「事物」と「物事」の違いとは?意味と使い分けを例文で解説
「事物」と「物事」の違いとは?意味と使い分けを例文で解説

「事物と物事の違いって何?意味は同じ?それとも使い分けがあるの?」と迷う方は多いです。どちらも似た場面で見かける言葉ですが、文章の硬さや焦点の置き方が少し違い、場面によって選び方が変わります。

この記事では、事物と物事の違いと意味を軸に、読み方、使い分け、類語、言い換え、対義語、英語表現、例文まで一気に整理します。ビジネス文書やレポートで「どっちを使えば自然?」と悩んだときにも、そのまま判断できるようにまとめました。

最後まで読めば、事物と物事の違いがスッと腹落ちし、文章の目的や文脈に合わせて迷わず使い分けられるようになります。

  1. 事物と物事の意味の違いと結論
  2. 文脈別の使い分けのコツ
  3. 類義語・対義語・言い換えと英語表現
  4. すぐ使える例文と間違いやすいポイント

事物と物事の違い

最初に、全体像をつかみましょう。事物と物事はどちらも「対象をまとめて指す」点では似ていますが、どこに重点を置くか文章の硬さに違いが出やすい言葉です。この章では、意味・使い分け・英語表現の違いを先に整理し、後半の詳細解説が理解しやすい土台を作ります。

結論:事物と物事の意味の違い

結論から言うと、事物と物事の違いは「焦点の置き方」です。

  • 事物:対象をやや客観的に捉え、「物(対象物)」の側面に比重が寄りやすい。文章語・説明文・学術寄りの文脈で使われやすい
  • 物事:対象を広くまとめ、「事(出来事・事柄)」の側面に比重が寄りやすい。日常会話から文章まで幅広く使える

ただし、現実の文章では完全に分離して使われるというより、意味が重なる範囲も大きく、文の目的(硬さ・説明の精密さ)で選び分けるのが実用的です。

項目 事物 物事
中心イメージ 対象(物・概念・対象物)寄り 事柄(出来事・事の流れ)寄り
文章の硬さ 硬め(文章語・説明語) やわらかめ(口語〜文章)
よく合う文脈 解説・定義・論述・客観説明 考え方・進め方・態度・日常の話題
  • 迷ったら「文章を硬く整えたい=事物」「広く自然に言いたい=物事」と置くと整理しやすい

事物と物事の使い分けの違い

使い分けは、「何を伝えたいか」を先に決めると失敗しにくいです。

事物が向く場面

  • 用語の定義や説明など、対象を客観的にまとめたいとき
  • レポート・論文・解説記事など、文章を硬めに整えたいとき
  • 「概念」「対象」「範囲」などと一緒に扱うとき

物事が向く場面

  • 日常会話や読み物で、自然な日本語にしたいとき
  • 考え方・態度・順序・進め方など、出来事の流れを含めて言いたいとき
  • 「物事をうまく進める」「物事を深く考える」など慣用的な言い回しを使うとき

  • 「慣用句っぽさ」がある場合は物事が自然になりやすい
  • 説明文の硬さを上げたいなら事物を選ぶと文章が締まる

事物と物事の英語表現の違い

英語に直訳するときは、どちらも文脈で訳し分けます。日本語ほど「順番の違い」で固定されているわけではないので、何を指しているかを優先して英語を選ぶのがコツです。

日本語 英語表現(例) ニュアンス
事物 things / objects / matters 対象・事柄を客観的にまとめる
物事 things / matters / affairs 出来事や事情を含めて広く指す

英訳は「これが唯一の正解」というより、文章の種類(会話・ビジネス文書・学術)や前後関係で最適解が変わります。最終的な表現の判断は、用途に合う辞書・公式ガイドの用例も確認すると安心です。

事物とは?

ここからは、それぞれの言葉を単体で深掘りします。まずは事物から。事物は日常会話ではやや硬めに感じる一方で、説明文や論述で「対象をまとめる言葉」として便利です。意味・使う場面・語源・類義語と対義語を順番に整理していきます。

事物の意味や定義

事物(じぶつ)とは、さまざまな対象をまとめて指す言葉です。ここでのポイントは、出来事そのものというより、対象として捉えられるものに焦点が寄りやすいところです。

例えば、文章の中で「扱う対象の範囲」を示したいときに、事物を置くと表現が引き締まります。「取り扱う事物」「検討すべき事物」のように、何かを分類したり、説明の対象を整理したりする文脈と相性が良いです。

事物はどんな時に使用する?

