
「洩れる」と「漏れる」の違いは何?意味は同じ?それとも使い分けがある?――こんな疑問で調べている方は多いです。
特に、情報が漏れる・秘密が洩れる・声が漏れる・木漏れ日・水漏れ・ガス漏れ・漏洩(ろうえい)・漏えい(交ぜ書き)など、似た表現が一気に出てくると、どれが正しいのか不安になりますよね。
この記事では、「洩れる」と「漏れる」の意味の違いとされやすいポイント、実務での無難な表記、語源、類義語・対義語、言い換え、英語表現、そしてすぐ使える例文まで、一つずつ整理します。
- 洩れると漏れるの意味の違いと結論
- 場面別の使い分けと無難な表記
- 語源・類義語/対義語・言い換え・英語表現
- 例文10本で体感する正しい使い方
洩れると漏れるの違い
まずは「違いがあるのか/ないのか」を最短で整理し、迷いどころになりやすい“使い分け”と“表記ルール”までまとめます。ここを押さえるだけで、以降の解説が一気に読みやすくなります。
結論:洩れると漏れるの意味の違い
結論から言うと、「洩れる」と「漏れる」は、意味としてはほぼ同じで、どちらも「本来中にあるはずのものが、外へ出てしまう(外へ伝わってしまう)」を表します。
ただし実際の文章運用では、“意味の差”というより“表記の選ばれ方”に差が出るのがポイントです。
- 漏れる:常用漢字の「漏」を使うため、ニュース・ビジネス・公的文書で一般的
- 洩れる:「洩」が常用漢字ではないため、一般文書では避けられやすい(文学的・古風に見えることも)
つまり、迷ったら「漏れる」を選ぶのが無難です。特にビジネス文書や公式発表では、表記ゆれを避けるためにも「漏れる」に寄せるのが実務的です。
洩れると漏れるの使い分けの違い
使い分けは厳密に決まっているわけではありませんが、現代の文章では次の“傾向”で整理すると迷いが減ります。
- 漏れる:水・ガス・音・光・情報など、幅広い「外へ出る」をカバーする標準表記
- 洩れる:感情・気持ち・本音など、内面が“にじむ”ニュアンスを狙って使われることがある(ただし一般的には少数派)
たとえば「水が漏れる」「ガスが漏れる」「情報が漏れる」は、どれも標準的で読み手に負担がありません。一方で「苦笑が洩れる」「ため息が洩れる」のように、表現として雰囲気を出したい場面で「洩れる」を見かけることがあります。
- 公的文書・社内規程・プレスリリースなどでは、常用漢字外の「洩」を避ける運用が多い
- 読者層によっては「洩れる」を誤字・当て字だと受け取られる可能性がある
最終的には、所属組織や媒体の表記ルール(用字用語集)に合わせるのが安全です。正確な運用は、各組織の公式ガイドや公式サイトをご確認ください。重要な案件(情報漏えい対応など)では、最終的な判断は法務・広報など専門部署や専門家にご相談ください。
洩れると漏れるの英語表現の違い
英語では「洩れる/漏れる」を一語で完全に区別するより、“何がどう外へ出たか”で動詞を選ぶのが自然です。
| 日本語 | 英語の定番 | ニュアンス |
|---|---|---|
| 水・ガスが漏れる | leak | 穴・亀裂などから漏れ出る |
| 情報が漏れる | be leaked / leak (out) | 外部へ流出・暴露される |
| 声・ため息が漏れる | escape | 思わず外へ出る |
| 光が漏れる | shine through | 隙間から差し込む |
| 秘密を漏らす | let slip / give away | うっかり口を滑らせる |
英訳は文脈で変わるので、書類や契約など重要文書では、社内の翻訳ルールや専門家の確認を推奨します。
洩れるとは?
ここからは、まず「洩れる」そのものを掘り下げます。意味・使う場面・語源・類義語と対義語まで整理し、なぜ「洩れる」が“見かけにくい字”なのかも含めて解説します。
洩れるの意味や定義
「洩れる(もれる)」は、内側にあるものが外へ出る/外へ伝わることを表します。対象は水や気体のような物理的なものに限らず、声・感情・情報などにも使えます。
ただし現代の実用文では、「洩れる」は表記としてやや硬く、古風・文学的に感じられやすい傾向があります。そのため、同じ「もれる」でも表記は「漏れる」が優勢です。
洩れるはどんな時に使用する?
