「翻意」と「本意」の違いや意味・使い方・例文まとめ
「翻意」と「本意」の違いや意味・使い方・例文まとめ

「翻意」と「本意」はどちらも「ほんい」と読み、変換ミスもしやすい言葉です。そのため、翻意の意味や本意の意味が混同されて、「翻意を促す」と書きたいのに別の漢字を選んでしまったり、「本意ではない」と言いたい場面で不自然な表現になったりしがちです。

この記事では、翻意と本意の違いを軸に、読み方や同音異義語としての注意点、使い分け、使い方、例文、語源、類義語と対義語、言い換え、英語表現まで、ひとつずつ整理します。ビジネス文書や契約、メール、謝罪文など、誤字が信用に直結しやすい場面でも迷わないように、ポイントを具体例で押さえていきましょう。

  1. 翻意と本意の意味の違いと覚え方
  2. 場面別の使い分けと誤用しやすいポイント
  3. 類義語・対義語・言い換え表現の整理
  4. 英語表現と例文での運用イメージ

翻意と本意の違い

最初に、翻意と本意の違いを「意味」「使い分け」「英語表現」の3軸でまとめます。ここが腹落ちすると、文章作成や会話の迷いが一気に減ります。

結論:翻意と本意の意味の違い

結論から言うと、翻意は「いったん決めた意思や方針をひるがえして変えること」本意は「本当の気持ち・本心・真意(または本来の考えや願い)」です。

どちらも読みは同じ「ほんい」ですが、意味は真逆に近いレベルでズレます。翻意は「決めたことを変える」動きが中心で、文脈によっては重い判断変更を含みます。一方の本意は「心の中の中核」を指す言葉で、変更の有無ではなく「本当の意図・本当の望み」に焦点が当たります。

項目 翻意 本意
中心の意味 決意・方針をひるがえす(変える) 本当の気持ち・真意/本来の考え・望み
よくある型 翻意する/翻意を促す/翻意させる 本意ではない/本意を問う/本意を遂げる
文章の温度感 やや硬い・決定事項寄り 心情・意図寄り(硬めにも使える)
誤用リスク 同音のため変換ミスが多い 「本意を促す」など不自然な誤用が起きやすい
  • 翻意=決めたことを変える
  • 本意=本当の気持ち・真意(または本来の願い)

翻意と本意の使い分けの違い

使い分けはシンプルで、文章の中で「変わる(変える)」の対象が意思決定そのものなら翻意、対象が心の中の本当の意図なら本意です。

例えば「退職する決意を翻意した」は、決定がひっくり返った話です。一方「退職は本意ではない」は、やむを得ない事情があり、本心では望んでいないことを示します。ここを取り違えると、文面が大きくズレます。

  • ビジネスメールや契約関連の文章での誤字は、意図の誤解や信用低下につながることがあります
  • 重要文書は送信前に音読し、漢字の選択(翻意/本意)を必ず再確認してください

翻意と本意の英語表現の違い

英語にすると差がさらに明確です。翻意はchange one’s mindreconsiderなど「考え・決定を変える」方向。対して本意はtrue intentionreal intentiongenuine feelingsなど「真意・本心」方向になります。

日本語は同音異義語で紛れやすい反面、英語は軸が違う単語(決定変更 vs 真意)に割れるので、翻訳をイメージすると覚えやすいです。

翻意とは?

ここでは「翻意」を単体で深掘りします。意味、使う場面、語源、類義語・対義語まで押さえると、文章でも会話でもブレなくなります。

翻意の意味や定義

翻意は、いったん固めた意思や決意、方針をひるがえして変えることを指します。単に「気が変わった」よりも、決めたはずのことを改めるニュアンスが強いのが特徴です。

また、翻意は名詞としても動詞(する)としても使えます。

  • 名詞:翻意を求める、翻意の可能性
  • 動詞:翻意する、翻意させる

翻意はどんな時に使用する?

私が「翻意」を使う場面は、大きく3つです。

  • 意思決定の変更:退職、契約、方針、合意など
  • 説得の文脈:翻意を促す、翻意させる
  • 公式・硬めの文章:社内通知、報道文、議事録など

逆に、日常の軽い話題(昼食を変える程度)で使うと大げさに響くことがあります。軽い変更なら「気が変わる」「考え直す」のほうが自然です。

翻意の語源は?

翻意は漢字の成り立ちがそのまま意味を作っています。

  • :ひるがえる、裏返す、ひっくり返す
  • :意思、考え、気持ち

つまり「意思をひっくり返す」が翻意の芯です。ここを押さえると、同音の本意(本当の気持ち)と混同しにくくなります。

翻意の類義語と対義語は?

