
文章を書いているときや国語の問題を解いているときに、「気持ちがたかぶる」と書きたい場面で、「昂る」と「高ぶる」のどちらの漢字を使えばよいのか迷った経験はないでしょうか。特に、昂ると高ぶるの違いや意味、ニュアンスの差があいまいなままだと、「感情が昂る」と「感情が高ぶる」のどちらがより自然なのか、どんな使い分けをすればよいのか判断しづらくなってしまいます。
また、「昂るの意味や語源を知りたい」「高ぶるの類義語や対義語も整理しておきたい」「気持ちが高ぶるの英語表現を知りたい」「昂ると高ぶるをビジネス文書や小説で正しく使い分けたい」といったニーズも、国語や文章表現をしっかり身につけたい人ほど強くなっているはずです。
この記事では、そうしたモヤモヤをスッキリ解消できるように、「昂る」と「高ぶる」の違いと意味を軸に、語源、類義語・対義語、言い換え表現、英語表現、具体的な使い方や例文まで、まとめて整理していきます。最後まで読んでいただくことで、「この文脈なら昂る」「この人の態度には高ぶるを使う」と自信を持って選べるようになるはずです。
- 「昂る」と「高ぶる」の意味の違いと、感情表現としての正しい使い分け
- 昂る・高ぶるそれぞれの語源と、類義語・対義語・言い換え表現
- 昂る・高ぶるを使った自然な日本語の例文と、英語表現の対応関係
- 文章や会話で誤用しやすいポイントと、迷ったときの判断基準
昂ると高ぶるの違い
ここでは、まず「昂る」と「高ぶる」の意味の違いと全体像を押さえます。結論から先に整理し、そのあとで実際の使い分けや英語表現の違いも見ていきましょう。
結論:昂ると高ぶるの意味の違い
どちらも「たかぶる」と読み、感情や神経が高まる様子を表す言葉ですが、私が受験勉強やビジネス文書で使ってきた実感としては、次のように整理するとイメージしやすくなります。
| 語 | 主な意味 | ニュアンス | よく合う場面 |
|---|---|---|---|
| 昂る | 感情・神経・気分が高揚して興奮状態になること | 内側からじわじわと湧き上がる感情、高揚感を丁寧に描写する文学的な表現 | 小説やエッセイ、心情描写、格式を意識した文章 |
| 高ぶる(感情) | 気持ちや期待が高まる、興奮すること | 日常的な「気分が高まる」「テンションが上がる」といったニュートラルな表現 | 会話、ニュース、ビジネスメールなど幅広い場面 |
| 高ぶる(態度) | 思い上がる、威張る、尊大な態度になること | 相手からマイナス評価を受けるような、鼻につく態度 | 人物批評、失敗の原因分析、人柄の描写など |
つまり、昂るは「興奮して高揚する」意味にほぼ限定されるのに対して、高ぶるは「興奮する」と「思い上がる」という二つの意味を持つ、というのが大きな違いです。
さらに、漢字としても違いがあります。昂は常用漢字ではないため、公用文や新聞では基本的に高ぶるを用いるのが一般的です。一方で、小説やエッセイなどでは、あえて昂るを使うことで文章全体の雰囲気を引き締める効果も期待できます。
昂ると高ぶるの使い分けの違い
実際に「どちらを書けばよいか」で迷うのは、この使い分けの部分だと思います。私自身が意識しているポイントは、次の3つです。
- 感情の高揚だけを描きたいなら昂るが向いている
- 日常的な日本語や公的な文書では、高ぶるを選んでおけば無難
- 「偉そうな態度」「思い上がり」を含めたいときは、高ぶるを使う
例えば、入試本番を前にした受験生の気持ちを描くなら、
「試験会場に足を踏み入れた瞬間、胸の鼓動が昂った。」
と書くと、文学的でドラマチックな印象になります。一方、ニュース記事などでスポーツ観戦の様子を伝えるなら、
「スタジアムは期待感で高ぶった空気に包まれていた。」
のように、より一般的な高ぶるを選ぶ方が読み手にも自然です。
さらに、誰かの態度を批判的に描写するときには、
「小さな成功体験が続いたことで、彼の態度は次第に高ぶっていった。」
のように書くと、「自信が行き過ぎて傲慢になる」というマイナスのニュアンスまでしっかり伝えることができます。
