
「措く」と「置く」は、どちらも「おく」と読むため迷いやすい言葉です。日常でよく使うのは「置く」で、「措く」は話題を保留する・除くといった限られた場面で使われます。この記事では、意味の違いから例文までわかりやすく整理します。
- 「措く」と「置く」の意味の違い
- 場面ごとの自然な使い分け方
- 語源・類義語・対義語・英語表現の整理
- すぐ使える例文と間違いやすい表現
目次
措くと置くの違い

まずは、「措く」と「置く」の違いを結論から確認しましょう。ポイントは、具体的に物を置くのか、話題や判断をいったん外すのかです。
結論:措くと置くは意味の中心が違う
「置く」は、人や物をある場所にとどめる意味が中心です。一方、「措く」は、物事をいったん脇にやる、やめる、除くといった意味で使います。
| 語 | 中心の意味 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 措く | 保留する、除く、中止する | 文章語・やや硬い表現 |
| 置く | 場所にすえる、そのままにする | 日常的で幅広い表現 |
- 置く=物や状態をその場所にとどめる
- 措く=話題や判断をいったん外す
- 迷ったら日常文では「置く」が基本
措くと置くの使い分けは「具体」と「保留」で考える
使い分けは、具体的な動作か、抽象的な保留かで考えると簡単です。本や荷物をどこかにおくなら「置く」を使います。
一方、「その問題はさておく」のように、話題をいったん横に寄せる場合は「措く」の意味に近くなります。ただし、一般向けの文章では「さておく」とひらがなで書くことも多いです。
| 場面 | 自然な表記 | 理由 |
|---|---|---|
| 荷物を玄関におく | 置く | 物を場所に移すため |
| 問題はさておく | 措く・おく | 話題を保留するため |
| 時間をおく | 置く | 間隔をあける意味のため |
| 君をおいて他にいない | 措く | 除くという意味のため |
同じ読みでも表記で意味が変わる例を知りたい方は、「ほか」「他(ほか)」「外(ほか)」の違いと意味・使い方も参考になります。
措くと置くの英語表現の違い
「置く」は、英語では put、place、set、leave などが近い表現です。物の位置や状態を表します。
「措く」は、set aside、leave aside、omit、stop などで表せます。話題を外す、除く、中止するという意味を補って訳すと自然です。
| 日本語 | 英語表現 | 意味の方向 |
|---|---|---|
| 置く | put / place / set / leave | 場所・状態 |
| 措く | set aside / leave aside / omit | 保留・除外 |
措くとは何かを詳しく解説

ここでは「措く」の意味を詳しく見ていきます。日常ではあまり使いませんが、文章表現では知っておくと理解しやすい語です。
措くの意味や定義
「措く」は、主にやめる・控える・除く・さしおくという意味で使います。物を置くというより、ある事柄をいったん扱わないようにするイメージです。
- 「措く」はやや硬い文章語
- 「さて措く」「しばらく措く」などで使われる
- 話題や判断を保留する意味が中心
措くはどんな時に使用する?
「措く」は、論点・事情・評価などをいったん横に置きたいときに使います。たとえば「費用の問題はさて措く」は、費用を無視するのではなく、今は本題にしないという意味です。
- 議論の一部を保留するとき
- 本題から外れる話を一度脇にやるとき
- 「除いて」「別として」の意味を出すとき
- 文章に少し改まった印象を出したいとき
- 日常会話で多用すると硬く聞こえる
- 物を置く意味で「措く」を使うのは不自然
措くの語源は?
「措く」は「置く」と同じ読みを持ち、もともと近い意味の土台を持つ言葉です。ただし、現在では「措く」は抽象的な保留や除外、「置く」は具体的な配置に使われることが多くなっています。
語源や表記によるニュアンスの違いに興味がある方は、「長らく」と「永らく」の違いも参考になります。
措くの類義語と対義語は?
「措く」の類義語には、「保留する」「差し控える」「除外する」「見送る」「脇にやる」などがあります。反対方向の語としては、「取り上げる」「採用する」「続行する」「扱う」などが考えられます。
| 分類 | 語 | 意味の方向 |
|---|---|---|
| 類義語 | 保留する・除外する・見送る | いったん扱わない |
| 対義語 | 取り上げる・採用する・続行する | 扱う、前に進める |
関連して、反対の意味を表す語の違いを知りたい方は、「反意語」「対義語」「反対語」の違いも参考になります。
置くとは何かをわかりやすく解説

