
「奪う」と「盗む」の違いと意味があいまいで、文章を書くたびに迷っていませんか。どちらも「相手のものを取る」イメージがあるぶん、使い分けを間違えると、意図しない強いニュアンスになったり、逆に軽く伝わってしまったりします。
特に検索でもよく見かけるのが、奪うと盗むの使い分け、奪うと盗むの例文、奪うと盗むの類義語や対義語、奪うと盗むの語源、奪うと盗むの言い換え、奪うと盗むの英語表現、奪うと盗むのニュアンス、奪うと盗むの正しい使い方といった疑問です。日常会話だけでなく、ビジネス文書やニュース、さらには窃盗や強盗といった法律用語の連想も絡むため、言葉選びはなおさら慎重になります。
この記事では、違いの教科書の運営者Mikiとして、「奪う」と「盗む」を最短で見分けるコツから、意味・語源・類義語/対義語・言い換え・英語表現、そしてすぐ使える例文まで、まとめて整理します。読み終える頃には、迷いがスッと消えるはずです。
- 「奪う」と「盗む」の意味の決定的な違い
- 場面別に迷わない使い分けの判断基準
- 言い換え・類義語/対義語・英語表現の整理
- そのまま使える例文と間違いやすいポイント
奪うと盗むの違い
最初に「結局どこが違うの?」を一気に整理します。ここで意味・使い分け・英語表現の3点を押さえると、以降の語源や例文がスムーズにつながります。
結論:奪うと盗むの意味の違い
結論から言うと、奪うは「相手の意思に反して、力や強い作用で取り上げる」、盗むは「相手に気づかれないように、こっそり不正に持ち去る(または権利なく取る)」が核です。
つまり、判断の軸は大きく2つあります。
- 奪う:強引さ・剥ぎ取る感じ(物理的な力だけでなく、抽象的な「時間」「心」などにも広がる)
- 盗む:秘匿性・不正さ(こっそり、見つからないように取る/権利なく利用する)
さらに言うと、奪うは「命を奪う」「視線を奪う」のように、そもそも誰かが“渡す”ものではない対象にも自然に使えます。一方で盗むは、「財布を盗む」のような“持ち去れる対象”に寄りやすいのが特徴です。
なお、窃盗や強盗などの法律用語は定義や成立要件が絡みます。ここでは一般的な日本語として解説していますが、実務・手続きで正確さが必要な場合は、必ず公的機関や公式情報を確認し、最終的な判断は弁護士など専門家にご相談ください。
奪うと盗むの使い分けの違い
迷ったときは、次のチェックでほぼ決まります。
| 観点 | 奪う | 盗む |
|---|---|---|
| 相手への見え方 | 強引・露骨・抵抗が起きやすい | こっそり・発覚しにくい |
| 手段の印象 | 力ずく/急激な作用で取り上げる | 隠れて不正に持ち去る/権利なく取る |
| 対象 | 物だけでなく、時間・自由・命・心など抽象にも広い | 金品・データ・アイデアなど“持ち去り/不正利用”に馴染む |
| 代表例 | 席を奪う、時間を奪う、命を奪う | 財布を盗む、情報を盗む、アイデアを盗む |
ポイントは、奪う=相手から取り上げる圧、盗む=気づかれない不正さです。たとえば「金を奪う」は脅しや暴力を連想しやすい一方、「金を盗む」は隠れて持ち去る印象が強くなります。
ただし、日常語では「アイデアを奪う/盗む」のように重なる領域もあります。そんなときは、相手に“奪われた感”を出したいなら奪う、不正・模倣・盗用のニュアンスを出したいなら盗むが安全です。
奪うと盗むの英語表現の違い
英語にすると、ニュアンスの差がより見えやすくなります。日本語は文脈で幅広く言える反面、英語は動詞選びで印象がはっきり分かれます。
| 日本語 | 代表的な英語 | ニュアンス |
|---|---|---|
| 奪う | rob / take (by force) / deprive | 力・強引さ・取り上げる/奪い去る |
| 盗む | steal | 不正にこっそり持ち去る/盗用する |
たとえば「財布を盗む」は steal a wallet が自然です。一方「命を奪う」は take someone’s life、「権利を奪う」は deprive someone of their rights のように、奪うは “取り上げる/失わせる” に寄ることが多いです。
なお、英語表現は文脈で最適解が変わります。翻訳や契約文書など精度が必要な場面では、公式ガイドや専門家のチェックを推奨します。
奪うとは?