こうした微妙な違いは、「意味」だけでなく「意義(その言葉を選ぶ価値)」まで意識すると理解しやすくなります。言葉の意味と意義の違いをより深く整理したい場合は、「意味」と「意義」の違いを詳しく解説した記事も参考になるはずです。
昂ると高ぶるの英語表現の違い
英語に訳すときには、「昂る」と「高ぶる」の差は、主にニュアンスで表現します。感情がポジティブに高まる場面と、少しネガティブな「思い上がり」を含む場面で、使う英語表現を切り替えるイメージです。
感情が高揚する・興奮する(昂る・高ぶる)イメージの英語表現
- get excited / be excited(興奮する・わくわくする)
- be thrilled(ぞくぞくするほどうれしい)
- my heart is racing(胸が高鳴っている)
- excitement is building up(期待や興奮が高まっている)
思い上がって威張る(高ぶる)イメージの英語表現
- get arrogant(傲慢になる)
- get cocky(調子に乗る・うぬぼれる)
- be full of oneself(自分に酔っている・自惚れている)
例えば、「ファンの期待が高ぶる」は
・Excitement is building up among the fans.
のように表現できますし、「成功続きで彼の心が高ぶった(=うぬぼれた)」なら、
・He got a little cocky after a series of successes.
といった言い方がしっくりきます。
昂るの意味
ここからは、「昂る」にフォーカスして、意味や語源、類義語・対義語まで細かく整理していきます。文学的な表現としての魅力も含めて押さえておきましょう。
昂るとは?意味や定義
「昂る」は、「感情や神経、気分が高まって興奮状態になること」を表す動詞です。辞書的に言い換えると、
- 期待や不安、緊張などで心が落ち着かなくなること
- 感動や喜び、怒りなどが強くなり、胸の中で渦巻く状態
- 平常心を保ちにくいほど、内側から感情が湧き上がっている様子
といった要素を含みます。
ポイントは、「外に爆発する」というより、内側でギュッと張り詰めるイメージが強いことです。例えば、
- 「受験票を握りしめる手に、じんわりと緊張が昂る。」
- 「拍手が鳴り止まないステージを前に、胸の鼓動が昂っていく。」
のような用例では、心の中の静かな高揚感が丁寧に表現されているのがわかります。
また、「昂」という漢字そのものが常用漢字ではなく、やや文学的で硬めの印象を与えるため、ビジネスメールなどよりも、小説、エッセイ、詩などの文芸的な文章で使われることが多い言葉です。
昂るはどんな時に使用する?
私が「昂る」を選ぶのは、次のようなシーンです。
- 受験や試合、発表会の前の張り詰めた緊張感
- ライブや舞台の始まりを待ちながら高まっていく期待
- 人前で話す直前のドキドキとわずかな恐怖が混ざった感情
- 芸術作品に触れて、言葉にならないほど心が揺さぶられた瞬間
例えば、
「開演5分前、暗転した会場で観客の胸は静かに昂っていった。」
と書けば、単に「ワクワクする」では表現しきれない、特別な高揚感が伝わります。
一方、カジュアルな会話では「気分が上がる」「テンションが高まる」のような言い方の方が自然なので、昂るは主に書き言葉として覚えておくと使い分けやすくなります。
昂るの語源は?
「昂」という漢字は、「高く上がる」「持ち上げる」といった意味を表す字です。下部の「日」は太陽を、上部の「冋」は囲いを表し、「太陽が高く昇っていく」イメージから、
- 上昇する
- 気勢が上がる
- 気分が高揚する
といった意味が派生したと考えられています。
そのため、昂るは単に「強くなる」というより、静かな上昇や徐々に高まっていく過程を含んだ言葉だと捉えると、ニュアンスがつかみやすくなります。
同じ漢字を使う熟語として、
- 昂揚(こうよう):気分・意欲などが高まること
- 昂進(こうしん):病状や景気などが勢いよく進むこと
などがあり、いずれも「勢いよく上がっていく」イメージを共有しています。
昂るの類義語と対義語は?
