
「再開と再会の違いや意味がよく分からない」「さいかいと読む漢字の使い分けに自信がない」「ビジネスメールで再開と再会のどちらを書けばいいのか迷う」「再開と再会の英語表現や例文もまとめて確認したい」――そんな疑問や不安から、このページにたどり着いた方が多いのではないでしょうか。
日本語には、同じ「さいかい」という読みで「再開」と「再会」があり、文脈によって正しい漢字を選ぶ必要があります。意味の違いがあいまいなまま「再開 再会 違い 意味」と検索しても、サッと理解できなければ、試験問題やビジネス文書でつまずいてしまいます。
この記事では、再開と再会の意味と違い、使い分けのポイント、語源や類義語・対義語、言い換え、英語表現、具体的な使い方と例文まで、順番に整理していきます。読み終えるころには、「この文脈なら再開」「このシチュエーションなら再会」と迷わず選べるようになるはずです。
受験勉強やレポート作成、ビジネスメール、日常会話のどれにおいても役立つ内容なので、「再開」と「再会」の違いをここでしっかり整理してしまいましょう。
- 再開と再会の意味の違いと基本的な使い分け
- 再開と再会の語源・類義語・対義語・言い換え表現
- 再開と再会を正しく使えるようになる具体的な例文と英語表現
- 試験・ビジネス・日常会話で迷わないための実践的なチェックポイント
再開と再会の違い
まずは「再開」と「再会」の意味の違いを押さえ、どんな観点で使い分ければよいのかを整理します。このセクションでは、両者の結論から、実際の使い分け、英語表現の違いまでコンパクトにまとめていきます。
結論:再開と再会の意味の違い
結論から言うと、再開と再会は次のように整理できます。
| 語 | 読み | 対象 | 意味 |
|---|---|---|---|
| 再開 | さいかい | 物事・活動・サービスなど | 一度中断した物事を、再び始めること |
| 再会 | さいかい | 人と人の出会い | 別れてしばらく会っていなかった人と、再び会うこと |
- 「物事・活動」をもう一度始めるときは再開
- 「人と人」が再び会うときは再会
同じ「さいかい」という音でも、「開」「会」という漢字がまったく別のイメージを持っています。開は「開く」、会は「会う」を表すので、「何を再びするのか?」を意識すれば、正しい漢字を選びやすくなります。
再開と再会の使い分けの違い
実際の文章では、次のように考えると迷いにくくなります。
- 授業・営業・イベント・サービス・事業・運転・配信・交渉 → 再開が自然
- 友人・家族・恩師・同僚・恋人・同窓生など、人との出会い → 再会が自然
たとえば、次のような表現はそれぞれ適切です。
- 休業していた店舗が営業を再開した。
- 卒業以来10年ぶりに友人と再会した。
逆に、次のような書き方は不自然、あるいは誤用とされます。
- × 卒業以来10年ぶりに友人と再開した。
- × コンサートの開催を再会する。
- スマホやPCの変換任せにすると、「さいかい」の漢字を間違えたまま気づかないことがあります
- 特に、SNSやカジュアルな文章では再開と再会の誤用が広まりやすいため、テスト答案やビジネス文書を書くときほど丁寧に確認する習慣をつけておくと安心です
再開と再会の英語表現の違い
再開と再会は、英語でもまったく別の単語で表現します。
再開の主な英語表現
- restart(再び始める)
- resume(中断していたことを再開する)
- reopen(店・施設・会議などを再び開く)
- recommence / relaunch / renew など
例文を挙げると、次のような表現がよく使われます。
- We will resume our service next week.(来週サービスを再開します)
- The museum will reopen in spring.(美術館は春に再開します)
再会の主な英語表現
- reunion(再会・同窓会など)
- reunite(再び一緒になる、再会する)
- meet again(再び会う)
- reconnect(気持ちや関係性を取り戻す意味合いの再会)
- We had a wonderful reunion after ten years.(10年ぶりに素晴らしい再会を果たしました)
- I finally reunited with my old friend.(ようやく旧友と再会しました)
「活動の再スタート」か「人と人の再会」かを英語でもきちんと意識すると、語彙の選び方が自然になります。
再開の意味
ここからは「再開」に焦点を当てて、意味・使い方・語源・類義語と対義語まで詳しく見ていきます。
再開とは?意味や定義
再開は、一般的に次のように定義できます。
再開:一度中断・休止していた物事や活動を、再び始めること。
- 授業・会議・交渉・事業・運転・サービスなど、「時間的な中断」からのスタートに使う
- 「最初から始める」のではなく、「続きから再び動き出す」ニュアンスが強い
たとえば、「新規事業を再開する」といった場合、「一度止まっていた計画を、また動かし始める」というイメージになります。似たようなニュアンスを持つ言葉としては「続行」「再始動」「復活」「営業再開」などがあります。
再開はどんな時に使用する?
