頓挫と挫折の違いや意味・使い方・例文まとめ
頓挫と挫折の違いや意味・使い方・例文まとめ

「頓挫と挫折の違いや意味がよく分からない」「計画が頓挫したと挫折したはどのように使い分ければいいのか」と悩んでいませんか。ビジネスメールや報告書、就活の自己PR、日常会話でも、頓挫や挫折の意味や使い方を間違えると、相手に伝わるニュアンスが大きく変わってしまいます。

ネットで頓挫の意味や頓挫の使い方、頓挫の英語表現を調べてみると、挫折との違いや頓挫と挫折の類義語や対義語、言い換え表現、さらに挫折と失敗の違いなど、関連情報がたくさん出てきてかえって混乱してしまいがちです。また、人生の挫折経験やキャリアの挫折といった少し重いテーマにもつながるため、できるだけ正しい日本語の感覚で理解しておきたいところです。

この記事では、頓挫と挫折の違いと意味を丁寧に整理しながら、語源や類義語・対義語、自然な言い換え、さらに英語表現や例文までまとめて解説します。読んだあとには、「ここは頓挫を使うべきか、それとも挫折がふさわしいか」を自信を持って判断できるようになるはずです。

  1. 頓挫と挫折の意味の違いと、ニュアンスの差を整理して理解できる
  2. ビジネスや日常会話での頓挫と挫折の自然な使い分け方が分かる
  3. 頓挫・挫折の類義語、対義語、言い換えフレーズや英語表現をまとめて把握できる
  4. 豊富な例文を通して、具体的な文章の中でどう使えばよいかイメージできる

頓挫と挫折の違い

まずは全体像として、頓挫と挫折の意味の違いや、実際の使い分けのポイントを整理します。ここを押さえておくと、後の詳しい解説もスッと入ってきます。

結論:頓挫と挫折の意味の違い

結論から言うと、頓挫も挫折も「物事が途中でだめになる」という点では共通していますが、強調されるポイントが異なります。

主な対象コアの意味ニュアンス
頓挫計画・事業・交渉などの「物事」そのもの進んでいたものが途中で行き詰まり、急に止まる勢い・進行が止まる。気持ちはまだ続けたい可能性もある
挫折人・心・夢・キャリアなど努力していたことが途中でダメになり、気力を失う精神的ショックや心が折れるイメージが強い

つまり、

「計画やプロジェクトというモノが止まる」イメージなら頓挫、「人の心や人生がくじける」イメージなら挫折を選ぶと、自然で伝わりやすい日本語になります。

また、どちらも結果として「うまくいかない」状態を指しますが、対になるイメージとしては、頓挫・挫折の反対語が「完遂」「成功」「成就」といった言葉になる点も押さえておくと理解しやすくなります。関連する言葉の整理は、完遂と遂行の違い成功と成就の違いも参考になります。

頓挫と挫折の使い分けの違い

実際の文章で迷いやすいのが、次のような表現です。

  • 新規事業が頓挫した/挫折した
  • 夢が頓挫した/挫折した
  • キャリアが頓挫した/挫折した

このようなケースでは、次のように意識して選ぶと失敗しにくくなります。

  • プロジェクトや計画の進行が止まったことを客観的に述べたい → 「計画が頓挫した」
  • 取り組んでいた本人の心が折れたことを表現したい → 「彼はそこで挫折した」
頓挫は「一時的な中断」として再開の余地を含むことも多く、挫折は「本人の心の折れ」を強く伴うため、立ち直りや克服の文脈と相性が良い言葉です。「一度は挫折したが、そこから立ち上がった」のような表現が典型的です。

頓挫と挫折の英語表現の違い

英語に直訳しようとしたときも、両者の違いを意識しておくと表現の幅が広がります。

日本語代表的な英語表現ニュアンス
計画が頓挫したThe project came to a standstill.
Our plan stalled halfway.
The project fell through.
進行が止まった・暗礁に乗り上げたイメージ
彼は挫折したHe suffered a setback.
He got discouraged and gave up.
He lost motivation on the way.
精神的ダメージやモチベーションの低下を強調