次に「置く」を確認しましょう。「置く」は日常で非常によく使う言葉で、物理的な動作から抽象的な間隔まで幅広く表せます。
置くの意味を詳しく
「置く」は、人や物をある場所にとどめることを表します。また、「時間を置く」「距離を置く」のように、間隔をあける意味でも使えます。
| 意味 | 例 |
|---|---|
| 場所にすえる | 本を机に置く |
| そのままにする | 資料を置いたままにする |
| 間隔をあける | 少し時間を置く |
| 設ける | 支店を大阪に置く |
置くを使うシチュエーションは?
「置く」は、物を配置する、保管する、状態を保つ、時間や距離をあけるときに使います。日常文でもビジネス文でも使いやすい表現です。
- 荷物を決まった場所に置くとき
- 状態をそのままにするとき
- 時間・距離・関係に間隔を作るとき
- 拠点や設備を設けるとき
置くの言葉の由来は?
「置く」は古くから使われてきた語で、「ある状態にして、そのまま保つ」という感覚を持ちます。「置いておく」のような補助的な使い方もあり、現代日本語でも非常に身近な表現です。
置くの類語・同義語や対義語
「置く」の類語には、「載せる」「据える」「配置する」「設置する」「残す」などがあります。対義語は意味によって変わり、物を置くなら「取る」「移す」、そのままにする意味なら「片づける」「撤去する」などが近くなります。
- 「置く」は意味の幅が広い
- 対義語は文脈によって変わる
- 具体的な動作なら「置く」を優先する
措くの正しい使い方を詳しく確認

ここからは「措く」の実践的な使い方を見ていきます。例文と言い換えを確認すると、使える場面がはっきりします。
措くの例文5選
- 細かな事情はひとまず措いて、結論から確認しましょう。
- 費用の問題はさて措くとして、実現可能性を検討します。
- 彼を措いて、この役目を任せられる人はいません。
- 感嘆措くあたわずというほど見事な演説でした。
- 批判はしばらく措き、まず事実を整理しましょう。
措くの言い換え可能なフレーズ
「措く」は硬い表現なので、一般向けには言い換えたほうが読みやすい場合があります。
| 表現 | 言い換え |
|---|---|
| しばらく措く | ひとまず保留する |
| さて措く | いったん脇に置く |
| 君を措いて | 君を除いて |
| 筆を措く | 書くのをやめる |
措くの正しい使い方のポイント
「措く」は、対象が物ではなく、話題・判断・評価・議論などの場合に使いやすい語です。目の前の物を移動させるなら「置く」、論点を一時的に外すなら「措く」と考えると迷いにくくなります。
- 論点や事情を保留するなら「措く」
- やわらかく書くなら「おく」も自然
- 定型表現では「措く」が使われやすい
措くの間違いやすい表現
「スマホを机に措く」のように、物理的に物を置く場面で「措く」を使うのは不自然です。その場合は「置く」を使いましょう。
また、「さて措く」は正しい表記ですが、読みやすさを重視するなら「さておく」と書くほうが自然な場合もあります。
置くを正しく使うために押さえたいこと

「置く」はよく使う言葉ですが、意味の幅が広いため、何をどう置くのかを明確にすると伝わりやすくなります。
置くの例文5選
- 荷物は入口の横に置いてください。
- 資料を机の上に置いたまま外出しました。
- 少し時間を置いてから、もう一度連絡します。
- 相手と適度な距離を置くことも大切です。
- 本社を大阪に置く企業もあります。
置くを言い換えてみると
| 意味 | 言い換え |
|---|---|
| 物を置く | 載せる・据える・配置する |
| そのままにする | 残す・放置する |
| 間隔をあける | あける・隔てる |
| 設ける | 設置する・設ける |
置くを正しく使う方法
「置く」を自然に使うには、何をどこに置くのか、またはどんな状態で保つのかをはっきりさせることが大切です。
たとえば「その件は置いておく」でも通じますが、場面によっては「保留する」「後回しにする」と言い換えたほうが正確です。
置くの間違った使い方
「置く」は便利な言葉ですが、抽象的な除外や文語的な表現では「措く」が合う場合があります。たとえば「彼を置いて他にいない」より、改まった文章では「彼を措いて他にいない」のほうが自然です。
ただし、日常文で無理に「措く」を使う必要はありません。読み手に伝わりやすい表記を選ぶことが大切です。
まとめ:措くと置くの違いと意味・使い方の例文

「置く」は、人や物をある場所や状態にとどめる言葉です。日常的で使いやすく、「本を置く」「時間を置く」「距離を置く」のように幅広く使えます。
「措く」は、話題や判断をいったん脇にやる、除く、中止するという意味を持つ、やや硬い表現です。
- 物を机におく、時間をおく、本社をおくなら置く
- 問題はさておく、君をおいてほかにいないなら措く
- 具体的な配置なら「置く」、抽象的な保留なら「措く」
- 一般向け文章では「おく」とひらがなにする判断も自然
使い分けに迷ったら、実際に場所へ置くのか、話題を一度外すのかで判断しましょう。この軸を覚えておけば、「措く」と「置く」を文脈に合わせて自然に使い分けられます。

