
「改めてと改めましての違いや意味がよく分からない」「ビジネスメールでどちらを書けば良いか毎回迷ってしまう」という方はとても多いと感じています。特に自己紹介や挨拶、謝罪やお礼の場面では、ほんの一言の違いが相手への印象を大きく左右するので、不安になって当然です。
この記事では、改めてと改めましての違いや意味を軸に、言葉としての成り立ちや語源、敬語表現としての位置づけ、ビジネスメールやスピーチでの使い方、具体的な例文まで丁寧に整理していきます。「改めてと改めましてのどっちが正しいのか」「改めての類義語や対義語」「改めましての言い換えや英語表現」など、関連してよく検索される疑問も一緒に解消できるよう構成しました。
初めて学ぶ方にも、すでに何となく使っている方にも、「なぜそう言うのか」まで腹落ちする状態を目指して解説していきます。読み終える頃には、自信を持って改めてと改めましてを使い分けられるようになりますので、ぜひ肩の力を抜いて読み進めてみてください。
- 改めてと改めましての意味とニュアンスの違いが分かる
- ビジネスや日常会話での正しい使い分け方が理解できる
- 語源・類義語・対義語・言い換え表現や英語表現まで整理できる
- すぐに使える例文をストックして、メール文やスピーチに活かせる
改めてと改めましての違い
まずは「改めて」と「改めまして」の違いを一度でイメージできるように、意味・使い分け・英語表現の3つの観点から整理します。ここをおさえておくと、その後の細かな解説もすっと入ってきやすくなります。
結論:改めてと改めましての意味の違い
最初に結論からお伝えすると、「改めまして」は「改めて」を丁寧にした表現です。どちらも元になっているのは動詞「改める」で、「もう一度」「新しく」「別の機会に」という意味を持っています。
副詞の「改めて」は、次のような2つの意味で使われます。
- 一度行ったことを、別の機会にもう一度行うこと(例:改めて会議を開く)
- 今さらのように、初めて経験するかのように感じること(例:日本語の奥深さを改めて感じる)
一方で「改めまして」は、「改めてご挨拶申し上げます」を短くした形と考えるとイメージしやすいでしょう。すでに軽く挨拶をしたあとに、区切り直して丁寧に自己紹介や感謝、謝罪を述べるときによく用いられます。
つまり、意味そのものに大きな違いはありませんが、丁寧さ・フォーマルさの度合いが異なると考えるのがポイントです。
改めてと改めましての使い分けの違い
使い分けの軸になるのは、場面のフォーマルさと、文の中で果たす役割の2つです。
- 改めて:ビジネス・日常どちらでも使えるが、あくまで「普通の丁寧さ」
- 改めまして:挨拶や自己紹介など、きちんと区切りをつけたい場面の「一段階丁寧」な表現
例えば、上司や取引先とのメールで「改めて資料を共有いたします」はよく使う自然な表現です。ただし、「改めまして資料を共有いたします」とすると、やや大げさで不自然に感じられることが多いです。
逆に、スピーチや自己紹介では「改めまして、株式会社◯◯の△△と申します」のように、改めましてを使うと場が引き締まり、フォーマルな印象を与えられます。
- 文章の中で動作を説明するときは「改めて」が基本
- 挨拶・自己紹介・感謝・謝罪の切り出しには「改めまして」が活躍
- 迷ったときは「改めて」にしておけば過剰な印象になりにくい
改めてと改めましての英語表現の違い
英語では、日本語のように「改めて」と「改めまして」を明確に区別する表現はありません。どちらも状況に応じて、次のようなフレーズで表現します。
| 日本語 | ニュアンス | 代表的な英語表現 |
|---|---|---|
| 改めて確認する | 再度・もう一度 | check again / double-check / review again |
| 改めてお礼を申し上げます | 改めて感謝を伝える | I would like to thank you again / Let me express my gratitude once again |
| 改めまして、◯◯と申します | フォーマルな自己紹介 | Let me introduce myself again / I would like to introduce myself once again |
| 改めて会議を設定する | 別の機会に | set up another meeting / reschedule the meeting |
英語では「丁寧な敬語の一語」で表すというより、文全体の丁寧さで調整するイメージを持っておくと、表現を選びやすくなります。
改めての意味
ここからは、「改めて」という言葉そのものに焦点を当てて、意味・用法・語源・類義語や対義語を詳しく見ていきます。
改めてとは?意味や定義
改めては、副詞として次の2つの意味を持ちます。
- 一度行ったことを、もう一度やり直す様子(再度・別の機会に)
- 今さらのように新鮮に感じる様子(あらためて強く実感する)
国語辞典の定義をかみ砕くと、「過去に一度行ったことを、今もう一度きちんと行う」か「当たり前だと思っていたことを、今あらためて感じ直す」というイメージです。
日常会話からビジネスまで幅広く使え、敬語ではないものの、目上の人や取引先に対して使っても失礼にはあたりません。
改めてはどんな時に使用する?
