
「献立とお品書きとメニューって、結局どう違うの?」と迷う場面は意外と多いものです。家庭では「今日の献立」、飲食店では「お品書き」、洋食店では「メニュー」……と何となく使い分けていても、意味の境界があいまいだと、文章や会話で不自然に聞こえることがあります。
この記事では、「献立・お品書き・メニューの違いと意味」を軸に、ニュアンスの違い、使い分け、語源、類義語・対義語、言い換え、英語表現、例文までまとめて整理します。「献立表」「日替わり」「コース」「アラカルト」「メニュー表」「品書き」「グランドメニュー」「テイクアウトメニュー」など、検索で一緒に出てきやすい関連語も含めて、実際に使える形に落とし込みます。
読み終える頃には、家庭・学校・職場・飲食店のどの場面でも、「今この文脈なら献立」「ここはお品書き」「これはメニュー」と迷わず判断できるようになります。言葉の背景も含めて、分かりやすく解説します。
- 献立・お品書き・メニューの意味の違いと結論
- 場面別の自然な使い分けと間違いやすいポイント
- 語源・類義語/対義語・言い換え・英語表現の整理
- すぐ使える例文(各5選)と文章での整え方
目次
献立とお品書きとメニューの違い
最初に結論から整理します。3語はどれも「料理に関する一覧」を連想しますが、焦点が違います。焦点を押さえるだけで、文章の違和感が一気に減ります。
結論:献立とお品書きとメニューの意味の違い
私の結論はこうです。
- 献立:食事として「何を・どんな順で出すか」を計画したもの(家庭・給食・会席の流れにも強い)
- お品書き:提供する料理を「品目として並べた一覧」。とくに和の場で、上品さ・格式・説明の含みが出やすい
- メニュー:客が選べる料理の一覧、または店側が提示する料理の構成。洋食店・カフェ・一般店で広く使える汎用語
噛み砕くなら、献立=食事の設計図、お品書き=和の一覧(見せ方も含む)、メニュー=選べる一覧(店の提示)です。もちろん実際の現場では重なりますが、迷ったらこの3つの焦点に戻すとブレません。
献立とお品書きとメニューの使い分けの違い
使い分けは「誰の視点で、何を目的に並べているか」で決めるのが最短です。
| 言葉 | 主な場面 | 視点 | ニュアンス | よく一緒に出る語 |
|---|---|---|---|---|
| 献立 | 家庭、給食、病院、会席、行事食 | 作る側・運営側 | 栄養・段取り・流れを含む「計画」 | 献立表、夕食の献立、1週間の献立、栄養バランス |
| お品書き | 料亭、懐石、寿司、和食店、式の席 | もてなし側→客へ提示 | 品の良さ、説明、格式、季節感 | お品書き、品書き、御献立、先付・椀物・焼物 |
| メニュー | 飲食店全般、カフェ、洋食、社食、催事 | 店側が提示/客が選ぶ | 選択肢の一覧、提供内容の提示 | メニュー表、グランドメニュー、日替わりメニュー、セットメニュー |
例えば、家庭で「今夜のメニューは?」と言うのは会話として普通ですが、文章で丁寧に書くなら「今夜の献立」とした方が、計画・栄養・組み合わせまで含む感じが出て読み手に親切です。
逆に、飲食店の案内で「当店の献立」と書くと、コース料理の流れを想像させやすく、アラカルト中心の店だと少しズレます。その場合は「メニュー」または和の店なら「お品書き」が自然です。
- 「お品書き」は、単に料理名の羅列というより、季節・産地・調理法などの一言説明が添えられると、言葉の持つ“もてなし感”が生きます
献立とお品書きとメニューの英語表現の違い
英語では、日本語ほど「献立/お品書き」の区別が固定されていません。実務では次の感覚で十分通じます。
- menu:最も一般的。「店のメニュー」「料理一覧」
- set menu / prix fixe menu:選択肢が限られた定額コース(店によって表現が変わる)
- course menu / tasting menu:順に出るコース、試食的なコース
- bill of fare:やや古風だが「料理一覧」の意味で通じる
- meal plan:家庭・施設の「献立(計画)」に近い
つまり、「献立」を英語にするなら、店の提示物としてはmenu系、家庭や施設の計画としてはmeal planが寄りやすい。お品書きは、直訳にこだわるより、場面に応じてmenu(またはcourse menu)で十分です。
- 英語表現は国や店の運用で揺れます。正確な表記が必要な場面では、最終的に店舗・施設の公式表記やネイティブチェックを推奨します
献立の意味
ここからは各語を単独で深掘りします。まずは「献立」。日常で最も登場頻度が高い一方で、意味が広いので、定義を押さえると文章が締まります。
献立とは?意味や定義
献立は、食事として出す料理の内容・組み合わせ・順番を定めたものです。家庭なら「主菜・副菜・汁物」のような構成、給食や病院なら栄養管理を含む構成、会席なら「先付から甘味まで」の流れ、といった具合に、“食事の全体設計”に寄る言葉だと私は捉えています。
重要なのは、献立が「一覧」でもありつつ、単なるリストよりも意図が入る点です。例えば、同じ唐揚げでも、添える副菜や汁物が変われば、満足感も栄養バランスも変わります。その設計の思想まで含めて「献立」です。
献立はどんな時に使用する?
