
「雄図」と「雄途」はどちらも「ゆうと」と読むため、文章を書いている最中に「どっちの漢字が正しいんだっけ?」と手が止まりやすい言葉です。しかも、意味の方向性がはっきり分かれるので、間違えると文意そのものがズレてしまいます。
この記事では、雄図と雄途の違いと意味を軸に、読み方、使い分け、例文、語源、類義語・対義語、言い換え、英語表現まで一気に整理します。「同音異義語」である二語を、迷わず使える状態にしていきましょう。
- 雄図と雄途の意味の違いと覚え方
- 文章で迷わない使い分けの基準
- 語源・類義語・対義語・言い換え表現の整理
- 英語表現と例文での実践的な使い方
雄図と雄途の違い
最初に、雄図と雄途の「違い」を短時間で整理します。結論(意味の違い)→使い分け→英語表現の順で押さえると、混乱が一気にほどけます。
結論:雄図と雄途の意味の違い
結論から言うと、雄図は「雄大な計画・大きな構想」を表し、雄途は「勇ましい門出・大きな出発」を表します。
私は、次のように覚えるのがおすすめです。
| 言葉 | 核となる意味 | イメージ | 近い言い換え |
|---|---|---|---|
| 雄図 | 雄大な計画・構想 | 頭の中の「設計図」 | 壮図/大計/大構想 |
| 雄途 | 勇ましい門出・出発 | 踏み出す「道のり」 | 壮途/門出/旅立ち |
- 雄図=図(プラン・構想)、雄途=途(みち・出発)と漢字で判断する
- 「計画の話」なら雄図、「出発の話」なら雄途が基本
雄図と雄途の使い分けの違い
使い分けは、文中で何を言いたいか(焦点)で決まります。私は、次のチェックで即決しています。
- 「これから成し遂げたい大きな計画」を言いたい → 雄図
- 「大きな挑戦に向けて出発すること」を言いたい → 雄途
ポイントは、雄図は“中身(計画そのもの)”、雄途は“動き(出発・門出)”という違いです。たとえば「新事業を成功させるための雄図」は自然ですが、「新事業を成功させるための雄途」だと、計画ではなく“出発”に焦点が移ってしまいます。
- 雄図と雄途は同音異義語なので、会話では伝わっても文章では誤解されやすい
- 公的な文章やビジネス文書では、誤用すると信頼性に影響することがある
雄図と雄途の英語表現の違い
英語では、日本語のように「同じ読みで漢字だけ違う」を一語で対応させにくいので、意味の中心を英語に寄せて表現します。
- 雄図:a grand plan / a bold vision / a great scheme
- 雄途:a brave departure / a bold journey / a heroic start
英訳で迷ったら、「plan(計画)」が入るなら雄図、「departure / journey(出発・旅路)」が入るなら雄途、と考えると整理しやすいです。
なお、「雄」という漢字は「勇ましい」「規模が大きい」ニュアンスを持つため、似た語の違いも合わせて押さえると理解が深まります。関連として、当サイトの「勇姿」と「雄姿」の違いも参考になります。
雄図とは?
ここからは、雄図そのものの意味・使いどころを深掘りします。「どんな文脈で自然に見えるか」を押さえると、使い間違いが激減します。
雄図の意味や定義
雄図は、ひとことで言うと「勇ましく大きなはかりごと」、つまり雄大な計画・大きな構想を表します。規模感がポイントで、日常の小さな予定に使うより、国家・組織・人生設計・大事業など「大きい話」と相性が良い言葉です。
私は、雄図を使うときは「未来をどう作るか」という設計視点が入っているかを見ます。設計があるなら雄図、ただの希望や願望だけなら別の表現(夢、目標、理想など)のほうが伝わりやすいことも多いです。
雄図はどんな時に使用する?
雄図は、次のような場面で自然に使えます。
- 企業・組織の長期戦略(新規事業、海外展開、再編など)
- 政治・政策レベルの大構想(改革、都市計画、国家戦略など)
- 個人の大きな挑戦の「計画面」(起業の構想、長期の研究計画など)
逆に、「明日の予定」「週末の計画」といった日常の小さな予定には、雄図はやや大げさに聞こえます。雄図は、“大きな構想を掲げる言葉”だと捉えてください。
雄図の語源は?