昂るの意味をより立体的に理解するために、類義語・対義語も押さえておきましょう。
昂るの主な類義語
- 高まる(たかまる)
- 興奮する(こうふんする)
- 気分が乗る
- ボルテージが上がる
- 胸が高鳴る
昂るの主な対義語
- 静まる(しずまる)
- 落ち着く
- 冷める
- クールダウンする
特に、「高まる」「静まる」は受験問題でも頻出のペアなので、昂る=感情や気分が高まる方向、その逆が「静まる・落ち着く」と整理しておくと、文章読解でも役立ちます。
感情に関する言葉の違いに興味がある方は、「感傷的」と「感情的」の違いを解説した記事も合わせて読むと、心の動きを描き分けるヒントが得られるはずです。
高ぶるの意味
次に、「高ぶる」の意味と使い方を見ていきます。同じ読み方を持つ言葉ですが、「昂る」にはない「思い上がり」のニュアンスが加わる点が重要なポイントです。
高ぶるとは何か?
「高ぶる」は、「昂る」と同じく感情が高まる意味を持ちながら、さらに次の二つの意味を兼ね備えています。
- ①感情・気分・期待が高まる(興奮する)
- ②思い上がって威張る・尊大な態度になる
①は昂るとほぼ同じ使い方で、
- 「決勝戦を前に、会場の熱気が高ぶる。」
- 「観客の期待が次第に高ぶっていく。」
のように使われます。一方、②の意味では、
- 「小さな成功を重ねるうちに、彼は徐々に気が高ぶっていった。」
- 「実績に胡坐をかき、プライドだけが高ぶった態度が反感を買った。」
のように、「周囲から見て好ましくない態度」に対して使われることが多くなります。
昂るには②の意味がないため、「傲慢さ」を描きたいなら高ぶるを選ぶと覚えておくと、誤解のない表現がしやすくなります。
高ぶるを使うシチュエーションは?
高ぶるは、日常会話からビジネス、ニュースまで幅広く使える言葉です。私がよく目にしたり、実際に使ったりするシーンを整理すると、次のようになります。
高ぶる(①感情が高まる)の典型的なシーン
- スポーツ観戦やライブで、観客の熱気が増していく場面
- 選挙やイベント前夜の、期待と不安が入り混じった空気
- サプライズを準備しているときのわくわくした気持ち
高ぶる(②思い上がる)の典型的なシーン
- 成績や売上が好調で、態度に慢心がにじみ始めた人
- 肩書きや立場を手に入れて、急に偉そうになった人
- 周囲の忠告に耳を貸さず、自信ばかりが膨らんでいく様子
どちらの意味で使っているかは、文脈で判断されます。文章を書くときには、「興奮・熱気」の話なのか、「傲慢・慢心」の話なのかが読み手にはっきり伝わるように、前後の言葉選びも意識するとよいでしょう。
高ぶるの言葉の由来は?
「高ぶる」の漢字「高」は、文字通り「高い」「上にある」ことを意味します。古くから、
- 地位や身分が高くなる
- 気持ちが高まる
- プライドが高い
といった表現に使われてきました。
そこから、「気持ち・態度・プライドが通常よりも高いところに持ち上がる」というイメージで、「高ぶる=感情や態度が高くなりすぎる」状態を表すようになったと考えられます。
昂るが「感情の内側の上昇」を強く意識させるのに対して、高ぶるは「周囲から見て、いつもより高い(時に行き過ぎている)」印象が加わるとイメージすると、使い分けの感覚がつかみやすくなります。
高ぶるの類語・同義語や対義語
高ぶるも、意味によって類語や対義語が変わります。ここでは、便宜的に①感情が高まる、②思い上がる、に分けて整理します。
| 意味 | 類語・同義語 | 対義語 |
|---|---|---|
| ①感情が高まる | 高まる/興奮する/昂る/熱狂する/気が立つ/血が滾る | 静まる/落ち着く/冷静になる/気持ちが鎮まる |
| ②思い上がる | 驕る(おごる)/天狗になる/鼻にかける/うぬぼれる | 謙虚になる/頭を下げる/身を慎む |