英語ではどちらもsetbackと訳すことが多いのですが、日本語では「頓挫=物事」「挫折=人や心」という視点で整理しておくと、日本語・英語どちらを書くときにもニュアンスをコントロールしやすくなります。

頓挫の意味

ここからは頓挫に絞って、意味・語源・類義語などを詳しく見ていきます。ビジネスで多用される言葉なので、一度整理しておくと表現の精度がぐっと上がります。

頓挫とは?意味や定義

頓挫(とんざ)は、進んでいた物事が途中で行き詰まり、急に勢いを失って止まってしまうことを表します。

  • 長期プロジェクトが予算不足で急に止まった → プロジェクトが頓挫した
  • 合併交渉が土壇場でまとまらなかった → 合併交渉が頓挫した

「順調に進んでいたはずなのに、あるポイントでガクッと止まる」というイメージが強く、「少し停滞している」程度ではなく、かなり大きな壁にぶつかった印象を与えます。

頓挫はどんな時に使用する?

頓挫をよく使うのは、次のような場面です。

  • 新規事業・大規模プロジェクト・再開発などの長期計画
  • M&A・提携交渉・大型契約などの重要な取引
  • 制度改革・法案審議・政策の実行プロセス

いずれも、

「ある程度まで進んでいたのに、想定外の事情で前に進めなくなった」というニュアンスが共通しています。

一方で、「試験勉強に頓挫した」「ダイエットが頓挫した」のように、日常レベルの努力にも使われることがありますが、その場合も「計画として立てたものが途中で止まった」感触を出したいときに使うと自然です。

頓挫の語源は?

頓挫は「頓」と「挫」から成る熟語です。

  • 頓:急に、にわかに、立ち止まる
  • 挫:くじく、へし折る、勢いを弱める

この2つが組み合わさることで、「急に勢いがくじかれて立ち止まる」というイメージが生まれます。文章や演説の世界では、「盛り上がったあと急に調子を落とす」ことを頓挫と呼ぶ用法もあり、共通して「流れ・勢いが途切れる」ことを表しているのが分かります。

頓挫の類義語と対義語は?

頓挫の周辺語を整理しておくと、文章を書くときの言い換えに役立ちます。

分類ニュアンス
類義語中断・行き詰まり・暗礁に乗り上げる・破綻・失速いずれも「途中で進まなくなる」イメージ。頓挫は特に突然性が強い
対義語完遂・達成・成功・遂行計画が最後までやり通されるイメージ。「完遂」「遂行」については完遂と遂行の違いも参考になります

特に、「頓挫」と対比させる形で「プロジェクトを完遂した」「戦略を着実に遂行した」と書くと、文章全体のメリハリが生まれます。

挫折の意味

続いて挫折について、意味や使う場面、語源を整理していきます。挫折は、頓挫よりも「人の内面」に焦点が当たる言葉です。

挫折とは何か?

挫折(ざせつ)は、力を入れて取り組んでいた物事が途中でだめになり、その結果として意欲や気力を失ってしまうことを指します。

  • 念願の試験に落ちて挫折した
  • 最初の起業で大きな損失を出し、彼は一度挫折を味わった

ここで重要なのは、「結果がうまくいかなかった」という事実だけでなく、「そのことで心が折れてしまう」心理的側面まで含んでいる点です。このため、挫折は人生・キャリア・夢・目標といった「個人のストーリー」と相性が良い言葉です。

挫折を使うシチュエーションは?

挫折がよく使われるのは、次のような場面です。

  • 受験や資格試験、部活動、スポーツなどの目標達成が失敗に終わったとき
  • 仕事で大きな失敗を経験し、やる気をなくしてしまったとき
  • 人間関係や恋愛がうまくいかず、自信を失ってしまったとき

就活や転職活動では、「挫折経験」としてエピソードを語ることが多く、単なる失敗談ではなく、そこから何を学び、どう立ち直ったかまで含めて語られるのが一般的です。

一方、「プロジェクトが挫折した」という使い方も可能ですが、やや文学的・感情的な響きが強くなります。「プロジェクトが頓挫し、担当者たちは大きな挫折感を味わった」のように、頓挫と挫折を組み合わせて使うと、客観的事実と主観的感情をきれいに書き分けることができます。

挫折の言葉の由来は?