献立は、次のような場面で自然に使えます。
- 家庭で、今日・今週の食事内容を考えるとき
- 給食や社食など、提供計画を掲示するとき(献立表)
- 病院・介護施設で、栄養や制限を踏まえた提供計画を示すとき
- 会席・懐石で、順番を含めた料理構成を示すとき(御献立と表現されることも)
会話では「今日のメニュー」も普通ですが、書き言葉として丁寧にしたいなら「今日の献立」が安定です。特に、レシピ紹介や栄養の話題と相性が良く、“食事としてのまとまり”が伝わります。
献立の語源は?
献立は、もともと「献(たてまつ)る=差し上げる」の意味合いを持つ「献」と、「立てる(組み立てる)」が合わさり、料理の組み立て・順序を意味する言葉として発達してきました。私はこの背景が、献立という言葉に「単なる一覧」以上の、“もてなしの構成”を感じさせる理由だと考えています。
ただし現代では、家庭・施設・店などで意味が広がっています。厳密な語源や歴史的背景を確認したい場合は、料理史・日本料理の専門資料や公的機関の解説など、一次情報にあたるのが安心です。最終的な判断は、必要に応じて専門家にご相談ください。
献立の類義語と対義語は?
献立の類義語は「食事計画」「食事内容」「献立表」「料理の構成」などが近いです。場面によっては「コース(構成)」も近づきます。
対義語は一語で固定しづらいのですが、ニュアンスとして反対側にあるのは「行き当たりばったり」「無計画」「その場しのぎ」などです。
- 「献立」と「レシピ」を混同しがちですが、献立は“何を組み合わせるか”、レシピは“どう作るか”に焦点が寄ります
お品書きの意味
次は「お品書き」。言葉自体に丁寧さがあり、店や場の空気まで含めて選ばれる語です。意味と使いどころを押さえると、文章の格が整います。
お品書きとは何か?
お品書きは、提供する品目(料理・飲み物など)を並べた一覧です。「品書き」に丁寧さを添える「お」が付いた形で、特に和食店・料亭・懐石・寿司など、もてなしや格式を重んじる場でよく使われます。
メニューと近い意味ですが、お品書きには“日本語としての上品さ”と、季節・産地・調理法などの説明を添える文化が馴染みやすい、という特徴があります。
お品書きを使うシチュエーションは?
お品書きが自然にハマるのは、次のような場面です。
- 和食店で料理一覧を提示するとき
- 懐石・会席で、当日の流れや品数を示すとき
- 席次や式の場で、料理内容を丁寧に案内したいとき
- 季節感・素材感を言葉で伝えたいとき
例えば、カジュアルな居酒屋なら「メニュー」で十分ですが、料亭で「メニューをどうぞ」より「お品書きです」の方がしっくりきます。言葉が場の空気と一致しているか、そこが決め手です。
お品書きの言葉の由来は?
