
「ミャンマー料理とタイ料理って、どちらも東南アジアのエスニック料理で似ている気がする」「タイ料理は辛いけど、ミャンマー料理も辛いの?」「ナンプラーやココナッツミルク、パクチーはどっちに多い?」——こんな疑問で検索している方は多いはずです。
実際、日本ではトムヤムクンやグリーンカレーなどのタイ料理の知名度が先行し、ビルマ料理とも呼ばれるミャンマー料理は情報が少ない分、味の想像がつきにくいですよね。さらに、ミャンマーの国民食モヒンガーや、発酵茶葉のサラダラペットゥなど、名前を聞いただけではピンと来ない料理も多く、混同が起きやすいのも自然な流れです。
この記事では、ミャンマー料理とタイ料理の違いを「味付け」「辛さ」「食材・香辛料」「代表料理」の観点から整理し、初めての方でも選びやすい形にまとめます。読み終えた頃には、外食でも旅行でも“自分の好みに合う方”を自信を持って選べるようになります。
- ミャンマー料理とタイ料理が混同されやすい理由と共通点
- 味付けと辛さの違いを日本人目線で整理するポイント
- 使われる食材・ハーブ・発酵調味料の違い
- 代表料理の比較で「自分に合う方」を選ぶコツ
目次
ミャンマー料理とタイ料理の違いとは?

まずは全体像から。ミャンマー料理とタイ料理は同じ東南アジア圏にありつつ、味の作り方や香りの立て方がけっこう違います。ここでは「立ち位置」「共通点」「混同されやすい理由」を順に整理します。
ミャンマー料理とタイ料理の基本的な位置づけ
ミャンマー料理(ビルマ料理)は、米と麺、そして発酵食品を軸にした「日常に根ざした家庭料理」がとても強い印象です。全体としては優しい塩味や旨味がベースになり、そこに油(ピーナッツオイルなど)と発酵のコクが重なって“しみじみ系”の美味しさに着地します。
一方のタイ料理は、世界的にも人気が高い通り、辛味・酸味・甘味・塩味をはっきり打ち出し、ハーブの香りで輪郭を作る料理が目立ちます。屋台文化やレストラン文化も含めて「食のエンタメ性」が高く、ひと口目から印象に残りやすいのが特徴です。
ざっくり言うと、ミャンマー料理は“旨味と発酵で落ち着く”、タイ料理は“香りとメリハリで華やぐ”。この差を押さえるだけでも、違いが一気に見えやすくなります。
東南アジア料理としての共通点
もちろん共通点もたくさんあります。両者ともに主食は米が中心で、米麺文化が強いのも共通です。また、魚介や鶏肉、豚肉、豆類、香味野菜をうまく使い、暑い気候でも食欲が落ちにくい工夫が料理に反映されています。
もう一つの共通点は、“調味料で味を足して完成させる”考え方。テーブルに置かれた調味料(酸味や辛味、塩味)を自分好みに調整する文化は、タイ料理のイメージが強いですが、ミャンマー料理にも「あと一押し」で味が締まるメニューが多いです。
- 米・米麺を中心にした食文化
- 魚醤や発酵調味料で旨味を足す
- 香味野菜や薬味で後味を整える
なぜミャンマー料理とタイ料理は混同されやすいのか
混同されやすい理由は、大きく3つあります。
- 日本での露出がタイ料理に偏っており、東南アジア料理=タイ料理のイメージが先行しやすい
- どちらも魚醤や香味野菜を使うため、香りの方向性が一部似て感じる
- ミャンマー料理店の情報が少なく「よくわからない=タイに近いのでは」と連想されやすい
ただ、実際に食べ比べると、辛さの設計と発酵の使い方で別物だと気づきます。次章からは、より具体的に「味付け」と「辛さ」を比較していきます。
味付け・辛さの違い|ミャンマー料理とタイ料理を比較

ここが一番知りたい方も多いはず。ミャンマー料理とタイ料理は、同じ「エスニック料理」と一括りにされがちですが、味の組み立て方はかなり違います。ポイントは“発酵のコク”と“香りの立て方”です。