特に②の意味では、「驕る(おごる)」や「天狗になる」と置き換えるとニュアンスが近くなります。人物描写を丁寧にしたいときは、高ぶる+具体的な行動描写(例:言葉がきつくなる、人の意見を聞かなくなる)をセットで書くと、読み手に伝わりやすくなります。
感情と態度の境目を整理したいときには、「執着」と「愛着」の違いを解説した記事も参考になるでしょう。こちらも、似ているようで違う心の動きを扱ったものです。
昂るの正しい使い方を詳しく
ここでは、「昂る」に絞って具体的な例文を紹介しながら、言い換え可能な表現や使い方のポイント、誤用しやすいパターンを整理していきます。
昂るの例文5選
まずは、実際の文章の中で「昂る」がどのように使われるか、代表的な例を5つ挙げます。
- 新しい企画が通り、胸の奥から期待感が昂ってくるのを感じた。
- 決勝戦の入場曲が流れた瞬間、選手たちの表情には緊張と興奮が入り混じった昂りが宿っていた。
- 観客の拍手に包まれながら、彼女はこらえていた感情が一気に昂るのを抑えきれなかった。
- 幼い頃の記憶をたどるうちに、忘れていた悔しさが再び昂りを見せた。
- 夜遅くまで議論を重ねるうちに、理想を語る声だけが昂っていき、現実的な視点が置き去りにされてしまった。
これらの例文から分かるように、昂るは、心の内側で感情が膨らんでいく様子を描写するときに特に相性がよい言葉です。
昂るの言い換え可能なフレーズ
文章のトーンや読み手に合わせて、昂るを別の表現に言い換えたい場面も多いと思います。そのときに自然な言い換えとして使えるのは、次のようなフレーズです。
- 気持ちが高まる(やわらかく一般的な表現)
- 胸が高鳴る(少しロマンチックな雰囲気)
- 興奮が増していく(ダイレクトで分かりやすい)
- 期待が膨らむ(ポジティブな高揚感)
- 感情が揺さぶられる(強い感動・衝撃)
堅めの文章や文学的な文体を目指すときは昂る、読み手にとって分かりやすさを優先したいときは気持ちが高まる/興奮が増すのような平易な表現に言い換える、と使い分けるとよいでしょう。
昂るの正しい使い方のポイント
昂るを自然に使うためのポイントを、整理しておきます。
- 対象は主に「感情・気分・神経」に限定される(物理的な高さには基本使わない)
- 書き言葉向きであり、会話では「気持ちが高まる」などに置き換えた方が自然
- 強い言葉なので、文章全体に多用しすぎない(インパクトが薄れてしまう)
- ビジネスメールなどフォーマルな場面では、常用漢字の「高ぶる」や「高まる」にしておくと無難
公的な文書や試験の答案では、常用漢字を優先するルールが設けられていることがあります。その場合、「昂る」は避けて、「高ぶる」や「高まる」を使う方が安全です。正確な情報は各種試験や機関の公式サイトをご確認ください。また、具体的な用字用語について迷うときは、最終的な判断は日本語教育の専門家や指導者にご相談ください。
昂るの間違いやすい表現
昂るでよく見かける誤用・注意点も確認しておきましょう。
- 物理的な高さに使ってしまう
例:×「ビルの階数が昂る」→〇「ビルの階数が増える」 - 「昂る」と「上がる」を混同する
例:×「株価が昂る」→〇「株価が上がる」「株価が高騰する」 - ネガティブな「思い上がる」意味で使ってしまう
例:×「彼の態度が昂った」→鼻につくニュアンスなら「高ぶった」「驕りが見える」などが適切 - 一文の中で類似表現を重ねすぎる
例:×「感情が昂って高ぶって興奮した」→冗長なので、いずれか一つに絞る方が読みやすい
高ぶるを正しく使うために
続いて、「高ぶる」の具体的な例文や言い換え表現、正しい使い方のポイント、間違いやすいケースを整理していきます。昂るとの違いが、さらにクリアになるはずです。
高ぶるの例文5選
高ぶるの二つの意味(感情が高まる/思い上がる)それぞれについて、例文を挙げてみます。
①感情・期待が高まる意味での例文
- 優勝がかかった試合を前に、チーム全体の士気が高ぶっている。
