「申し訳ございません」と「申し訳ありません」の違いと使い分け
「申し訳ございません」と「申し訳ありません」の違いと使い分け

「申し訳ございません」と「申し訳ありません」は、どちらも謝罪の場面でよく使う言葉ですが、いざ文章やビジネスメールに落とし込むと「どっちが正しい?」「丁寧さは違う?」「目上にはどちら?」と迷いやすい表現です。

とくに、取引先へのお詫び、社内での謝罪、メールの結び、クレーム対応、遅延連絡など、場面が具体的になるほどニュアンスの差が気になってきます。さらに「申し訳ございませんは誤用なの?」「敬語として正しい?」「すみませんとの違いは?」「言い換えは?」「英語では何と言う?」まで疑問が広がる方も多いでしょう。

この記事では、「申し訳ございません」と「申し訳ありません」の意味と使い分けを軸に、語源、類義語・対義語、言い換え、英語表現、例文まで一気に整理します。読み終えたころには、謝罪の言葉選びに自信が持てるようになります。

  1. 「申し訳ございません」と「申し訳ありません」の意味の違いと結論
  2. 相手・場面別の使い分けのコツと失礼になりにくい判断軸
  3. 語源や類義語・対義語、言い換え表現で語彙を増やす方法
  4. すぐ使える例文と英語表現で実務に落とし込むポイント

目次

申し訳ございませんと申し訳ありませんの違い

まずは全体像として、二つの表現の「意味」「使い分け」「英語にするときの考え方」を先に整理します。ここを押さえるだけで、後半の語源や例文がすっと頭に入ります。

結論:申し訳ございませんと申し訳ありませんの意味の違い

結論から言うと、意味そのもの(謝罪・詫びの意思)に大きな差はありません。どちらも「申し訳ない(言い訳のしようがない)」という気持ちを相手に伝える表現です。

違いが出るのは、意味ではなく丁寧さの作り方です。

  • 申し訳ありません:丁寧語として十分に成立し、社内・日常の謝罪でも使いやすい
  • 申し訳ございません:より改まった丁寧さを出しやすく、対外・公式度が高い場面で無難

私は実務では、「相手との距離」と「出来事の重さ」の二軸で選ぶのが最も事故が少ないと考えています。

申し訳ございませんと申し訳ありませんの使い分けの違い

使い分けは、難しく見えて実はシンプルです。ポイントは「誰に向けて」「どれくらいの改まりが必要か」。

1)相手(外部か、内部か)で決める

取引先、顧客、初対面、目上の相手など、関係性がフォーマル寄りなら、基本は申し訳ございませんが安全です。社内(同僚・近い上司)で日常的なミスの謝罪なら申し訳ありませんでも丁寧さは十分に伝わります。

2)場の公式度(文章として残るか)で決める

会議の議事録に残る場、社外メール、謝罪文、案内文など「文章として残る」ほど、私は申し訳ございませんを優先します。口頭での軽微な謝罪や、スピード重視のやり取りなら申し訳ありませんが自然に収まる場面も多いです。

3)出来事の重さ(迷惑の大きさ)で決める

相手に実害(手間、損失、対応負荷)が出ているなら、謝罪の強度を一段上げる意識が必要です。その場合は「申し訳ございません」を基本に、場合によっては「深くお詫び申し上げます」など、より重い表現を組み合わせるのが無難です。

  • 謝罪が必要な場面では、言葉選び以上に「事実確認」「再発防止」「相手への具体的な配慮」が重要です
  • 費用や補償などが絡む場合は、断定せず、正確な情報は公式案内や契約内容をご確認ください。最終的な判断は専門家にご相談ください

関連して、謝罪表現の温度感(「すみません」をどう扱うか等)で迷う方は、当サイトの関連記事も参考になります。

申し訳ございませんと申し訳ありませんの英語表現の違い

英語にするときは、日本語ほど「丁寧形の種類」で段階を作るというより、語彙選択副詞構文で丁寧さを調整します。

ニュアンスの目安

私は次の対応で整理すると分かりやすいと思います。

日本語 英語の方向性 ニュアンス
申し訳ありません I’m sorry. 丁寧だが日常〜ビジネスまで幅広い
申し訳ございません I sincerely apologize. / Please accept my apologies. より改まった謝罪、文面でも強い

ビジネスメールでは、短縮形(I’m)を避けて「I am」と書くとフォーマルに寄せやすいです。また、何について謝っているかを具体的に添えると、謝罪の誠実さが伝わります。

申し訳ございませんとは?

ここからは、それぞれの言葉を単体で深掘りします。まずは「申し訳ございません」から。意味・使用場面・語源・関連語彙までまとめて押さえましょう。

申し訳ございませんの意味や定義

「申し訳ございません」は、謝罪の定番表現である「申し訳ない」を、より丁寧に言い換えた形です。核にあるのは、自分の非を認め、相手への迷惑や不快に対して詫びるという姿勢です。

ポイントは「申し訳」の中身。これは「言い訳」「弁明」に近い感覚で、つまり「言い訳のしようがないほど非を認めています」という強い認容のニュアンスが土台にあります。

その上で「ございません」は丁寧さを上乗せする働きをし、改まった場で“安全に使える謝罪の基本形”として広く定着しています。

申し訳ございませんはどんな時に使用する?