再開をよく使うのは、次のような場面です。
ビジネス・行政の場面
- 一時休止していたプロジェクトや事業を動かし始めるとき
- 災害やトラブルで止まった運行・営業・サービスを元に戻すとき
- 交渉・協議・審議などが中断後に続けられるとき
- 「中断していた交渉を再開する」
- 「システムメンテナンス後、サービス提供を順次再開いたします」
学校・イベント・日常の場面
- 長期休暇明けの授業や部活動が始まるとき
- 一時中止していたイベントや教室・習い事が復活するとき
- 個人的な勉強や趣味を、しばらくのブランクを経て始めるとき
- 「夏休み明けに授業が再開された」
- 「しばらく中断していたピアノの練習を再開した」
このように、「止まっていた流れが再び動き出す」場面では、基本的に再開を選びます。
再開の語源は?
再開という熟語は、漢字の成り立ちから意味をイメージすると覚えやすくなります。
- 再:「ふたたび」「もう一度」という意味を表す漢字
- 開:「ひらく」「あける」「スタートさせる」といったニュアンスを持つ漢字
この2つが合わさることで、「もう一度開く」「再び始める」というイメージになります。店舗やイベントだけでなく、会議・交渉などの抽象的な「場」がもう一度開かれるときにも用いられます。
「意味」という言葉そのものの使い方や、「意義」との違いを整理しておきたい場合は、「意味」と「意義」の違いや意味・使い方・例文まとめも参考になると思います。言葉の中身をどう捉えるかが分かると、再開と再会のニュアンスもよりつかみやすくなります。
再開の類義語と対義語は?
再開のイメージをより明確にするために、類義語・対義語も押さえておきましょう。
類義語・同義語
- 続行する
- 再始動する
- 復活する
- 営業を再開する(慣用表現)
- 再スタートする
対義語(反対のイメージの語)
- 中止する・取りやめる
- 終了する・終結する
- 打ち切る
- 閉鎖する・廃止する
- 「一時的に止める」→のちに再開の可能性がある、「完全にやめる」→再開の前提がないという視点で考えると、類義語と対義語の線引きがしやすくなります
- ニュースや公式発表では、「中止」「終了」「再開」などの語が組み合わされて使われるため、細かなニュアンスの違いにも注目して読むと理解が深まります
再会の意味
続いて、人と人が「また会う」ときに使う「再会」について、意味や使う場面、由来、類語・対義語を整理していきます。
再会とは何か?
再会は、次のように定義できます。
再会:しばらく会っていなかった人と、再び会うこと。
- 一度別れたあと、時間が空いてから会うイメージが強い
- 感情やドラマ性を伴う場面で使われることが多い(感動的な再会、偶然の再会など)
- 複数人が集まる場合は「クラスメイトとの再会」「家族との再会」などと表現できる
単に「また会う」よりも、「期間を経て、もう一度会えることの喜びや特別さ」がこもった言葉だと考えると、ニュアンスをつかみやすくなります。
再会を使うシチュエーションは?