挫折は、「挫」と「折」で構成されています。

  • 挫:くじく・くじける。勢いを弱める
  • 折:折れる・曲げる。真っすぐなものが途中で曲がるイメージ

この2つが合わさることで、「まっすぐ進んでいたものが途中でくじかれ、折れてしまう」というイメージが生まれます。もともと骨の挫折(骨折に近いニュアンス)といった用法もありますが、現代では「心が折れる」「努力が実らずやる気を失う」といった心理的な意味で使われることが圧倒的に多くなっています。

挫折の類語・同義語や対義語

挫折の周辺にある言葉も整理しておきましょう。

分類ニュアンス
類義語失敗・断念・落胆・挫折感・敗北感特に「挫折感」は、挫折によって生じた感情面にフォーカスした語
対義語成功・達成・成就・再起・克服努力が実を結んだり、挫折から立ち直るイメージ。「成功」との関係は成功と成就の違いでも詳しく扱っています

学業や受験の文脈では、「学業成就」と「挫折」なども対比されることが多く、願いが叶うイメージとの対比を押さえておくと、表現の幅が広がります。このあたりは学業成就と合格祈願の違いも参考になるはずです。

頓挫の正しい使い方を詳しく

ここからは、頓挫を実際の文章でどう使うかに焦点を当てて、例文や言い換え、注意点をまとめていきます。

頓挫の例文5選

  1. 原材料価格の高騰により、新工場建設の計画は途中で頓挫した。
  2. 想定外の法改正が入り、海外進出プロジェクトは開始直前で頓挫してしまった。
  3. システム移行計画は、要件定義の段階で課題が噴出し、いったん頓挫した形になっている。
  4. 資金調達が難航し、スタートアップの新サービス開発は構想段階で頓挫した。
  5. 社内調整がうまく進まず、働き方改革の取り組みは途中で頓挫している。

これらの例文では、すべて「計画・プロジェクト・取り組み」といった物事の進行が止まることを表している点が共通しています。

頓挫の言い換え可能なフレーズ

文章のトーンや読者層に合わせて、頓挫を別の表現に言い換えたい場面もあります。その際に使いやすいフレーズを挙げておきます。

  • 計画が途中で行き詰まった
  • プロジェクトが暗礁に乗り上げた
  • 交渉がストップした棚上げになった
  • 計画が中断を余儀なくされた
  • 構想が白紙に戻った

ビジネス文章では、頓挫という漢字が少し強く感じられる場合、「一時中断している」「進捗が止まっている」といった柔らかめの表現に置き換えるのも一つの手です。

頓挫の正しい使い方のポイント

頓挫を自然に使うためのポイントを整理しておきます。

  • 主体は「人」ではなく「計画・事業・交渉」などの物事にする
  • 「ある程度まで進んでいた」ことが前提であることを意識する
  • 単なる停滞ではなく、「大きな壁で止まっている」印象を持つ場面で使う
  • 再開の可能性が残っているかどうかは、文脈で補う(頓挫=必ずしも完全な失敗ではない)

特に、「計画が頓挫した」と書いた時点でかなり強いインパクトが出るため、社内報告書などでは、誇張にならない範囲で慎重に使うことをおすすめします。

頓挫の間違いやすい表現

頓挫でありがちな誤用・違和感のある表現も押さえておきましょう。

  • × 私はそこで頓挫した
    → 人に対して直接「頓挫した」と言うとやや不自然で、「そこで挫折した」の方が一般的です。
  • × 計画は始まる前に頓挫した
    → まったく動き出す前なら「実現しなかった」「見送られた」が自然で、頓挫は「進み始めてから止まる」ニュアンスが強いです。
  • × 軽い遅れでもすぐ「頓挫」と表現する
    → 一時的な遅延なら「遅れている」「停滞している」と表現した方が適切です。
ビジネス文章では、頓挫という言葉を使うと「プロジェクトが重大な問題に直面している」という強い印象を与えます。状況がそこまで深刻でないときは、あえて別表現を選ぶことで誤解を避けられます。