雄図の「図」は「はかりごと」「計画」「設計」を表す漢字です。そこに「雄(おおしい・雄大)」が付くことで、規模が大きく、意気込みのある計画という意味合いが強まります。
似た表現に「壮図(そうと)」があり、雄図はこの壮図と近い意味で扱われることが多いです。文章の格調を少し上げたいときに雄図を選ぶと、文意が引き締まります。
雄図の類義語と対義語は?
雄図の類義語(近い意味の言葉)と、対義語として扱いやすい言葉を整理します。
- 類義語:壮図、大計、大構想、長期ビジョン、野心的な計画
- 対義語(対になる言い方として便利):小計、短期の予定、場当たり的な対応、その場しのぎ
厳密に「雄図」の対義語が辞書で一語に固定されているわけではありません。実務的には、雄大な計画に対して小さな計画/その場しのぎを置くと、対比が作りやすいです。
雄途とは?
雄途は、雄図とセットで覚えると強い言葉です。雄図が「計画」なら、雄途は「出発」。この軸で理解すると、誤用がほぼなくなります。
雄途の意味を詳しく
雄途は、勇ましい出発、雄々しい門出を意味します。「大きな事業に乗り出す」「困難な旅に出る」「挑戦の一歩を踏み出す」といった、“始まりの瞬間”を格調高く言いたいときに使われます。
私の感覚では、雄途は「これから何か大きいことが始まる」という高揚感を乗せる言葉です。だからこそ、すでに始まって長く続いている“道のり全体”を指すより、門出・出発の局面で映えます。
雄途を使うシチュエーションは?
雄途がしっくりくるのは、次のようなシーンです。
- 遠征・探検・登山など、困難を伴う旅の出発
- 新事業・新任地・留学など、人生の転機となる門出
- 志を掲げて新しい挑戦へ踏み出す瞬間の描写
- 雄途は「雄途につく」という定型がよく使われる
- 「出発する」「門出を迎える」を格調高く言い換えたいときに便利
雄途の言葉の由来は?
雄途の「途」は「道」「道筋」「行程」を表す漢字で、そこに「雄(勇ましい・大きい)」が付くことで、勇ましく踏み出す道、つまり門出・出発の意味合いが強まります。
なお、雄途と近い語に「壮途(そうと)」があります。文章の格に合わせて使い分けることはありますが、意味の中心は「勇ましい出発」という点で共通しています。
雄途の類語・同義語や対義語
雄途の類語・同義語、対義語として使いやすい表現は次のとおりです。
- 類語・同義語:壮途、門出、旅立ち、出発、船出
- 対義語(対になる言い方として便利):帰還、帰途、帰路、撤退、帰国
「出発」と「帰り」を対比させると、雄途の意味が文章の中で立ち上がります。ストーリー性のある文章では、雄途(出発)と帰途(帰り)をセットで置くと流れがきれいです。
雄図の正しい使い方を詳しく
ここでは雄図を実際に使うときのコツを、例文と言い換えで具体化します。文章で確実に使えるように、型として身につけましょう。
雄図の例文5選
- 新市場を切り拓くという雄図を掲げ、研究開発に投資した
- 彼の雄図は壮大だったが、資金調達の壁に阻まれた
- 地方創生の雄図を実現するには、官民の連携が欠かせない
- 長年温めてきた雄図を、ようやく形にする段階へ進めた
- 改革の雄図は語られたが、具体策が伴わなければ前に進まない
雄図は「掲げる」「描く」「実現する」「温める」など、計画・構想に結びつく動詞と相性が良いです。
雄図の言い換え可能なフレーズ
雄図は格調が高いぶん、文章のトーンによっては言い換えたほうが読みやすいことがあります。私は、媒体や読者層で次のように置き換えます。
- やや硬め:壮図、大計、大構想、長期戦略
- 一般向け:大きな計画、壮大なプラン、将来構想、ビジョン