「改めて」を使う典型的なシーンを、用途別に整理してみます。
1. スケジュールや予定を組み直すとき
例:「会議の日程は改めてご連絡いたします。」
一度決めかけた予定を、一度白紙に戻して別の機会を設定するニュアンスがあります。
2. もう一度確認・検討するとき
例:「この件については、社内で改めて検討いたします。」
すでに一度検討しているものの、より慎重に再確認する印象を与えます。
3. 気持ち・評価などを強く実感するとき
例:「日本語の奥深さを改めて感じました。」
「今さらながら」「あらためて強く」といった感情の高まりを表現するのに便利です。
4. メールでの締めの一文として
例:「改めて御礼申し上げます。」
丁寧ですが、後述する「改めまして」に比べると、ややフラットな印象になります。
改めての語源は?
「改めて」は、動詞「改める」の連用形「改め」に、接続助詞「て」がついた形です。「改める」には「状態を変える」「整え直す」「改正する」といった意味があります。
もともとは、「服装を改める」「態度を改める」のように、何かをきちんとし直す意味で使われていました。そこから派生して、「改めて会う」「改めて伺う」のように、時間や機会を改める=別の機会を設けるという意味合いが広がったと考えると理解しやすいでしょう。
改めての類義語と対義語は?
「改めて」と意味が近い類義語・反対のニュアンスを持つ対義語を整理しておきます。
| 区分 | 言葉 | ニュアンス |
|---|---|---|
| 類義語 | 再度 | 改めてよりもやや堅い、書き言葉寄り |
| 類義語 | もう一度 | 日常的で口語的、カジュアルな印象 |
| 類義語 | 再び | 少し文語的・古風なイメージ |
| 類義語 | 今一度 | 丁寧に「もう一度」とお願いしたいとき |
| 対義語 | そのまま | 改めず、状態を変えないこと |
| 対義語 | 引き続き | 改めることなく連続して行うこと |
ビジネスメールでは、状況に応じて「再度」「今一度」「再び」などを組み合わせることで、相手への丁寧さと伝わりやすさのバランスを取ることができます。
改めましての意味
次に、「改めまして」という表現にフォーカスして、意味・使う場面・言葉の由来・類語や対義語を解説します。
改めましてとは何か?
改めましては、「改めて」を丁寧にした挨拶表現です。形式的には、「改めて」に丁寧の助動詞「ます」の連用形「まし」がついた形だと考えられます。
意味としては、「もう一度あらためて」「あらためてきちんと」というニュアンスで、すでに一度行った挨拶ややり取りを、正式な形でやり直すときに使われます。
代表的なのは、次のようなフレーズです。
- 改めまして、◯◯株式会社の△△と申します。
- 改めまして、この度は誠にありがとうございました。
- 改めまして、お詫び申し上げます。
いずれも、「最初の一言」よりも一段階フォーマルな空気を作りたいときに使われる表現です。
改めましてを使うシチュエーションは?