- 発表会の幕が上がる直前、ステージ裏は緊張と期待で高ぶった空気に包まれていた。
- 思いがけない再会に、言葉にならない感情が胸の奥で高ぶる。
②思い上がる・威張る意味での例文
- 小さな成功体験が続いたことで、彼の言動には目に見えてプライドの高ぶりが現れ始めた。
- 役職に就いた途端、態度が高ぶってしまい、部下との距離が一気に開いてしまった。
このように、ポジティブな場面でもネガティブな場面でも使えるのが高ぶるの特徴です。文脈でどちらの意味か読み取れるように、周辺の語を丁寧に選ぶことが大切です。
高ぶるを言い換えてみると
高ぶるを別の表現に置き換えることで、読み手にとってより分かりやすくなる場合があります。意味ごとに代表的な言い換えを挙げておきます。
①感情・期待が高まる意味の言い換え
- 期待が膨らむ
- ボルテージが上がる
- 熱気を帯びる
- 気持ちが高まる
- 場の空気が張り詰める
②思い上がる意味の言い換え
- 調子に乗る
- 驕る(おごる)
- うぬぼれる
- 鼻にかける
- 慢心する
文章のトーンによって、砕けた表現(調子に乗る)と、やや硬い表現(慢心する)を使い分けると、表現の幅が広がります。
高ぶるを正しく使う方法
高ぶるを誤解なく使うには、次の点を意識するのがおすすめです。
- どちらの意味で使っているか、自分の中で明確にする
(感情の高まりか、態度の思い上がりか) - 後ろに続く名詞や文脈で、意味を補う
例:「期待が高ぶる」「プライドが高ぶる」のように対象をはっきりさせる - ビジネス文書ではネガティブな意味での使用に注意
(相手を不必要に刺激しないよう、別の表現に言い換える)
ビジネスメールなどで「皆さまの期待が高ぶっています」という表現を使うと、状況によってはやや大げさに響くことがあります。その場合は、「期待が高まっています」「関心が高まっています」と、より穏やかな表現にするのも一つの工夫です。
高ぶるの間違った使い方
最後に、高ぶるの誤用・注意点も確認しておきましょう。
- ポジティブな場面なのに、慢心の意味で受け取られる可能性がある表現
例:×「新人なのに気持ちが高ぶっている」→文脈によっては「生意気」と誤解される恐れあり。
〇「意欲が高まっている」「やる気に満ちている」などに言い換えると安全。 - 物理的な高さとの混同
例:×「山が高ぶる」→〇「山がそびえ立つ」「山の標高が高い」 - 昂るとの混同
「文学的なニュアンスを出したいのに、常用漢字の高ぶるを使ってしまい、意図した雰囲気にならない」ケースがあります。逆に、公的な文書で昂るを使ってしまうと、用字上の指摘を受けることもあるので注意が必要です。
まとめ:昂ると高ぶるの違いと意味・使い方の例文
最後に、「昂る」と「高ぶる」の違いと、ここまでの内容の要点をまとめておきます。
- 昂るは、感情・気分・神経が高揚して興奮状態になることを表す、やや文学的・文語的な表現で、主に書き言葉として使われる
- 高ぶるは、「感情が高まる」と「思い上がって威張る」という二つの意味を持ち、日常会話からビジネスまで広く使える常用漢字の表現である
- 作文・小論文・ビジネス文書では、「昂る」は避けて「高ぶる」「高まる」などの表現を選ぶ方が無難な場合も多い
- ニュアンスが迷ったら、「感情の内面的な高揚=昂る」「周囲から見て高まりすぎた態度や空気=高ぶる」と整理すると、使い分けの判断がしやすい
感情を表す日本語は、似ているようでいて、実は微妙な違いがたくさんあります。その違いを丁寧に押さえておくと、文章の説得力や表現の幅が一気に広がります。愛情表現のニュアンスをさらに深めたい場合は、「溺愛」と「激愛」の違いを解説した記事なども読み比べてみてください。
「昂る」と「高ぶる」の違いがクリアになれば、感情表現の幅がぐっと広がります。ぜひ、この記事の内容を参考にしながら、日々の読書や文章作成で実際に使ってみてください。

