案件ラベル)
  • 今般、〜いたしました(改まった書き出し)
  • 今般の◯◯に伴い、〜(理由づけ)

今般の間違いやすい表現

誤用で多いのは、今般を会話にそのまま持ち込むケースです。場が硬くないのに今般を使うと、距離感が出てしまい“よそよそしい”印象になりがちです。

また、未来の予定を言い切る場面では、今般より「次回」「今度(日時を添える)」のほうが誤解がありません。

今次を正しく使うために

今次は“硬いラベル語”として使うのがコツです。本文で連発するより、見出し・件名・章題で効かせるほうが読み手に優しいです。

今次の例文5選

  • 今次改定の主眼は、運用の明確化にあります
  • 今次計画では、重点施策を三つに整理しました
  • 今次の検討結果を踏まえ、次期の方針を定めます
  • 今次対応における課題は、初動連携の遅れでした
  • 今次の変更は、手続き簡素化を目的としています

今次を言い換えてみると

硬さを落としたいなら、次の候補が現実的です。

  • やや柔らかく:今回、現時点での、現在の
  • 同程度に硬く:当該、現下
  • 局面を強調:いまの段階で、いまの局面では

今次を正しく使う方法

今次は、対象が「回」「期」「局面」として扱えるときに使うと映えます。具体的には、改定・計画・対応・検討のような“まとまり”を受けるとしっくりきます。

私は、今次を使うときほど「何の今次か」を必ず名詞で固定します(例:今次改定、今次対応)。これだけで誤解が激減します。

今次の間違った使い方

今次の弱点は、対象が小さすぎると過剰に硬くなることです。たとえば「今次のランチ」「今次の雑談」のような日常語彙に付けると、文章が不自然に見えます。

また、相手が硬い表現に慣れていない場合、意味が伝わらず読み飛ばされることもあるため、必要なら「今回」「現時点」と置き換える判断も大切です。

今回の正しい使い方を解説

今回をきれいに使うコツは、「いま行われている回」か「行われたばかりの回」かを、文脈で曖昧にしないことです。

今回の例文5選

  • 今回の会議では、結論を二点に絞って整理します
  • 今回の施策は、既存顧客の満足度向上を狙います
  • 今回の結果から、仮説の一部が支持されました
  • 今回の変更点は、申請フローの追加です
  • 今回の件は、私の説明不足が原因でした

今回を別の言葉で言い換えると

場面や文章の硬さに応じて次が使えます。

  • 柔らかく:このたび、この度
  • 硬めに:今般
  • 限定を強めて:当該(当該案件、当該変更)

今回を正しく使うポイント

今回が最も強いのは、“同じ種類の出来事が繰り返される前提”があるときです。会議、企画、試験、施策など「回」が明確な対象に付けると、読み手は迷いません。

未来の予定を言いたいなら、今回より「次回」「今度(日時つき)」のほうが誤解を防げます。

今回と誤使用しやすい表現

誤用で多いのは、未来の予定を「今回」で指してしまうケースです。例えば「今回の打ち合わせは来週です」は、文脈によっては通りますが、読み手の頭に一瞬引っかかりが出ます。

予定を明確にするなら「来週の打ち合わせ」「次回の打ち合わせ」「今度の打ち合わせ(来週)」のように、時間を固定する言い方に寄せるのが安全です。

今度の正しい使い方・例文

今度は“便利な多義語”です。便利だからこそ、私は「日時」「方向(今回/次回)」のどちらかを必ず補助情報で固定する運用をおすすめします。

今度の例文5選

  • 今度の金曜日に、改めて打ち合わせをお願いします
  • 今度こそ、期限内に提出します
  • 今度の件は、私が窓口になります
  • 今度、時間が合うときにご相談させてください
  • 今度の企画は、前回の反省点を反映しました

今度の言い換え可能なフレーズ

意味を固定して伝えるなら、言い換えが効果的です。

  • 次回の意味なら:次回、次の機会、近日、近々
  • 今回の意味なら:今回、このたび、今般
  • 期間をぼかすなら:最近、このごろ

今度の正しい使い方のポイント

今度は、「いつの今度か」を読み手が補えるときに強い語です。逆に、補えない相手・補えない状況では曖昧さが残ります。

私は次のどちらかを必ず添えます。

  • 日時:今度の火曜、今度の会議、今度の三連休
  • 方向:今度(次回)は〜、今度(今回)は〜

今度の間違った使い方

やりがちな失敗は、「今度」を連続して使い、一文の中で“今回”と“次回”が混ざることです。たとえば「今度の件は今度改めて説明します」は、読み手が“どっちの今度?”となります。

この場合は「今回の件は、次回改めて説明します」のように、語を分解して言い切るのが正解です。

まとめ:今般と今次と今回と今度の違い・意味・使い方・例文

最後に要点を締めます。4語は似ていますが、使い分けは明確です。

  • 今般:当該の案件を改まって指す。「今般のご案内」「今般の改定」
  • 今次:現在の回・期・局面を硬くラベル化する。見出し・件名向き
  • 今回:いま行われる/行われた回をニュートラルに言う。迷ったらこれ
  • 今度:今回も次回も担える便利語。日時や方向の補助情報で曖昧さを消す

「文章が硬すぎる」「逆に軽すぎる」と感じたら、今般⇄このたび、今次⇄現時点、今回⇄当該、今度⇄次回のように、言い換えで温度調整してみてください。言葉の選び方ひとつで、読み手の理解と印象は大きく変わります。

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