ミャンマー料理の味の特徴(発酵食品と優しい味わい)
ミャンマー料理は、発酵を上手に使って旨味を重ねるのが得意です。代表例が、発酵茶葉を使ったサラダラペットゥ。お茶の葉を「飲む」だけでなく「食べる」という発想が、ミャンマーらしさを象徴しています。
味の方向性としては、塩味や旨味がベースにあり、そこに香ばしい油や豆、ナッツの食感が加わることが多いです。辛味は“あるにはある”のですが、タイ料理のように辛味が主役として前に出るより、旨味の奥行きの一部として添えられる印象になりやすいですね。
- 発酵食品で旨味とコクを作る
- 油や豆・ナッツで香ばしさと食感を足す
- 辛さは主役より「アクセント」になりやすい
タイ料理の味の特徴(辛味・酸味・甘味のバランス)
タイ料理は、ひと皿の中に辛味・酸味・甘味・塩味を同居させ、そのバランスで“クセになる味”を作ります。たとえばトムヤムクンのように、酸味と辛味が同時に立つスープは、タイ料理の象徴的な構造です。
さらに、レモングラス、バイマックルー(こぶみかんの葉)、ガランガルなど、ハーブの香りで料理の輪郭をくっきりさせます。ミャンマー料理が“旨味の層”で魅せるなら、タイ料理は“香りの線”で魅せる。私はそう捉えています。
辛いのはどっち?日本人が感じる辛さの違い
結論から言うと、一般的にはタイ料理のほうが辛く感じやすいです。理由は単純で、タイ料理は辛味を「味の柱」に置く料理が多いから。一方、ミャンマー料理は辛味があっても“旨味の背景”に回ることが多く、辛さが突出しにくい傾向があります。
ただし、これはあくまで目安です。タイ料理でも辛くないメニューはありますし、ミャンマー料理でも唐辛子がしっかり効いた一皿はあります。日本人が失敗しやすいのは、「辛さの種類」が違う点です。
- タイ料理:唐辛子の直球感+酸味で辛さが際立ちやすい
- ミャンマー料理:発酵や油のコクの中に辛味が溶け、丸く感じやすい
- 同じ料理名でも店や地域で辛さは変わります
- 辛いものが苦手な方は、注文時に「辛さ控えめ」を必ず伝えてください
使われる食材・香辛料の違い|ミャンマー料理とタイ料理

味の違いは、使う食材と香辛料の違いから生まれます。ここでは「よく登場する食材」「香りの決め手」「魚醤など発酵調味料の違い」を整理します。
ミャンマー料理でよく使われる食材・調味料
ミャンマー料理は、米・米麺に加えて、豆、ナッツ、発酵食材の出番が多いです。油はピーナッツオイルなど香ばしい系が合いやすく、料理全体に“ふくよかさ”が出ます。
ミャンマー料理で覚えておくと役立つ要素
- 発酵茶葉:ラペットゥなどで代表的
- 豆・豆粉・ひよこ豆:とろみやコク、主食の補助に
- 干しエビ・魚介の旨味:出汁や和え物に
- 香ばしい油:全体の満足感を底上げ
私は初めてミャンマー料理を食べたとき、「派手さよりも、食べ進めるほど馴染む」印象が強く残りました。発酵や豆の使い方が、食後感を軽くしつつ満足度を上げているんですよね。
タイ料理で欠かせないハーブ・スパイス
タイ料理の核は、ハーブとスパイスの香りです。日本でもおなじみのパクチー(香菜)に加え、タイ料理ならではの香りの部品がいくつもあります。
- レモングラス:爽やかな柑橘系の香り
- バイマックルー:香りに立体感が出る
- ガランガル:生姜に似つつ、よりシャープ
- 唐辛子:辛味の主役。生・乾燥・粉など形も多様
- ココナッツミルク:カレーやスープに甘いコク
タイ料理は、香りが先に来て、味が追いかける構造になりやすいです。だからこそ「タイ料理が好きな人」は、味だけでなく“香りを食べている”感覚が強いと思います。
ナンプラーや発酵調味料の違い