私が「申し訳ございません」を選ぶのは、主に次のような場面です。

  • 取引先・顧客など社外への謝罪(メール、電話、対面)
  • 納期遅延、手配ミス、誤案内など相手に手間が出たとき
  • 公式度が高い場(会議、文書、案内)での謝罪
  • クレーム対応の初動で、まず丁寧さを確保したいとき

要するに、「謝罪の強さ」だけでなく、相手が“社外かどうか”が大きな判断材料になります。

申し訳ございませんの語源は?

語源をたどるうえで重要なのは、「申し訳」という部分です。もともと「申し訳」は、相手に対して事情を述べること、つまり弁明・言い訳の意味合いを持ちます。そこに否定(ない)がつくことで「言い訳が立たない」「弁解の余地がない」というニュアンスになり、謝罪表現として定着していきました。

「ございません」は、丁寧さを作る表現で、現代のビジネス日本語では慣用的に広く用いられています。言葉は時代とともに「通用する形」が整っていくものなので、私は現代の実務で自然に通じるかという観点も大切にしています。

申し訳ございませんの類義語と対義語は?

「申し訳ございません」の類義語(近い言い方)と、対義語(反対方向の言い方)を整理します。

類義語・言い換え(謝罪寄り)

  • 誠に申し訳ございません
  • 深くお詫び申し上げます
  • お詫びいたします
  • 失礼いたしました
  • 恐れ入ります(軽い謝意・恐縮を含む)

対義語(謝罪ではなく、肯定・感謝・了承の方向)

  • ありがとうございます
  • 承知いたしました
  • 問題ございません(状況によっては上から目線に見えるため注意)

  • 「恐れ入ります」は謝罪にも使えますが、感謝や恐縮の色も強い便利表現です。謝罪の重さを明確にしたいなら「申し訳ございません」を優先すると誤解が減ります

申し訳ありませんとは?

次に「申し訳ありません」です。より日常に近い温度感で使える一方、場面によっては軽く見えることもあります。安全な使いどころを一緒に整理していきます。

申し訳ありませんの意味を詳しく

「申し訳ありません」も、基本の意味は「申し訳ございません」と同じく謝罪です。自分の落ち度や配慮不足を認め、相手に詫びる意思を示します。

違いは、丁寧さの段階。私の感覚では、「申し訳ありません」は丁寧だが、距離が近い相手にも馴染むのが強みです。言い換えると、日常とビジネスの“間”を埋める謝罪として扱いやすい表現です。

申し訳ありませんを使うシチュエーションは?

「申し訳ありません」は、次のような場面で使いやすいです。

  • 社内での謝罪(同僚、チーム内、近い上司)
  • 軽微なミスのリカバリー連絡(資料の軽い誤記、連絡遅れなど)
  • 口頭でスピーディーに謝罪し、すぐ対応に移りたいとき
  • 対外でも、相手との距離が近くカジュアル寄りの関係で、重さを出しすぎたくないとき

ただし社外向けのメールや、相手に実害が出ている場面では、「申し訳ありません」だと温度感が足りないと受け取られることもあります。迷ったら「申し訳ございません」に寄せるほうが安全です。

申し訳ありませんの言葉の由来は?

「申し訳ありません」は、「申し訳ない」という感情を丁寧に述べた形です。先ほど触れた通り、「申し訳」には弁明・言い訳の含みがあり、それを否定することで「弁解できません」「自分の非を認めます」という謝罪の骨格が生まれます。

そのうえで「ありません」は丁寧語としての整え方で、日常会話でもビジネスでも幅広く通用します。私は、口頭の現場では言いやすさと自然さも丁寧さの一部だと考えています。無理に重い表現を選ぶより、自然に言えて、すぐ行動に移せるほうが誠実に映る場面も多いからです。

申し訳ありませんの類語・同義語や対義語

言い換えを持っておくと、文章が単調にならず、謝罪の温度感も調整できます。

類語・同義語(近い謝罪)

  • 申し訳ないです(口頭向き)
  • すみません(軽め、謝罪以外の用途もある)
  • 失礼しました
  • 申し訳ありませんでした(過去の出来事に)

対義語(感謝・了承方向)

  • ありがとうございます
  • 助かります
  • 承知しました

謝罪語の周辺表現(文章の整え方)に関心がある方は、言葉の選び方を扱った記事も参考になります。

申し訳ございませんの正しい使い方を詳しく

ここからは実践編です。「申し訳ございません」を“丁寧に言うだけ”で終わらせず、相手に誠実さが伝わる組み立て方まで落とし込みます。

申し訳ございませんの例文5選

そのまま使える形を5つ用意しました。状況に合わせて後半を調整してください。

  • この度は弊社の不手際によりご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません
  • ご案内内容に誤りがありました。混乱を招いてしまい、申し訳ございません
  • ご返信が遅くなりましたこと、申し訳ございません。至急対応いたします
  • 納期が遅延しております。ご不便をおかけし、申し訳ございません。進捗は本日中にご報告いたします
  • お手数をおかけしてしまい、申し訳ございません。必要な手続きはこちらで進めます