翻意の近い表現(類義語)には、「心変わり」「変心」「前言撤回」「考え直す」「方針転換」などがあります。ニュアンスの差は次の通りです。

  • 心変わり:感情寄りで口語的
  • 前言撤回:発言や公表した内容を引っ込める
  • 方針転換:組織や計画の方向性を変える
  • 考え直す:変更を含むが、再検討の途中でも使える

対義語(反対方向)としては、「決断」「決意」「決心」など、迷いを断ち切って決める系が対照になります。文章では、翻意と決断を対比させると論点が伝わりやすいです。

なお、「前の発言を取り消して言い直す」という意味では「もとい」も便利です。会話や文章の訂正表現まで整理したい場合は、「もとい」と「改め」の違いとは?意味・使い方・例文もあわせて読むと、言い換えの引き出しが増えます。

本意とは?

次に「本意」を整理します。本意は「真意・本心」としても、「本来の願い」としても使われ、文脈で意味が動く点がポイントです。

本意の意味を詳しく

本意は、主に次の2つの意味で使われます。

  • 本当の気持ち・真意・本心:心の奥にある本来の意図
  • 本来の考え・望み(かねての願い):もともとの志や目的

加えて、古典・文学の文脈では「物の本質・あるべき姿」といった専門的な意味で使われることもあります。日常やビジネスでは、まずは「真意」「本心」として押さえるのが実用的です。

本意を使うシチュエーションは?

本意が自然にハマる代表的な型は、次の通りです。

  • 本意ではない:本心では望んでいない(不本意に近い)
  • 本意を問う:相手の真意を確かめる
  • 本意を遂げる:本来の願いを実現する

私の感覚では、「本意ではない」は謝罪や釈明、やむを得ない判断の説明に強く、「本意を問う」は交渉や合意形成の場面で力を発揮します。一方で「本意を遂げる」は、やや文章語・物語寄りで、人生の目的が叶ったような重い場面に似合います。

本意の言葉の由来は?

本意も漢字がそのまま意味を支えます。

  • :根本、本来、本当
  • :意思、気持ち、考え

つまり「根本にある意思・気持ち」が本意です。翻意が「ひっくり返す」動きなのに対して、本意は「芯」そのもの。この対比で覚えると定着が速いです。

本意の類語・同義語や対義語

本意の類語・同義語は、文脈によって選び方が変わります。

  • 真意:意図の核心(相手の狙いを読む文脈に強い)
  • 本心:感情・気持ちの本当のところ(心情寄り)
  • 本音:建前に対する本当の気持ち(やや口語的)

対義語としては「他意(別の意図)」がよく挙げられます。「他意はない」「他意はありません」は、誤解をほどく定番表現ですね。

また、本意が「本来の願い」の意味で使われるときは、「本望」「本懐」などとも近い領域に入ります。ニュアンスの近縁関係まで整理したいなら、「本望」と「本懐」の違いや意味・使い方・例文まとめが参考になります。

翻意の正しい使い方を詳しく

ここからは実戦編です。翻意の例文と言い換え、誤用しやすいポイントまでまとめて、書ける・話せる状態に落とし込みます。

翻意の例文5選

  • 取締役会で決定した方針を、翌週になって翻意するのは難しい
  • 相手に翻意を促すなら、感情論ではなく根拠を示して提案したい
  • 契約直前で翻意されないよう、合意事項を文書で確認しておいた
  • 一度は辞退すると言ったが、事情が変わり翻意して参加することにした
  • 強い反対意見が出たため、案を翻意し、再度検討することになった

翻意の言い換え可能なフレーズ

翻意は便利ですが、硬さが出る言葉でもあります。文脈によっては、次の言い換えのほうが読み手に優しいです。

  • 考えを変える:口語寄りで万能
  • 考え直す:再検討を含む柔らかさ
  • 方針を改める:ビジネス文書に馴染む
  • 前言を撤回する:発言の取り消しを明確化
  • 決定を見直す:公式感があり誤解が少ない

「その場で訂正して言い直す」ニュアンスなら、翻意よりも「もとい」のほうが適切なケースもあります。

翻意の正しい使い方のポイント

翻意をきれいに使うコツは、何を翻すのかを文の中で明確にすることです。

  • 翻意の対象を名詞で示す:退職の意思、契約方針、判断、決定、合意など
  • 相手に求めるときは丁寧に:翻意を促す、再考をお願いする、見直しをご検討ください
  • 軽い変更には使いすぎない:昼食や趣味程度なら「気が変わる」で十分