- ビジネス:中長期ビジョン、ロードマップ、成長戦略
- 読者に伝わることが最優先なら「大きな計画」でも十分
- 文章に格調を出したいときに雄図が活きる
雄図の正しい使い方のポイント
雄図を正しく使うために、私は次の3点を意識しています。
- 計画の「大きさ」があるか(国家・組織・人生レベルなど)
- ただの願望ではなく「構想・設計」が見えるか
- 文全体のトーンが硬めでも浮かないか
もし文が柔らかいのに雄図だけ浮く場合は、「構想」「ビジョン」などに言い換えると馴染みます。
雄図の間違いやすい表現
雄図で多いミスは、雄途との取り違えです。特に「出発」「門出」の文脈で雄図を使うと不自然になります。
- 誤:海外赴任の雄図に就いた(出発の意味なので雄途)
- 正:海外赴任の雄途に就いた
- 誤:新規事業の雄途を描く(計画の意味なので雄図)
- 正:新規事業の雄図を描く
また、雄図は硬い語なので、SNSや会話の軽い文脈では大げさに響くことがあります。場面に合わせて言い換えを使うのが実務的です。
雄途を正しく使うために
雄途は「門出の格調高い表現」です。例文と一緒に、よく使われる型(雄途につく)まで押さえて、自然に使えるようにしましょう。
雄途の例文5選
- 若き研究者たちは、新天地での挑戦という雄途に就いた
- 隊は未踏峰登頂を目指し、雄途に就くこととなった
- 彼は独立を決意し、起業という雄途に踏み出した
- 留学という雄途を前に、家族へ感謝を伝えた
- 仲間に見送られ、希望を胸に雄途へ旅立った
雄途は「就く」「踏み出す」「旅立つ」など、出発の動きがある動詞と合わせると、意味が明確になります。
雄途を言い換えてみると
雄途は文章の格を上げる言葉ですが、読み手に合わせて次のように言い換えられます。
- 硬め:壮途、船出、門出
- 一般向け:旅立ち、出発、新たな一歩
- ビジネス:新任地への赴任、新たな挑戦のスタート
私は、相手がこの語に慣れていないと感じたら、まず「門出」「出発」を使い、必要に応じて雄途に置き換えます。伝わることが最優先です。
雄途を正しく使う方法
雄途を自然に使うコツは、「出発の瞬間」を描写することです。文章の中で次の要素があると雄途が映えます。
- 何か大きい挑戦が始まる(事業、遠征、留学、赴任など)
- 見送る人、決意、希望などの情緒がある
- 「雄途につく」の型で締まる
同音異義語の混乱を避けたい場合は、当サイトの「課す」と「科す」の違いのように、音が同じでも意味で切り分ける考え方を持つと応用が利きます。
雄途の間違った使い方
雄途の誤用は、計画・構想の文脈で使ってしまうケースです。雄途は「出発」であって、「計画そのもの」ではありません。
- 誤:改革の雄途を練る(練るの対象は計画なので雄図)
- 正:改革の雄図を練る
- 誤:新製品開発の雄途を描く(描くの対象は構想なので雄図)
- 正:新製品開発の雄図を描く
また、「雄途」は文語寄りなので、短いカジュアル文では浮くことがあります。迷ったら「門出」「出発」に置き換えるのも安全です。
まとめ:雄図と雄途の違いと意味・使い方の例文
最後に要点をまとめます。雄図と雄途は読みが同じでも、意味の方向性がはっきり違います。
- 雄図=雄大な計画・大構想(図=プラン)
- 雄途=勇ましい門出・出発(途=みち・旅立ち)
- 計画を語るなら雄図、出発を語るなら雄途
- 英語は雄図がplan/vision寄り、雄途がdeparture/journey寄りで考える
言葉の意味や用法は、辞書や公的な用例によって細部が異なる場合があります。正確さが求められる場面では、国語辞典などの公式性の高い資料をご確認ください。