再会をよく使う場面は、次のようなシーンです。
- 卒業後、同窓会で旧友と会うとき
- 長年会えていなかった家族・親戚と会うとき
- 留学・転勤・転校などで離れていた人と、再び顔を合わせるとき
- 物語やドラマ、映画での「感動の再会シーン」
- 「10年ぶりに恩師と再会した」
- 「空港での思いがけない再会に涙があふれた」
- 「次の同窓会での再会を楽しみにしている」
このように、再会は「人間関係」に焦点が当たる言葉です。授業・サービス・事業などの再スタートには使わない点が、再開との大きな違いです。
再会の言葉の由来は?
再会も、漢字の組み合わせから意味を理解すると覚えやすくなります。
- 再:「ふたたび」「もう一度」という意味
- 会:「会う」「出会う」「集まる」という意味
つまり再会は、「もう一度会うこと」「再び出会うこと」というイメージそのものです。日本語だけでなく、中国語でも「再会(zai4hui4)」が別れ際のあいさつ「さようなら」として使われるなど、「また会おう」という前向きな気持ちを含んだ言葉として扱われています。
似たような「期間」を表す言葉の感覚を整理したいときは、「長らく」と「永らく」の違い|意味・語源・使い方・例文まで徹底比較のような記事も合わせて読むと、時間表現のニュアンスがつかみやすくなります。
再会の類語・同義語や対義語
類語・同義語
- 再び出会う
- 久々に会う・久しぶりに会う
- 再び顔を合わせる
- 旧交を温める
- 同窓会・同窓の集まり(広い意味での再会の場)
対義語のイメージ
- 別離・離別する
- 決別する
- 永遠の別れ
- 再会は「また会える」という希望や喜びを含みやすい一方、対義語は「もう会えない・会わない」方向の強い決意や状況を含むことが多いのが特徴です
再開の正しい使い方を詳しく
ここからは、再開の例文や言い換えフレーズ、使い方のコツ、間違えやすい表現まで、実際の文章をイメージしながら整理していきます。
再開の例文5選
ビジネスシーンの例文
- システム障害の復旧に伴い、本日18時より通常営業を再開いたします。
- 一時中断していた新規プロジェクトを、来期から本格的に再開する予定です。
- 交渉は難航していましたが、条件を見直したうえで協議を再開しました。
学校・日常生活の例文
- 夏休みが明け、今日から授業が再開された。
- しばらく止めていたジョギングを、健康診断をきっかけに再開した。
再開の言い換え可能なフレーズ
文章のトーンや読み手に合わせて、再開を別の表現に言い換えることもできます。
- 業務を再開する → 業務を再スタートする/業務を復旧させる
- サービスを再開する → サービス提供を再開・再開通する/サービスを再開・再展開する
- 計画を再開する → 計画を再始動させる/計画を見直したうえで続行する
また、英語表現を絡めて説明したい場合は、次のような書き方も可能です。
- 「コロナ禍で中断していたイベントを再開(resume)した」
- 「店舗の改装が終わり、来月から営業を再開(reopen)する」
漢字の使い分けという観点では、「使う」と「遣う」の違いや意味・使い方・例文まとめのような記事で、似た表現の区別を一緒に確認しておくと、文章全体の精度を高めやすくなります。
再開の正しい使い方のポイント
再開を正しく使うためには、次のポイントを意識しておくと便利です。
- 対象が「物事・活動」かどうかを確認する(人なら再会)
- 「一から始める」のではなく、「途中から再び始める」イメージがあるか考える
- ニュースや公式文書では、「再開の目処」「〇日から再開」といった定型表現もよく使われる
たとえば、「新しいプロジェクトを再開する」と書くと、「以前に同じプロジェクトが存在していて中断していた」ニュアンスになります。一方、まったく新しく始める場合は「新しいプロジェクトを始動する」「立ち上げる」といった表現のほうが自然です。
再開の間違いやすい表現
再開で特に注意したいのは、次のようなパターンです。
- 人との出会いに「再開」を使ってしまう(正しくは再会)