お品書きは、「品(しな)=品物」「書き=書き並べたもの」という素直な構造です。そこに「お」を付けて丁寧にした表現が定着しました。つまり語の成り立ちとしては、“品目の一覧”が核です。
ただし実務では、「料理名の一覧」だけでなく、説明や価格、季節のおすすめを含むこともあります。店ごとの運用があるため、正式な表記や用語の統一が必要な場合は、公式の表記ルール(店舗の規定・自治体の観光案内等)を確認してください。
お品書きの類語・同義語や対義語
類語・同義語としては、「品書き」「献立書」「料理一覧」「料理目録」「メニュー(文脈による)」が挙げられます。
対義語は固定されませんが、反対側の概念としては「非公開」「未定」「注文不可(選べない)」などが近い位置に来ます。お品書きは“提示される”ことが前提なので、「何も提示されていない状態」が実質的な対極です。
メニューの意味
最後に「メニュー」。最も汎用性が高く、飲食以外にも使われます。だからこそ、料理文脈での意味を整理しておくと誤用が減ります。
メニューの意味を解説
メニューは、料理や飲み物の選択肢を示した一覧です。店で客に提示される「メニュー表」が典型ですが、「日替わりメニュー」「グランドメニュー」「コースメニュー」など、提供形態によって言い方も広がります。
また日本語では、料理以外に「機能一覧(画面メニュー)」「運動メニュー」「学習メニュー」など、“選べる項目の一覧”として転用されやすいのも特徴です。
メニューはどんな時に使用する?
メニューは、次の場面で使うと自然です。
- 飲食店で、客が選べる料理一覧を示すとき
- 洋食店・カフェ・チェーン店などで、一般的に案内するとき
- 日替わり、季節限定、テイクアウトなど“提供枠”を区切って提示するとき
- 料理以外でも、項目の一覧(運動・学習・業務手順)を示すとき
文脈が店なら「メニュー」でほぼ困りません。和の格式を出したい、または会席の流れを示したいなら「お品書き」や「御献立」に寄せる、と覚えると運用が楽です。
メニューの語源・由来は?
メニューは外来語で、英語のmenuに由来します。日本語化する過程で、料理以外の「一覧」にも広がりました。いまは「料理のメニュー」だけでなく、「機能のメニュー」「設定メニュー」など、一般語として定着しています。
外来語の表記や用法は業界によってブレます。社内文書・販促物などで厳密に統一したい場合は、社内の表記ルールやスタイルガイド、または公式資料を確認してください。
メニューの類義語と対義語は?
料理文脈での類義語は「料理一覧」「メニュー表」「品書き」「お品書き(和の場)」です。提供形態が決まっているときは「セット」「コース」「定食」も近い位置に来ます。
対義語は一語で固定しにくいですが、概念として反対側にあるのは「固定提供(選べない)」「一択」「おまかせ(選択が主ではない)」などです。
献立の正しい使い方を詳しく
ここからは「使える」パートです。献立は、日常会話では柔らかく、文章ではきちんと見える便利な語ですが、メニューやレシピと混ざりやすいので、例文とコツで固めます。
献立の例文5選
- 今週は忙しいので、週末に1週間分の献立をまとめて考えておく
- 今日の夕食の献立は、焼き魚と味噌汁と小鉢にした
- 給食の献立表を見て、子どもが明日のデザートを楽しみにしている
- 栄養バランスを意識して、献立に野菜の副菜を一品追加した
- 来客があるので、前菜から主菜まで流れを意識した献立にする
献立の言い換え可能なフレーズ
文脈に合わせて、次のように言い換えると自然です。
- 食事の内容
- 食事の組み合わせ
- 今夜のごはん(会話向け)
- 1週間の食事計画
- 料理の構成(少し硬め)
「献立」が硬く感じるときは「食事の内容」、柔らかくしたいときは「今夜のごはん」が便利です。
献立の正しい使い方のポイント
献立を自然に使うコツは、“食事全体のまとまり”を意識することです。
- 主菜・副菜・汁物など、食事としてのバランスを含めると「献立」が映える
- 「献立を考える」はOKだが、「献立を注文する」は通常不自然(注文はメニュー寄り)
- 会席などで順番が強い場合は「御献立」とすると場に合いやすい
献立の間違いやすい表現
よくある混同は次の2つです。
- 「献立=レシピ」になってしまう:献立は“組み合わせ”、レシピは“作り方”
- アラカルト店の料理一覧を「献立」と呼ぶ:店の一覧は基本「メニュー」または「お品書き」