事物がよく似合うのは、次のような場面です。

  • 説明・定義:対象を客観的に分類して述べたい
  • 文章のトーンを硬く:レポート、論述、規程、ガイドラインなど
  • 抽象語の整理:概念、範囲、対象、分類などと並べたい

  • 会話や柔らかい文章で多用すると、少し堅苦しく聞こえることがある

私は、文章の目的が「説明・整理」であれば事物を選び、読み手が一般読者であれば「硬さが出すぎないか」を必ず確認するようにしています。

事物の語源は?

事物は、漢字の組み合わせからイメージしやすい言葉です。

  • :こと、事柄、出来事、用件
  • :もの、対象、具体物

この2つを合わせて「事と物=対象全般」を指す表現になっています。順序が「事→物」なので、感覚としては「出来事・事柄を含めつつ、対象としてまとめる」硬めの言い方になりやすい、と捉えると理解が早いです。

事物の類義語と対義語は?

事物の近い言い方(類義語・言い換え)は、文脈によって選び分けます。

  • 類義語:対象、物件、事柄(文脈次第)、諸々、万事
  • 言い換え:さまざまな対象、いろいろなもの(柔らかい表現)

一方で、事物は「まとめて指す」語なので、きれいに一語で対義語を置くのが難しいタイプです。あえて反対方向に振るなら、次のような対比が実用的です。

  • 対義語(対比表現):個別、特定、一点(例:個別の対象/特定の案件)

法務・契約・規程など、解釈が重要な文章での用語選びは慎重に行い、正確な定義は公式資料や信頼できる辞書で確認してください。最終的な判断が必要な場面では、専門家への相談もおすすめします。

物事とは?

次に物事です。物事は会話でも文章でも頻繁に登場し、意味の守備範囲が広い言葉です。特に「進め方」「考え方」「世の中の出来事」など、出来事の流れや事情も含めて語りたいときに自然にハマります。

物事の意味を詳しく

物事(ものごと)とは、さまざまな物や事柄をまとめて指す言葉です。事物と似ていますが、物事は日常的で、出来事・事情・事の運びまで含めて語れるのが強みです。

例えば「物事には順序がある」「物事を軽く見る」のように、対象そのものというよりも、状況・考え方・態度を含めて語る文脈と相性が良いです。

物事を使うシチュエーションは?

物事は、次のような場面で特に使いやすいです。

  • 日常会話:「最近の物事が忙しくて」など、広くぼかして言いたいとき
  • 思考・態度:「物事を深く考える」「物事を前向きに捉える」
  • 進行・段取り:「物事を順序立てて進める」

  • 物事は「ふんわり広くまとめる」力があるため、具体名を出したくない場面でも便利

物事の言葉の由来は?

物事も、成り立ちはシンプルです。

  • :もの、対象
  • :こと、出来事、事柄

順序が「物→事」なので、感覚としては「身近なものごとを含め、出来事まで広く」という流れで捉えやすく、結果として会話でも使いやすい語感になっています。

物事の類語・同義語や対義語

物事の類語は多く、文章のトーンに合わせて選ぶのがコツです。

  • 類語・同義語:こと、事柄、諸事、あれこれ、万事、事情
  • 言い換え:いろいろなこと、あらゆること、世の中のこと

物事も対義語を一語で固定しにくいタイプなので、対比表現で考えると実用的です。

  • 対義語(対比表現):一点のこと、特定の案件、個別事項

文章の正確さが必要な文書(契約、規程、手続き案内など)では、物事のような幅広い語を使うと解釈が揺れる場合があります。重要な場面では、公式文書の用語や定義を確認し、必要なら専門家へ相談してください。

事物の正しい使い方を詳しく

ここでは事物を「実際の文章でどう使うか」に焦点を当てます。事物は硬めの言葉だからこそ、ハマると文章が締まり、外すと浮いて見えます。例文・言い換え・ポイント・間違い例をまとめて、迷いを潰していきましょう。

事物の例文5選

事物は、対象の範囲を客観的に示す文で力を発揮します。

  • 本稿では、社会に存在するさまざまな事物を分類し、その特徴を整理する
  • 調査対象となる事物の範囲を、あらかじめ定義しておく必要がある
  • 教育の場では、抽象的な事物を言葉で説明する力が求められる
  • 規程に記載された事物の取り扱いについて、運用ルールを確認する
  • 図表を用いて事物の関係性を可視化すると理解しやすい