「魚醤=ナンプラー」と思われがちですが、東南アジアには魚醤文化が広くあります。タイ料理の代表格がナンプラーで、塩味と独特の香りで味を締める役割を持ちます。
ミャンマー料理にも魚醤や発酵調味料があり、旨味のベース作りに使われます。ただし、タイ料理が“香りとメリハリ”で使うのに対して、ミャンマー料理は“旨味の土台”として溶け込ませる使い方が多い印象です。
| 比較項目 | ミャンマー料理 | タイ料理 |
|---|---|---|
| 発酵調味料の役割 | 旨味の土台として馴染ませる | 塩味と香りで味を立てる |
| 香りの出し方 | 発酵・油・豆でコクを重ねる | ハーブで輪郭をくっきり作る |
| よくある印象 | やさしい、しみじみ | 刺激的、華やか |
- 魚醤や発酵調味料は塩分が高いことが多いので、体調管理が必要な方は摂取量に注意してください
- 健康状態や食事制限がある方は、医師や管理栄養士など専門家に相談するのが安心です
代表的な料理で見るミャンマー料理とタイ料理の違い

ここからは、料理名ベースで一気にイメージを固めます。「どんな料理があるのか」「見た目は似てるのか」「食べ方はどう違うのか」を、代表メニューで比べていきましょう。
ミャンマー料理の代表的なメニューと特徴
ミャンマー料理の代表として挙げやすいのは、国民食とも言われるモヒンガーと、発酵茶葉のサラダラペットゥです。ほかにも米麺サラダ系、豆を使ったとろみのある料理など、日常食の延長にあるメニューが多いのが特徴です。
代表例
- モヒンガー:魚介系の出汁を感じる米麺料理。朝食としても親しまれる
- ラペットゥ:発酵茶葉に豆やナッツ、干しエビなどを合わせるサラダ
- 米麺の和え麺・サラダ:油と酸味、香味野菜でさっぱり食べやすい
私はミャンマー料理を「滋味深いエスニック」と呼びたくなります。派手な香りで押すより、発酵と出汁で“落ち着く美味しさ”を作るのが上手です。
タイ料理の代表的なメニューと特徴
タイ料理は日本でも定番が多いですね。トムヤムクン、グリーンカレー、ガパオ、パッタイなど、料理名を聞いた瞬間に味のイメージが浮かぶ方も多いはずです。
代表例
- トムヤムクン:酸味と辛味、ハーブの香りがはっきりしたスープ
- グリーンカレー:ココナッツミルクの甘いコク+青唐辛子の辛さ
- ガパオ:バジルの香りと辛味でご飯が進む炒め物
- パッタイ:甘酸っぱさとナッツの香ばしさが特徴の焼きそば風麺
タイ料理は、ひと口目で「来た!」と感じる設計になりやすいです。香りと味の主張が明快なので、好みにハマるとリピートが止まりません。
見た目・味・食べ方の違いを比較
最後に、代表メニューを軸に「見た目」「味」「食べ方」をまとめて比べます。初めてのお店でメニューを見たとき、ここを思い出すと失敗が減ります。
| 観点 | ミャンマー料理 | タイ料理 |
|---|---|---|
| 見た目 | 素朴で家庭的。油や豆でしっとりした質感の料理が多い | 色が鮮やかで華やか。ハーブや唐辛子が見た目にも主張 |
| 味の中心 | 発酵・出汁・旨味の重なり | 辛味・酸味・甘味・塩味のバランス |
| 辛さの立ち方 | アクセントになりやすい(ただし辛い料理もある) | 主役になりやすい(辛さ調整できる料理も多い) |
| 食べ方 | 和え物・麺・ご飯に“馴染ませる”タイプが多い | 香りを立てて食べる。付け合わせや調味料で変化も楽しむ |
ミャンマー料理とタイ料理に関するよくある質問

最後に、読者の方からよく出る質問をまとめます。「辛さが不安」「日本で食べられる?」など、実用面をここで解決していきましょう。
日本人の口に合うのはどちら?