「洩れる」を使うときは、意味の違いというより文章のトーンで選ぶことが多いです。私は次のような場面なら違和感が出にくいと考えています。
- 小説・エッセイなど、文体に“余韻”を出したいとき
- 感情や気配が「にじむ」「思わず出る」感じを強めたいとき(例:苦笑が洩れる)
- あえて旧字体・難字寄りの表記で雰囲気を作りたいとき
- ビジネスメールや社外文書では「洩れる」を避け、「漏れる」に統一するほうが誤解が少ない
洩れるの語源は?
「洩」は、水が流れ出る・外へあふれるイメージを持つ漢字です。語としては「もる/もれる(外へ出る)」という感覚につながっており、意味の核は「漏れる」とほぼ重なります。
ただし、現代日本語の表記では常用漢字かどうかが運用に直結します。漢字そのものの由来だけで“正しさ”が決まるわけではないので、媒体や目的に合わせて表記を選びましょう。
洩れるの類義語と対義語は?
「洩れる」は「外へ出る/伝わる」という意味の幅が広いので、類義語も文脈で変わります。
類義語(近い言葉)
- 漏れる
- にじむ(感情がにじむ)
- こぼれる(本音がこぼれる)
- 露見する(秘密が露見する)
- 流出する(情報が流出する)
対義語(反対に近い言葉)
- 守られる(秘密が守られる)
- 秘匿される(情報が秘匿される)
- 遮断される(音が遮断される)
- 密閉される(容器が密閉される)
漏れるとは?
次に、日常でも仕事でも最も見かける「漏れる」を整理します。「標準表記としての強さ」がどこにあるのか、意味・場面・由来・類語まで具体的に押さえましょう。
漏れるの意味を詳しく
「漏れる(もれる)」は、本来とどまるはずのものが、隙間・穴・境界を越えて外へ出てしまうことを表します。
水・ガス・光・音・におい・情報など、対象が幅広く、現代の一般的な文章では「もれる」は基本的にこの「漏れる」で書くのが主流です。
漏れるを使うシチュエーションは?
「漏れる」は、日常からビジネスまで守備範囲が広いのが特徴です。
- 物理:水が漏れる/ガスが漏れる/油が漏れる
- 感覚:声が漏れる/音が漏れる/光が漏れる(隙間から差し込む)
- 情報:個人情報が漏れる/会議内容が漏れる
- 手続:記入が漏れる/確認が漏れる(いわゆる“漏れ”)
特に実務では、「漏れる=問題・事故につながりうる」という含みを持ちやすいので、文章のトーンも引き締まります。
漏れるの言葉の由来は?
「漏」は、水がしたたり落ちる・液体が外へ出るイメージを中心に発達した漢字で、そこから「光が漏れる」「声が漏れる」「情報が漏れる」へと意味が広がっていきました。
現代では常用漢字として扱いやすいこともあり、行政・報道・企業文書の多くで「漏れる」が採用されます。
漏れるの類語・同義語や対義語
類語・同義語(文脈で使い分け)
- 流出する(情報が流出する)
- 漏えいする(情報が漏えいする)
- 露呈する(事実が露呈する)
- にじみ出る(本音がにじみ出る)
- こぼれる(笑みがこぼれる)
対義語
- 密閉する
- 遮断する
- 秘匿する
- 保持する(情報を保持する)
洩れるの正しい使い方を詳しく
ここでは「洩れる」を実際にどう使うと自然かを、例文とともに深掘りします。文学的に見える表記だからこそ、使いどころを間違えると“わざとらしさ”が出やすい点も押さえておきましょう。
洩れるの例文5選
- 思わず苦笑が洩れた
- ため息が洩れるほど、緊張が続いていた
- 本音が言葉の端々に洩れてしまう
- 静かな部屋で、涙をこらえる気配が洩れていた
- 胸の内が表情に洩れるのを、本人は気づいていない
洩れるの言い換え可能なフレーズ
「洩れる」は雰囲気のある表記ですが、読み手の負担を下げたいなら言い換えも有効です。
- 苦笑が洩れる → 思わず笑みがこぼれる