また、翻意は「相手の決断を変えさせる」ニュアンスが強く出ることがあります。相手を立てたい文章では、「再考いただけますでしょうか」など、柔らかい表現に寄せる判断も大切です。

翻意の間違いやすい表現

一番多いのは、同音異義語ゆえの変換ミスです。特に注意したいのは次の2点です。

  • 「翻意を促す」を「本意を促す」と書いてしまう:意味が通りにくく、不自然になります
  • 「翻意」と「本意」を文脈で逆にする:決定変更の話なのに心情の話になってしまう

  • 迷ったら「決めたことを変える話か?本当の気持ちの話か?」を自問すると復元できます
  • 翻意は「翻=ひっくり返す」の字面がヒントになります

本意を正しく使うために

本意は「真意・本心」を扱う言葉なので、書き手の態度や距離感が文章に出やすいです。丁寧さと明確さを両立させる使い方を身につけましょう。

本意の例文5選

  • 今回の決定は本意ではないが、状況を踏まえて最善と判断した
  • 誤解があるようなので、私の本意を説明します
  • 相手の本意を確かめないまま結論を急ぐのは危険だ
  • 本意を遂げるために、長期的な計画を立てて行動している
  • その発言は本意から出たものではなく、言い方が適切ではなかった

本意を言い換えてみると

本意は便利ですが、少し硬い印象もあります。文脈に合わせて言い換えると、伝わり方が安定します。

  • 真意:意図の核心を問うとき(相手の狙いを確かめる)
  • 本心:気持ちの本当のところを示すとき(感情寄り)
  • 本音:建前と対比させたいとき(口語寄り)
  • 意図:淡々と説明したいとき(ビジネス文書向き)

「本意ではない」をより日常的にするなら、「望んでいた形ではない」「心ならずも」といった表現も選択肢になります。

本意を正しく使う方法

本意を正しく使うコツは、誰の本意か本意が何を指すかを曖昧にしないことです。

  • 主語を補う:私の本意、彼の本意、会社の本意
  • 「本意ではない」は理由を添える:なぜ本心に反するのか、何が制約なのか
  • 「本意を問う」は丁寧に:詰問に見えないよう、確認の姿勢で書く

特に「本意を問う」は便利な反面、言い方次第で圧が出ます。交渉やクレーム対応の文章では、「お考え(ご意向)を伺いたい」「意図を確認したい」などに寄せると角が立ちにくいです。

本意の間違った使い方

本意の誤用で多いのは、翻意と混線して「変更」文脈に入れてしまうケースです。

  • :相手に本意を促す(意味が通りにくい)
  • :相手に翻意を促す/相手の本意を確かめる

また、「本意=本音」と短絡的に決めつけるのも注意です。本意は本音に近い場面もありますが、「本来の意志・願い」の意味でも使われます。文脈でどちらかを判断し、必要なら言い換えで誤解を潰すのが安全です。

不本意という言葉との距離感も整理しておくと表現が安定します。感情のニュアンス(残念・不快・納得できない)まで含めたいときは、不本意と近い領域である「心外」も比較対象になります。関連語まで広げたい場合は、「心外」と「意外」の違い|意味や使い方・例文まとめも参考になります。

まとめ:翻意と本意の違いと意味・使い方の例文

最後に要点をもう一度まとめます。翻意は決めた意思や方針を変えること、本意は本当の気持ち・真意(または本来の願い)です。読みが同じ「ほんい」なので、文章では変換ミスに注意し、文脈で「変更の話か」「真意の話か」を見極めるのがコツになります。

  • 翻意:翻意する/翻意を促す(決定変更・方針変更の話)
  • 本意:本意ではない/本意を問う/本意を遂げる(真意・本心の話)
  • 英語:翻意=change one’s mind、reconsider/本意=true intention、real intention
  • 迷ったら「翻=ひっくり返す」「本=根本」を手がかりにする

なお、この記事で扱った意味・用例・英語表現は、一般的に広く使われている解釈や代表例を整理したものです。実際の文書運用では、組織のルール、業界慣習、契約条項、相手先の指定表記などが優先される場合があります。正確な情報は国語辞典などの公式性の高い資料をご確認ください。重要なスピーチ原稿、社外向け文書、契約関連の表現で迷う場合は、最終的な判断は専門家にご相談ください

参考辞書・用語解説

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