これは好みによりますが、初めての方が「食べやすさ」を重視するなら、ミャンマー料理は当たりやすいと思います。発酵の旨味や出汁の方向性が、日本の“だし文化”と相性が良いからです。
一方で、香りの強い料理が好き、酸味のある料理が好き、刺激が欲しいという方はタイ料理がハマりやすいです。私は、次のように選ぶのが現実的だと考えています。
- 落ち着く旨味が好き:ミャンマー料理
- 香りとメリハリが好き:タイ料理
- 辛いものが得意:タイ料理が選びやすい(ただし調整前提)
辛くないミャンマー料理・タイ料理はある?
あります。タイ料理は辛いイメージが強いですが、パッタイのように甘酸っぱさ主体で辛さを後から足すタイプもありますし、店によっては辛さを控えめにできます。
ミャンマー料理も、辛味が強くない料理が多めですが、薬味やディップで辛さを足せることがあります。辛さに不安がある場合は、注文時に「辛さ控えめ」や「唐辛子別添え」を依頼するのが一番確実です。
- 辛さの感じ方には個人差があります(同じ人でも体調で変わります)
- アレルギーや体質に不安がある方は、原材料を店に確認してください
日本で食べられるレストランは多い?
一般的には、タイ料理店のほうが多い傾向です。タイ料理は全国的にチェーンや専門店が広く、都市部だけでなく地方でも見つけやすいです。
ミャンマー料理店は地域差があり、都市部(特に多文化エリア)に集中しやすい印象があります。もし近所で見つからない場合は、イベント出店やポップアップ、あるいはミャンマーコミュニティが多いエリアの飲食店情報を探すのが近道です。
なお、店舗情報や営業状況は変更されることがあるため、正確な情報は各レストランの公式サイトや公式SNSで確認してください。
まとめ:ミャンマー料理とタイ料理の違いを知って食文化を楽しもう

最後に、この記事のまとめです。違いがわかると「なんとなく」で選ばなくてよくなり、外食も旅行も満足度が上がります。ここでは、楽しみ方のコツを3つに絞って締めます。
違いを知ることで料理の楽しみ方が広がる
ミャンマー料理とタイ料理は、似ているようで、味の作り方が違います。違いを知っていると、同じ“エスニック”でも「今日は落ち着きたいからミャンマー」「今日は刺激が欲しいからタイ」と、気分で選べるようになります。
私自身、料理ジャンルを“国名”で覚えるより、味の設計(旨味型か、香り型か)で捉えるようになってから、外食の失敗が減りました。
初心者におすすめの料理の選び方
初めての方は、まず“代表料理の中でも食べやすいもの”から入るのがおすすめです。
- ミャンマー料理:モヒンガー(出汁系の麺)、豆や野菜の和え物
- タイ料理:パッタイ(甘酸っぱい麺)、辛さ控えめのガパオ
そして、辛さが不安なら「辛さ控えめ」を遠慮なく伝えること。これは“通っぽさ”ではなく、満足度を上げるための大事なコツです。
次の外食や旅行で試してみよう
次にタイ料理店へ行くときは、辛さだけでなく「酸味」や「ハーブの香り」を意識してみてください。ミャンマー料理店へ行くときは、発酵や出汁の“旨味の重なり”を探すと、楽しみが一段増えます。
なお、体調や持病、食事制限がある方は、無理をせず専門家(医師・管理栄養士など)へ相談するのが安心です。料理の味付けや辛さは店舗ごとに異なるため、最終的な判断はご自身の体調と、店側の案内を踏まえて行ってください。