事物の言い換え可能なフレーズ

事物が硬すぎると感じたら、目的に応じて言い換えます。

  • 対象(例:対象を整理する)
  • 事柄(例:扱う事柄をまとめる)
  • さまざまなもの(例:さまざまなものを比較する)
  • 諸事項(公的・事務的な文章で)

  • 「対象」に言い換えると意味がシャープになり、「さまざまなもの」に言い換えると文章が柔らかくなる

事物の正しい使い方のポイント

事物を自然に使うポイントは、次の3つです。

  • 定義・範囲・分類の文脈に置く
  • 「取り扱う」「対象とする」「整理する」など、客観的な動詞と組み合わせる
  • 読み手が一般層の場合は、硬さが出すぎないように言い換えも検討する

関連して「概念」など抽象語の違いで迷いやすい方は、当サイトの解説も合わせて読むと整理が早いです。

事物の間違いやすい表現

事物でよくある失敗は、「会話文に入れて浮く」「慣用句を事物に置き換えて不自然になる」の2つです。

  • 不自然になりやすい例:×「事物をうまく進める」→ 慣用的には「物事をうまく進める」が自然
  • 硬すぎる例:×「最近の事物が大変で…」→ 会話なら「最近いろいろあって…」などが自然

  • 事物は便利ですが、万能ではありません。慣用句や会話の自然さを優先するなら物事や別表現を選ぶのが安全

物事を正しく使うために

物事は使いやすい反面、広すぎて「何を指しているか」が曖昧になりがちです。ここでは例文で感覚を固めつつ、言い換え、正しい使い方、よくある誤用をまとめます。

物事の例文5選

物事は、考え方・態度・進め方など「ことの流れ」を含む文で自然に働きます。

  • 彼は物事を順序立てて進めるのが得意だ
  • 物事を感情だけで判断せず、事実を確かめてから決めよう
  • 新しい環境では、まず全体の物事の流れを理解することが大切だ
  • 焦ると物事がうまく運ばないので、一度立ち止まって整理した
  • 成功している人ほど、物事の本質を見抜くのが早い

物事を言い換えてみると

物事が曖昧に感じるときは、具体度を上げる言い換えが有効です。

  • 事情(例:事情を説明する)
  • 事柄(例:事柄を整理する)
  • 手順(例:手順を踏む)
  • 全体像(例:全体像をつかむ)
  • あれこれ(会話で柔らかく)

  • 読み手に「何の話?」と思われそうなら、物事を具体語(事情・手順・課題など)に置き換えると伝わりやすい

物事を正しく使う方法

物事を正しく使うコツは、文脈で指す範囲をにじませ過ぎないことです。

  • 「物事」を使ったら、直後に具体例や補足を添える
  • ビジネス文書では、曖昧さが問題にならないか確認する
  • 「物事を〜する」の型は便利だが、慣用句かどうかで自然さが変わる

文章で「概要」と「中身」を分けて伝えたいケースでは、用語の違いを理解しておくと構成が作りやすくなります。

物事の間違った使い方

物事で多い誤りは、「範囲が広すぎて意味がぼやける」ことです。

  • 曖昧な例:×「物事の件ですが」→ 何の件か分からないため、案件名や内容を添える
  • 責任所在が曖昧な例:×「物事が決まりました」→ 誰が何を決めたのか、主語や決定事項を補う

  • ビジネス文書や契約関連では、曖昧な表現が誤解を生む可能性があります。重要な判断が絡む場合は、公式資料で用語を確認し、必要に応じて専門家に相談してください

まとめ:事物と物事の違いと意味・使い方の例文

事物と物事は似ていますが、使い分けの軸は「焦点」と「文章の硬さ」です。事物は対象を客観的に整理したいときに向き、物事は出来事の流れや事情を含めて広く語りたいときに自然にハマります。

迷ったときは、文章を硬く締めたい・説明を精密にしたい=事物自然に広くまとめたい・慣用的に言いたい=物事を基準に選ぶと判断しやすくなります。

なお、用語の定義が重要な文書(規程・契約・手続きなど)では、一般的な目安だけで決めず、正確な情報は公式サイトや信頼できる辞書の用例をご確認ください

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