ここからは言葉を単体で深掘りします。まずは「奪う」。物理的にも比喩的にも守備範囲が広いので、定義と用例を押さえると一気に使いやすくなります。
奪うの意味や定義
「奪う」は、相手が持っているもの・状態・権利などを、相手の意思に反して取り上げることを表します。力ずくのイメージが強い一方で、実際には「時間を奪う」「心を奪う」など、暴力ではないケースにも広く使われます。
私が「奪う」を説明するときに重視しているのは、“相手から引き剥がす”感覚です。相手が抵抗しているかどうかだけでなく、「相手にとって大事なものが失われる」という印象が文章に乗ります。
奪うはどんな時に使用する?
奪うが自然なのは、次のような場面です。
- 力・圧力・競争で、地位や所有を取る:例)レギュラーの座を奪う
- 相手の大切なものを失わせる:例)命を奪う、自由を奪う
- 強い魅力で意識を持っていかれる(比喩):例)視線を奪う、心を奪う
- 結果として相手の時間や機会が減る:例)時間を奪う、チャンスを奪う
このように奪うは、物に限らず、時間・自由・命・注意など、抽象概念にもスッと入ります。ここが「盗む」との大きな違いです。
奪うの語源は?
「奪」という漢字は「うばう」の訓に対応し、手に入れるために取り上げるニュアンスを持ちます。現代日本語では、力ずく・競争・強い作用によって、相手から“取り上げる”方向に意味がまとまっています。
奪うの類義語と対義語は?
類義語は「取り上げる」「強奪する」「剥奪する」など、相手から失わせる方向の言葉が中心です。文章の硬さや強さに応じて使い分けます。
- 類義語:取り上げる、奪い取る、強奪する、略奪する、剥奪する、かっさらう
- 対義語:与える、返す、取り戻される(相手側視点)、守る
対義語は1語で固定しにくいので、文脈でセットを作るのがコツです。たとえば「自由を奪う」なら「自由を守る/保障する」、「地位を奪う」なら「地位を譲る/明け渡す」が自然です。
盗むとは?
次に「盗む」です。盗むは日常語としてもよく使いますが、不正や犯罪の連想が強い言葉でもあります。ニュアンスの扱いを間違えないよう、定義と用例を丁寧に押さえましょう。
盗むの意味を詳しく
「盗む」は、他人のものを不正に持ち去る、または権利なく取る/利用することを表します。多くの場合、気づかれないようにこっそりという含みがつきます。
また現代では、物理的な金品だけでなく、「データを盗む」「機密を盗む」「アイデアを盗む」のように、情報・発想・表現の盗用にも広がっています。ここでは「持ち去る」よりも、正当な権利がないのに利用するニュアンスが前面に出ます。
盗むを使うシチュエーションは?
盗むが自然なのは、次のような場面です。
- 金品を不正に持ち去る:財布を盗む、商品を盗む
- 情報・データを不正入手する:パスワードを盗む、顧客情報を盗む
- 発想や表現の盗用:アイデアを盗む、文章を盗む(盗用する)
- 比喩(こっそりの含み):人目を盗んで出かける
同じ「取る」でも、盗むは倫理的・規範的にNGの匂いが濃い言葉です。冗談のつもりでも強く響くことがあるので、ビジネスや公式な場では言い換えも視野に入れてください。
盗むの言葉の由来は?
「盗」は「ぬすむ」の訓に対応し、古くから他人のものを不正に取る意味で使われてきました。現代でも核は変わらず、「こっそり」「不正」のニュアンスが強固です。
一方で、比喩表現として「人目を盗む」のように、行為そのものよりも周囲に気づかれないようにする感覚を強調する使い方も定着しています。
盗むの類語・同義語や対義語
盗むの類語は多彩ですが、言葉の品位や場面(口語/文語)でかなり印象が変わります。
- 類語・同義語:盗み取る、くすねる、かっぱらう、持ち去る、盗用する、横取りする
- 対義語:返す、返却する、渡す、提供する、正規に入手する
砕けた言い方(かっぱらう等)は場を選びます。文章として安全にいくなら「持ち去る」「盗用する」「不正に入手する」といった表現が扱いやすいです。
奪うの正しい使い方を詳しく
ここでは「奪う」を実際の文章で迷わないために、例文と言い換え、よくある誤用をまとめます。奪うは比喩にも広いので、強さの調整がポイントです。
奪うの例文5選
- 相手の隙を突いて、最後に主導権を奪った
- 彼の一言が、私から自信を奪った
- 事故は多くの人の命を奪った
- その映画は冒頭から観客の心を奪った
- 長い会議が午後の時間を奪ってしまった
例文を見ても分かる通り、奪うは「物」以外に強いです。とくに「命」「自由」「時間」「心」などは、盗むより奪うが自然になります。