申し訳ございませんの言い換え可能なフレーズ

同じ言葉の連続を避けたいときや、謝罪の方向性を明確にしたいときの言い換えです。

  • 深くお詫び申し上げます(より重い)
  • お詫びいたします(文書向き)
  • 失礼いたしました(マナー違反寄り)
  • ご迷惑をおかけしました(事実に焦点)

  • 私は「謝罪語」+「具体的対応(いつまでに・何を)」のセットが最強だと考えています。言い換えだけ増やしても、行動が伴わないと誠意が薄く見えます

申し訳ございませんの正しい使い方のポイント

丁寧さ以上に、相手が安心できる構成にするのがコツです。

1)何について謝っているかを具体化する

「申し訳ございません」だけだと、内容がぼやけることがあります。遅延なのか、誤案内なのか、対応漏れなのかを一言で示すだけで、誠実さが上がります。

2)相手の負担に触れる

「お手数をおかけし」「ご迷惑をおかけし」など、相手の負担に言及すると、謝罪が自分都合に見えにくくなります。

3)次のアクションをセットで提示する

「至急確認します」よりも、「本日17時までに一次回答します」のように期限を添えると、相手の不安が減ります。ただし確約が難しい場合は、無理に断定しないことも大切です。

  • 補償・返金・費用負担など金銭が絡む話は、社内規程や契約条件により対応が変わります。あくまで一般的な目安として捉え、正確な情報は公式案内をご確認ください。最終的な判断は専門家にご相談ください

申し訳ございませんの間違いやすい表現

よくある“もったいない失点”をまとめます。

  • 謝罪が長く、結論(対応)が見えない:先に対応方針、その後に経緯が読みやすい
  • 言い訳が先に来る:「ただ」「しかし」から入ると反発を招きやすい
  • 丁寧語の盛りすぎ:過剰に重い表現は、かえって芝居がかることもある

申し訳ありませんを正しく使うために

「申し訳ありません」は便利な表現ですが、便利だからこそ“場面の見誤り”が起きやすい言葉でもあります。ここでは、自然で失礼になりにくい運用ルールを固めます。

申し訳ありませんの例文5選

  • 確認が遅くなり、申し訳ありません。すぐに対応します
  • 私の説明が不足していました。申し訳ありません。補足します
  • 共有が漏れていました。申し訳ありません。再発防止のため手順を見直します
  • お待たせしてしまい、申し訳ありません。先に結論からお伝えします
  • 手配に手間取ってしまい、申し訳ありません。本日中に状況をまとめます

申し訳ありませんを言い換えてみると

場面に応じて、次のように言い換えると文章の印象が整います。

  • 失礼しました(軽め、マナー寄り)
  • すみません(口頭向き。社外メールでは控えめに)
  • 申し訳ありませんでした(過去の出来事として締める)
  • ご迷惑をおかけしました(相手負担に焦点)

申し訳ありませんを正しく使う方法

私は「申し訳ありません」を使うとき、次のチェックを入れています。

  • 相手は社内・近い関係か(社外なら基本は申し訳ございません)
  • 出来事は軽微か(実害が大きいなら表現を上げる)
  • 文章として残るか(残るなら丁寧形を優先)

この3つで迷いがかなり減ります。要は、丁寧さを上げるのは簡単だが、下げるのは難しいということ。迷ったら上げておくのが安全です。

申し訳ありませんの間違った使い方

誤用というより「誤解されやすい使い方」です。

  • 重大なクレーム対応で「申し訳ありません」だけで済ませる(温度感不足に見えることがある)
  • 社外メールで「すみません」を多用する(軽く見える・謝罪と依頼が混ざる)
  • 謝罪語だけで終わり、次の対応が書かれていない(相手の不安が残る)

謝罪の“強度”を上げたり下げたりする文章術としては、感謝と謝意の言葉選びもセットで押さえておくと便利です。

まとめ:申し訳ございませんと申し訳ありませんの違いと意味・使い方の例文

最後に要点をまとめます。「申し訳ございません」と「申し訳ありません」は、意味自体に大差はなく、違いは主に丁寧さの段階場の公式度にあります。

  • 意味の違い:どちらも謝罪。違いは“丁寧さの作り方”
  • 使い分け:社外・公式度高め・実害ありは「申し訳ございません」が無難
  • 社内・軽微・口頭中心なら「申し訳ありません」でも丁寧さは十分
  • 英語表現:I’m sorry.(基本)/I sincerely apologize.(より改まる)で調整

そして一番大切なのは、謝罪の言葉を選ぶこと以上に、何をどう解決するかを具体的に示すことです。補償や費用など判断が分かれる話題は断定せず、正確な情報は公式サイトや契約条件をご確認ください。最終的な判断は専門家にご相談ください。

言葉選びに迷ったときは、この記事の例文を“型”として使い回し、状況に合わせて後半(対応・期限・連絡手段)を整えていくのが最短です。

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