- ため息が洩れる → ため息が出る
- 本音が洩れる → 本音がにじむ
- 気配が洩れる → 気配が伝わる
洩れるの正しい使い方のポイント
私が文章指導で意識しているポイントは、次の3つです。
- 「洩れる」を“難しい言葉”として使わない:意味が伝わるかを優先する
- 内面・気配・微妙な感情など、“にじむ”対象に寄せると自然
- 媒体が実務寄りなら、表記は「漏れる」に統一する
洩れるの間違いやすい表現
「洩れる」は表記ゆれが起きやすいので、次は特に注意してください。
- 公的・実務文書で「洩れる」を多用してしまう(読み手に負担が出る)
- 「漏れる」が定着している熟語・慣用句まで「洩」に寄せてしまう
- 意味を“上品にする”目的だけで使い、文体から浮いてしまう
迷ったら「漏れる」に統一し、必要なら言い換えでニュアンスを作るのが、読みやすさと正確さの両立につながります。
漏れるを正しく使うために
最後に、実務で最も出番が多い「漏れる」を、例文・言い換え・使い方のコツ・誤用ポイントまでまとめます。情報漏えいの文脈では特に誤解が起きやすいので、表現を引き締めたい方はここを重点的にどうぞ。
漏れるの例文5選
- 蛇口の付け根から水が漏れている
- ドアの隙間から光が漏れて、廊下が明るい
- 壁が薄くて会話が隣室に漏れる
- 機密情報が外部に漏れた可能性がある
- 確認作業が漏れていたため、手続きが遅れた
漏れるを言い換えてみると
「漏れる」は便利な反面、同じ語ばかりになると文章が単調になります。ニュアンス別に言い換えを持っておくと表現が整います。
- 水が漏れる → 滲み出る/染み出す(少量のとき)
- 光が漏れる → 差し込む/透ける
- 声が漏れる → 聞こえる/伝わる
- 情報が漏れる → 流出する/漏えいする/外部に出る
漏れるを正しく使う方法
「漏れる」を正確に使うコツは、“本来は外へ出ないはず”という前提を文章に入れることです。これが入るだけで、意味が締まります。
- (本来は密閉されているはずの)配管から水が漏れる
- (本来は秘密であるはずの)会議内容が漏れる
- (本来は届かないはずの)声が漏れる
なお、情報管理に関する文章は、企業・行政・業界によって用語の定義や表記が定められている場合があります。正確な情報は各組織の公式サイトや公式資料をご確認ください。重大なケースでは、最終的な判断は専門家にご相談ください。
関連して「秘密を他人に話してよい/だめ」のニュアンスまで含めて整理したい方は、当サイトの内部記事も参考になります。
漏れるの間違った使い方
ありがちなミスは、「漏れる」を“ただ出る”の意味で使いすぎることです。たとえば「水が流れる」「光が差す」のように自然な現象を言うなら、「漏れる」より別の語が適切な場合があります。
- 自然な流れや意図した排出まで「漏れる」と書くと、異常・事故のニュアンスが出る
- 「漏れる/漏らす(他動詞)」の混同で、責任の所在が曖昧になることがある
特にビジネスでは、「情報が漏れる(自然・受け身)」と「情報を漏らす(人為・責任)」の差が文脈上重要になることがあります。文面が公式なほど、動詞の選択は慎重に行いましょう。
まとめ:洩れると漏れるの違いと意味・使い方の例文
「洩れる」と「漏れる」は、意味の核としてはどちらも「中にあるものが外へ出る/伝わる」で、意味の差は大きくありません。一方で、現代の文章運用では、常用漢字で読み手に負担が少ない「漏れる」が標準として広く使われます。
「洩れる」は文学的・古風な響きを狙える反面、実務文書では表記ゆれや誤解の原因になりやすいので、媒体のルールに合わせるのが安全です。迷ったら「漏れる」、ニュアンスを出したいなら言い換えも活用――これが私のおすすめです。