奪うの言い換え可能なフレーズ
奪うは強い言葉なので、場面によっては言い換えるほうが角が立ちません。
- 取り上げる(やや中立)
- 失わせる(結果に焦点)
- 剥奪する(硬め・制度/権利の文脈)
- 奪い取る(奪うより動きが具体的)
- 主導権を握る(ビジネス向けで柔らかい)
たとえば「時間を奪う」がきつい場合は、「時間を取る」「時間を使わせる」「時間がかかる」などに逃がすと印象が整います。
奪うの正しい使い方のポイント
私が文章添削でよく伝えるコツは、次の3つです。
- 相手の喪失感を出したいなら奪う(相手から見て“失った”感じ)
- 対象が抽象なら奪うが自然になりやすい(命・自由・時間・心など)
- 強さを調整したいなら言い換えでトーンを整える(取り上げる/失わせる等)
奪うは便利ですが、強い言葉です。事実関係が不確かな場面で断定するとトラブルの火種になり得ます。ニュースや法的な話題に触れるときは、表現を慎重に選び、正確な情報は公式サイトをご確認ください。
奪うの間違いやすい表現
よくある混同は「盗む」との入れ替えです。特に次のケースは注意してください。
- 「命を盗む」:不自然になりやすい → 「命を奪う」が一般的
- 「時間を盗む」:比喩としてはあり得るが、通常は「時間を奪う/取る」
- 「視線を盗む」:意味が変わりやすい → 「視線を奪う」は惹きつける、「視線を盗む」はこっそり見る寄り
同じ単語でも、入れ替えるだけで意味が反転することがあります。迷ったら「強引に取り上げる感じか」「こっそり不正か」で判断してください。
盗むを正しく使うために
盗むは「不正さ」が強い分、比喩でも言葉が立ちやすい表現です。例文と言い換えを押さえて、場面に合った伝え方を選びましょう。
盗むの例文5選
- 駅で財布を盗まれたら、すぐに交番へ相談した
- 社外秘の資料を盗む行為は、重大な問題になる
- 他人の文章をそのまま使うのは、表現を盗むのと同じだ
- 人目を盗んで、裏口から会場に入った
- 彼は相手の隙を見て、チャンスを盗むのがうまい
最後の「チャンスを盗む」は、スポーツ解説などでよくある比喩です。この場合の盗むは、暴力ではなく「機敏さ」「こっそり感」に寄ります。
盗むを言い換えてみると
盗むは強い表現なので、状況に応じて言い換えられるようにしておくと安心です。
- 持ち去る(事実描写寄りで中立に近い)
- 不正に入手する(硬め・ビジネス向け)
- 盗用する(文章・デザイン・アイデアなどに適合)
- 流用する(違法性を断定しない言い回しとして便利な場合がある)
- くすねる(口語で軽いが、場面を選ぶ)
とくにビジネス文書では、相手の行為を「盗む」と断定する前に、「不正の疑いがある」「無断で使用された可能性がある」のように、事実と評価を分ける書き方が安全です。
盗むを正しく使う方法
盗むを使うときは、次の3点を意識すると誤解が減ります。
- 不正性を含む言葉だと自覚する(冗談でも刺さることがある)
- こっそり感を出したいときに強い(人目を盗む等)
- 情報・表現に使うときは「盗用」との使い分けも検討する
また、法律・規約・コンプライアンスが絡むテーマでは、用語の定義が重要です。正確な情報は公式サイトをご確認ください。必要に応じて専門家への相談をおすすめします。
盗むの間違った使い方
盗むは便利な比喩にもなりますが、方向を間違えると不自然になります。
- 「心を盗む」:恋愛文脈ではあり得るが、一般には「心を奪う」のほうが自然
- 「自由を盗む」:不自然になりやすい → 「自由を奪う」が一般的
- 「命を盗む」:通常は不自然 → 「命を奪う」
比喩で使うなら、「人目を盗む」「時間を盗む(こっそりサボる等の含み)」のように、盗むの核である“こっそり/不正”が活きる形に寄せるのがコツです。
まとめ:奪うと盗むの違いと意味・使い方の例文
最後に要点を整理します。奪うは「相手から強引に取り上げる/失わせる」、盗むは「不正にこっそり持ち去る/権利なく取る」が核でした。
- 奪う:命・自由・時間・心など、抽象にも広い/相手の喪失感が強い
- 盗む:金品・情報・表現の不正取得に強い/こっそり感・不正さが強い
- 迷ったら「強引に取り上げる」なら奪う、「こっそり不正」なら盗む
- 法律や規約が絡む話題は、正確な情報は公式サイトをご確認ください。最終的な判断は専門家にご相談ください
「奪う」と「盗む」を正しく使い分けられると、文章の説得力が上がり、余計な誤解も減ります。迷ったときは、この記事の表と例文に戻って、ニュアンスを再確認してみてください。