挫折を正しく使うために

続いて挫折について、例文や言い換え、使うときの注意点を見ていきます。挫折は「人の物語」を語るときに非常に便利な言葉です。

挫折の例文5選

  1. 第一志望の大学に連続して不合格となり、彼は深い挫折を味わった。
  2. 最初の起業で大きな負債を抱え、一度は挫折したものの、その経験を糧に再挑戦した。
  3. 大きな怪我で選手生命を絶たれたとき、彼女は人生最大の挫折に直面した。
  4. 海外赴任の夢が叶わず、彼はキャリアの挫折を経験したと振り返っている。
  5. プロジェクトの失敗は確かに挫折だったが、それがチームを強くした側面もある。

これらの例文から分かる通り、挫折は「失敗そのもの」だけでなく、その失敗が心に与えた打撃まで含めて語るときにふさわしい言葉です。

挫折を言い換えてみると

挫折を別の表現に言い換えたいときに使えるフレーズを整理しておきます。

  • 大きな壁にぶつかった
  • 夢が打ち砕かれた
  • 目標を達成できず、心が折れた
  • 一度大きな失敗を経験した
  • 逆境を味わった

エントリーシートや面接で「挫折」という言葉を多用し過ぎると重く感じられることもあるため、「失敗」「逆境」「大きな壁」などと組み合わせて表現を変えると、読みやすさが増します。

挫折を正しく使う方法

挫折を上手に使うためには、次の3つをセットで考えるのがおすすめです。

  1. 何に対して挫折したのか(受験・仕事・人間関係など)
  2. どのような結果が挫折だったのか(不合格・失敗・中断など)
  3. その挫折から何を学び、どう行動を変えたか

特に就活や転職の場面では、「挫折→学び→成長」という流れで語ることが重要です。挫折そのものをアピールするのではなく、「そこからどう立ち上がったか」に焦点を当てることで、ポジティブな印象を与えられます。

挫折の間違った使い方

最後に、挫折でありがちな誤用・注意点を挙げておきます。

  • × ちょっとしたミスでもすぐ「挫折」と表現する
    → 軽い失敗や単なるミスで「挫折」と言うと、言葉の重みが薄れてしまいます。
  • × 挫折=「悪いこと」とだけ捉える
    → 挫折は確かにつらい経験ですが、「そこから何を学んだか」をセットで語ることで、成長ストーリーに変えられます。
  • × 他人に対して「あなたは挫折した」と決めつける
    → 非常に強い表現なので、第三者に向けて断定的に使うと失礼に響く可能性があります。
挫折は、人の心の痛みや人生経験に関わるセンシティブな言葉です。他人の経験を軽く評価する形で使うのは避け、自分自身の経験や学びにフォーカスする形で用いると、コミュニケーションもスムーズになります。

まとめ:頓挫と挫折の違いと意味・使い方の例文

最後に、頓挫と挫折の違いと、使い分けのポイントをコンパクトにまとめます。

  • 頓挫:計画・事業・交渉などが、途中で行き詰まり急に止まること(物事の進行が対象)
  • 挫折:取り組んでいたことが途中でだめになり、その結果として意欲や気力を失うこと(人・心・人生が対象)
  • 英語ではどちらもsetbackなどで表現できるが、日本語では「物事」には頓挫、「人や心」には挫折と使い分けると自然
  • 類義語や対義語を押さえておくと、文章の中での言い換えやニュアンス調整がしやすくなる

文章を書くときに迷ったら、

  • 止まったのは「計画そのもの」か → 頓挫
  • くじけたのは「人の心」か → 挫折

という視点で考えると、かなりスムーズに選べるようになります。

頓挫と挫折の違いや意味をしっかり押さえておくと、ビジネス文書、レポート、エントリーシート、プレゼン資料など、あらゆる場面で表現の精度が高まります。ぜひ、ここで紹介した例文や言い換えフレーズも活用しながら、自分の言葉として使いこなしていってください。

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