「改めまして」が活躍するシーンは、主に次の3つです。
1. 自己紹介・スピーチの冒頭
会議や懇親会、オンラインイベントなどで、すでに何度か顔を合わせている相手に対して、あらためて自己紹介するときに頻繁に使われます。
例:「改めまして、本日の講師を務めます◯◯と申します。」
2. 感謝を丁寧に伝え直すとき
口頭やメールで一度お礼を伝えている前提で、区切りのタイミングでもう一度感謝を強調したいときに使います。
例:「改めまして、この度は多大なるご支援を賜り、心より御礼申し上げます。」
3. 謝罪やお詫びを強めたいとき
初回の謝罪に続いて、正式な文書や会見、メールなどで重ねてお詫びを述べる場面でもよく使われます。
例:「改めまして、お客様にご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。」
このように、「改めて」よりも感情のこもった丁寧な印象を与えたいときに選ばれるのが「改めまして」です。
改めましての言葉の由来は?
「改めまして」は比較的新しく広まった表現で、放送やビジネスの現場で聞く機会が増えたと言われます。日本テレビのアナウンサーコラムでも、「改めましてお知らせします」のような形に違和感を覚えるという指摘が紹介されています。
本来は「改めてご挨拶申し上げます」を省略したものと考えられ、特に挨拶の決まり文句として定着しつつあります。ただし、何にでも「改めまして」をつければ丁寧になる、というわけではない点には注意が必要です。
改めましての類語・同義語や対義語
「改めまして」に近い意味を持つ表現や、反対のニュアンスを持つ表現を整理します。
- 類語・同義語
- 「ここであらためて」
- 「重ねて」
- 「この場を借りて」
- 「今一度」
- 対義語に近い表現
- 「取り急ぎ」:形式ばらず、急ぎで伝えるニュアンス
- 「まずは」:冒頭で軽く切り出す、カジュアル寄りの印象
挨拶やスピーチの場面では、「改めまして」の多用は文章を重たくする原因にもなるので、他の類義語とバランスよく組み合わせることが大切です。
改めての正しい使い方を詳しく
ここからは、「改めて」の使い方を例文や言い換え表現を交えながら、より実践的に掘り下げていきます。
改めての例文5選
まずは、ビジネスと日常それぞれの場面から、よく使う例文を5つ紹介します。
- 本日の議論を踏まえて、社内で改めて検討いたします。
- 詳細な日程につきましては、改めてご連絡差し上げます。
- この度は、ご多忙のところお時間を頂戴し、改めて御礼申し上げます。
- あの映画を見て、日本文化の奥深さを改めて実感しました。
- 一度持ち帰り、条件を改めて見直してからご回答いたします。
これらはいずれも、「一度行ったやり取りや検討を、もう一度きちんと行う」という改めての基本イメージに沿った用例です。
改めての言い換え可能なフレーズ
同じ意味を保ちつつ、文体や丁寧さを調整したいときに使える言い換え表現を挙げておきます。
- 再度:ややかためのビジネス表現(例:再度ご案内いたします)
- 今一度:丁寧に依頼したいとき(例:今一度ご確認いただけますと幸いです)
- もう一度:カジュアル・口語的(例:もう一度説明してもらえますか)
- 別途:書き言葉でよく使う(例:詳細は別途ご連絡いたします)
- 後日あらためて:日時を少し先にずらすニュアンス(例:後日あらためて伺います)
ビジネスメールでは、「今一度ご確認いただけますと幸いです」のように、改めてを使わずに柔らかく依頼するフレーズもよく用いられます。
改めての正しい使い方のポイント
改めてを使うときに意識しておくと失敗しにくいポイントを3つに絞って整理します。
- 「一度行ったことがある」前提を含んでいるかをチェックする
- 「今さらながら〜を実感する」という文脈にも使えることを理解する
- 丁寧さを上げたいときは、文全体で調整する(敬語・クッション言葉など)
例えば、「改めて◯◯させていただきます」と乱用するよりも、「今一度ご確認いただけますと幸いです」「後日、正式なご案内をお送りいたします」といった文全体の設計で丁寧さを表現する方が、読み手にとって自然な文章になります。
改めての間違いやすい表現
最後に、「改めて」でよく見かける誤用パターンを確認しておきましょう。
- 「新めて」と誤字にしてしまう 「改めて」は必ず「改」の字を使います。「新めて」は誤りなので注意しましょう。
- 一度もしていないことに「改めて」を使う 例:×「改めてご連絡いたします(初めての連絡なのに)」 初回の連絡であれば、「追ってご連絡いたします」「後ほどご連絡いたします」などの方が自然です。