- 飲食店の用語は店のスタイルで揺れます。公式の表記(店内表示・Webサイト)に合わせるのが最も安全です
関連して「順序・順番・手順」のニュアンスを整えたいときは、言葉の整理に役立つので、「順序」「順番」「手順」の違いと意味・使い方も参考になります。
お品書きを正しく使うために
お品書きは、意味だけでなく“場に合う言い方か”が重要です。丁寧さが武器になる一方で、カジュアルな場では浮くこともあるので、使いどころを明確にします。
お品書きの例文5選
- こちらが本日のお品書きでございます。旬の食材を中心にご用意しました
- お品書きには、先付から甘味までの流れが分かるように記してある
- 季節のおすすめは、お品書きの上段にまとめてあります
- お品書きに産地と調理法が添えられていて、選ぶ前から楽しい
- 接待の席なので、メニューではなくお品書きという言い方がしっくりくる
お品書きを言い換えてみると
言い換え候補は次の通りです。
- 品書き
- 料理一覧
- お料理のご案内
- 本日のおすすめ(内容を絞る場合)
- メニュー(一般的な言い方に寄せる場合)
文章の温度感を変えたいときは、「お料理のご案内」のように、言葉自体で空気を調整できます。
お品書きを正しく使う方法
お品書きは、“もてなしの提示”として使うと最も強いです。
- 和の場・改まった場では「お品書き」が自然
- 料理名だけでなく、季節感や一言説明を添えると価値が上がる
- 価格を含めるかは店の方針次第。迷う場合は公式表記に合わせる
お品書きの間違った使い方
- カジュアルな案内で多用して、かえって堅苦しくなる
- ITや運動の「メニュー」に対して「お品書き」を使う(料理以外では通常使わない)
- アラカルトの一覧を示したいのに「御献立」と書いてしまい、コースの印象を与える
メニューの正しい使い方を解説
メニューは便利ですが、便利すぎて意味が広がりやすい言葉です。料理文脈で誤解されないために、例文と使い分けを固めます。
メニューの例文5選
- ランチメニューは平日と土日で内容が変わります
- グランドメニューに加えて、季節限定メニューも用意しています
- テイクアウトメニューは店頭とWebで確認できます
- この店は魚料理のメニューが豊富で、迷ってしまう
- 子ども向けメニューがあるので、家族でも入りやすい
メニューを別の言葉で言い換えると
- 料理一覧
- メニュー表
- 提供内容
- 取扱い商品(テイクアウト寄りの表現)
- ラインナップ(カジュアル寄り)
メニューを正しく使うポイント
メニューを自然に使うコツは、「選べる一覧」か「提示される内容」かを意識することです。
- 店の料理一覧=メニューが基本。迷ったらメニューで崩れにくい
- 固定提供で“選べない”要素が強いなら「コース」「セット」「おまかせ」など具体語に寄せる
- 料理以外(運動・学習・機能一覧)にも使えるが、文脈が混ざる文章では補足語を付ける(例:運動メニュー)
メニューと誤使用しやすい表現
- 家庭の「献立」を全部「メニュー」と書く:文章では献立の方が伝わりやすいことが多い
- 和の改まった席で「メニューです」と言い切る:場により「お品書き」の方が自然
- 作り方(レシピ)まで含めてメニューと言ってしまう:メニューは基本“一覧”、レシピは“手順・材料”
料理用語の近い概念(調理・料理など)も一緒に整えると文章の精度が上がります。気になる方は、調理と料理の違い|意味や使い分けを例文で解説も合わせて読むと理解が深まります。
まとめ:献立とお品書きとメニューの違いと意味・使い方の例文
最後に要点をもう一度まとめます。
- 献立は、食事の内容・組み合わせ・順番まで含めた「計画」「設計図」
- お品書きは、和の場で料理を丁寧に提示する「品目一覧」。格式や季節感と相性が良い
- メニューは、店で客が選べる「料理一覧」の汎用語。料理以外の一覧にも広がる
言葉は、意味だけでなく「場に合っているか」で印象が決まります。迷ったら、献立=計画、お品書き=和の提示、メニュー=選べる一覧に立ち返ってください。
なお、飲食店や施設の表記は運用ルールがあることも多いです。正確な情報は公式サイトや公式の掲示をご確認ください。表記の統一や翻訳が必要な場合は、最終的な判断は専門家にご相談ください。
言葉の「意味」と「意義」のように、似ている語の焦点整理も文章力に直結します。関連して読みたい方は、「意味」と「意義」の違いや意味・使い方も役立ちます。