- 途中からの再スタートではないのに「再開」と書いてしまう
- 「再開」と「開始」「再スタート」などのニュアンスを混同する
- 入試問題や資格試験では、「再開」「再会」「際会」のような同音異義語の漢字選択問題が頻出です
- ここで紹介した内容は一般的な日本語の用法をまとめたものです。正確な情報は公式サイトや辞書類をご確認ください。特に入試・資格試験で迷う場合は、学校や予備校、専門の講師など専門家に相談し、最終的な判断は専門家にご相談ください
再会を正しく使うために
続いて、再会の具体的な例文や言い換え表現、使い方のコツ、間違えやすいパターンを見ていきます。
再会の例文5選
日常会話・ストーリーでの例文
- 卒業以来会っていなかった友人と、駅前で思いがけない再会を果たした。
- 長年会えなかった祖父母との再会は、家族全員にとって忘れられない時間になった。
- 留学先で知り合った彼女と、日本での再会を約束して別れた。
- 映画のラストシーンで、主人公とヒロインが海辺で再会する場面に胸が熱くなった。
- いつかどこかで必ず再会できると信じている。
再会を言い換えてみると
文章の雰囲気を変えたいときは、再会を次のような表現に言い換えることもできます。
- 久々に会う・久しぶりに顔を合わせる
- 旧交を温める
- 再び出会う・再び巡り合う
- 昔の仲間と集まる・再集合する
英語を交えた表現としては、次のようなフレーズもよく使われます。
- We had an emotional reunion after twenty years.(20年ぶりに感動の再会を果たした)
- It was great to see you again.(また会えて嬉しかったです)
- I finally reconnected with my childhood friend.(ようやく幼なじみと再会して、関係を取り戻した)
再会を正しく使う方法
再会を使いこなすためには、次の点を意識するとよいでしょう。
- 対象が人間関係であるかどうかをまず確認する
- 単なる「毎日会う」ではなく、間が空いてから再び会う場面に使う
- 感情が動く場面(感動・喜び・驚きなど)で使うと、文章にドラマ性が出る
たとえば、毎日顔を合わせる同僚に「明日オフィスで再会しましょう」といった表現は不自然です。この場合は単に「明日またお会いしましょう」で十分です。一方、しばらく離れていた同僚や上司と久しぶりに会う状況なら、「久しぶりに再会できるのが楽しみです」と書くと自然になります。
再会の間違った使い方
再会で特に気をつけたい誤用パターンは次の通りです。
- 授業・サービス・事業などの再スタートを「再会」と書いてしまう
- 単に「会う」場面(いつも会っている人同士)に何でも「再会」を使ってしまう
- 再開と同じ感覚で「再会しました」と書き、文脈と合わなくなる
ニュースや小説などで見慣れている言葉ほど、何となく雰囲気で使ってしまいがちです。「物事」なら再開、「人」なら再会という基本に立ち返って、落ち着いて選ぶようにしましょう。
まとめ:再開と再会の違いと意味・使い方の例文
最後に、ここまでの内容をコンパクトにまとめておきます。
- 再開:一度中断した物事・活動を再び始めること(授業・事業・サービス・交渉・運転など)
- 再会:別れてしばらく会っていなかった人と、再び会うこと(友人・家族・恩師・同僚など)
- 英語では、再開は restart / resume / reopen など、再会は reunion / meet again / reunite / reconnect などで表現
- 「物事」か「人」か、「途中から再び」かどうかを意識すると、漢字の選択ミスを防ぎやすい
再開と再会の違いは、受験問題やビジネス文書だけでなく、日常的なメールやSNSの文章でも頻繁に登場します。他の似た表現――たとえば「意味」と「意義」、「使う」と「遣う」など――と合わせて整理しておくと、日本語の表現力がぐっと上がります。
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