- 改めましてとの混同 挨拶文ですべて「改めまして」にしてしまうと、過剰な丁寧さで読みにくくなります。本文中の動作・事務的な連絡は「改めて」を基本にするとすっきりします。
改めましてを正しく使うために
続いて、「改めまして」を自然かつ効果的に使うためのコツを、例文とともに整理していきます。
改めましての例文5選
まずは、そのまま使える代表的な例文を5つ紹介します。
- 改めまして、本日はお忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございます。
- 改めまして、この度の不手際につきまして深くお詫び申し上げます。
- 改めまして、◯◯株式会社の△△と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
- 改めまして、長年にわたるご支援に心より感謝申し上げます。
- 改めまして、今回の受賞を大変光栄に思っております。
これらの例文はいずれも、すでに一度触れている内容を、あらためて正式な形で伝え直すときに使うイメージで作られています。
改めましてを言い換えてみると
「改めまして」を別の表現に言い換えるときは、挨拶のフォーマルさを保ちつつ、少しだけニュアンスを変える意識を持つと良いでしょう。
- ここであらためて(例:ここであらためて御礼申し上げます)
- この場をお借りして(例:この場をお借りして感謝申し上げます)
- 重ねて(例:重ねて御礼申し上げます)
- 今一度(例:今一度自己紹介をさせていただきます)
いずれも、「すでに一度触れている話題を、礼儀を尽くして再度述べる」という点では「改めまして」と近い立ち位置の表現です。
改めましてを正しく使う方法
改めましてを上手に使うためのポイントを3つ挙げます。
- 「挨拶・自己紹介・感謝・謝罪」の4分野に絞って使う
- 文の最初に置き、区切りや場面転換を明確にする
- 同じスピーチやメールの中で多用しすぎない
例えば、ビジネスメールで「改めまして」を使うなら、
- 冒頭の一度だけにする
- それ以外は「改めて」「重ねて」「今一度」などに切り替える
といった工夫で、文章全体のバランスがぐっと整います。敬語表現全般のバランス感覚については、同じサイト内で解説している「ご確認のほど」の意味と使い方・例文も合わせて読むと、よりイメージしやすくなるはずです。
改めましての間違った使い方
最後に、「改めまして」で特に注意したい誤用・違和感のある使い方をチェックしておきましょう。
- 事務連絡のたびに「改めまして」をつける 例:×「改めまして、資料をお送りします。」 ここでは「改めて資料をお送りします」「資料をお送りいたします」で十分丁寧です。
- 初対面の最初の一言から「改めまして」を使う 初対面では「初めまして」が基本です。「改めまして」は、すでに一度挨拶をしている前提があるときに使う表現です。
- スピーチの中で何度も「改めまして」を繰り返す 連発するとくどい印象になります。場面転換が多い場合は、「さて」「それでは」「ここで」などと組み合わせると自然です。
まとめ:改めてと改めましての違いと意味・使い方の例文
最後に、この記事全体のポイントを振り返りつつ、「改めて」と「改めまして」を今後どのように使い分けていけば良いかを整理します。
- 意味の違い 両者とも「もう一度新たに」という意味ですが、「改めまして」は「改めて」を丁寧にした挨拶表現です。
- 使い分けの軸 動作や事務的な連絡:改めて 挨拶・自己紹介・感謝・謝罪の切り出し:改めまして
- 英語表現 again / once again / let me ~ again などを、文全体の丁寧さで調整して使い分けます。
- 語源・類義語・対義語 元は動詞「改める」から派生した表現で、「再度」「今一度」「もう一度」などの類義語と組み合わせて使うことで、文章のニュアンスを細かく調整できます。
日本語の表記や敬語の使い分けに不安がある方は、「あらかじめ」と「予め」の違いと意味・使い方や「皆様」と「皆さま」の違いや使い分けなど、関連する言葉の解説も合わせて読んでいただくと、全体の感覚がよりクリアになるはずです。
本記事の内容は、日本語表現やビジネス敬語の一般的な目安にもとづいて整理していますが、公的文書の表記や最新の基準は辞書や公的機関、企業ごとのガイドラインによって異なる場合があります。正確な情報は公式サイトをご確認ください。
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