
「模式図と概略図の違いって、結局なに?」と迷ったまま資料を作っていませんか。ビジネス資料、論文、設計の打ち合わせ、マニュアル作成などでは、図の呼び分けひとつで伝わり方が大きく変わります。
特に「模式図、概略図、違い、意味」で検索している方は、作図の目的が“全体像の共有”なのか“仕組みの説明”なのかが曖昧なまま、言葉だけ先に選んでしまっているケースが多い印象です。さらに、略図、簡略図、配置図、概念図、ポンチ絵、回路図、フローチャート、ブロック図、作り方、書き方、使い分け、英語表現まで気になってくると、混乱は加速します。
この記事では、模式図と概略図の“意味の核”をシンプルに整理し、実務で迷わない使い分けと、すぐ使える例文まで一気に解決します。
- 模式図と概略図の意味の違いと判断基準
- 資料や説明での使い分けのコツと注意点
- 英語表現と言い換えの実用的な選び方
- そのまま使える例文と間違いやすい表現
模式図と概略図の違い
ここでは最初に、読者がいちばん知りたい「何がどう違うのか」を、結論から整理します。図の種類は似た言葉が多いので、目的・情報量・表現方法の3点で押さえるのが最短ルートです。
結論:模式図と概略図の意味の違い
結論から言うと、模式図は「仕組み・関係・流れを、記号化してわかりやすく示す図」、概略図は「全体の配置や構成を、詳細を省いてざっくり示す図」です。
私はこの違いを、次の一言で覚えるのが実務でいちばん強いと考えています。
たとえば、設備の説明でも「配線がどうつながって信号がどう流れるか」を示すなら模式図が向きます。一方で「建物のどの場所に設備が配置されているか」をざっくり把握したいなら概略図が向きます。
| 項目 | 模式図 | 概略図 |
|---|---|---|
| 主目的 | 仕組み・関係・流れを理解させる | 全体像・配置・構成を俯瞰させる |
| 表現 | 記号・線・矢印などで抽象化 | 重要要素だけ残して簡略化 |
| 情報量 | 関係性の情報が多い | 位置関係の情報が多い |
| 代表例 | 回路の模式図、フローの模式図、構造の模式図 | 建物の概略図、配管の概略図、システム構成の概略図 |
模式図と概略図の使い分けの違い
使い分けで迷ったら、作る前に「読み手が最初に知りたいのは何か」を一つだけ決めます。ここが決まると、どちらの言葉を使うべきかが自然に決まります。
- 読み手が知りたいのが「動き・仕組み・因果関係」なら模式図
- 読み手が知りたいのが「全体の位置・配置・構成」なら概略図
もう一段、実務の判断をラクにするなら、「矢印が主役なら模式図、外形や配置が主役なら概略図」と覚えてください。矢印は流れや作用を説明する道具で、まさに模式図が得意な領域です。
「図」という言葉そのものの役割から整理したい場合は、当サイトの「図」と「絵」の違い|目的と伝わり方の整理も合わせて読むと、図表まわりの言い換えが一気にスムーズになります。
模式図と概略図の英語表現の違い
英語では、模式図はschematic diagramが最も無難です。工学・IT・ビジネスの説明でも広く通ります。分野によってはschematicだけで「模式図の」ニュアンスになります。
一方の概略図は、目的が「概要・俯瞰」なので、場面に応じて言い方が揺れます。私は次の優先順位で選ぶのをおすすめしています。
- 全体像の提示:overview diagram / overview
- ざっくりした図:outline drawing
- 配置や構成を簡略化:schematic view(文脈次第)
模式図とは?
ここからは言葉を個別に深掘りします。まずは模式図から。模式図は「見た目を似せる」よりも「伝えるべき関係を抜き出す」ことに価値がある図です。
模式図の意味や定義
模式図は、物事の典型的な形式や仕組みを、記号や単純化した形で表した図です。現物にそっくり描くことが目的ではなく、理解のボトルネックになる関係性だけを見せるのが目的です。
たとえば、回路の模式図なら「抵抗や電源がどう接続されているか」が本質で、実際の基板の形状は不要です。業務フローの模式図なら「誰が何を受け取り、どこで判断し、どこへ渡すか」が本質で、帳票のデザインは脇役になります。
模式図はどんな時に使用する?
模式図が強いのは、説明が文章だけだと長くなり、誤解も起きやすい場面です。私は実務で次の用途が多いと感じています。
- 仕組みの説明:装置、サービス、制度などの構造
- 流れの説明:業務フロー、手順、意思決定の分岐
- 関係の説明:因果関係、依存関係、相互作用
図で「わかるようにする」という観点では、「図示」と「図解」の違い|“見える化”と“理解”の整理も相性が良いです。模式図は図解の一手段として扱われることも多いからです。
模式図の語源は?
「模式」は、ざっくり言うと「手本になる型」「典型の形」を意味します。つまり模式図は、対象をそのまま写すのではなく、型として要点を抽出して示す図です。
私はこの語源理解が、模式図をうまく作るコツにも直結すると考えています。手本(型)にする以上、細部を盛りすぎると“型”ではなく“写し”になってしまい、模式図としての強みが消えます。
模式図の類義語と対義語は?
模式図の類義語は、用途によって候補が変わります。近い言葉を“同じ”として雑に扱うと伝達がずれるので、ニュアンスを添えて整理します。
- 類義語:概念図(概念の関係を示す)、系統図(分類や系統を示す)、相関図(関連を示す)、ブロック図(機能単位で示す)、回路図(電気的接続を示す)
- 対義語:実物図(実物に近い図)、詳細図(細部まで描く図)、写真(写実・記録寄り)
概略図とは?
次は概略図です。概略図は「詳細はいいから、まず全体をつかみたい」という場面で、圧倒的に強い働きをします。
概略図の意味を詳しく
概略図は、対象の全体像や構成を、細部を省いて大まかに示した図です。ポイントは、“大まかでも配置や構成がつかめる”こと。細部の寸法や仕様まで確定していない段階でも、関係者と方向性を合わせるのに役立ちます。
たとえば建物や設備の計画段階では、「詳細図」より先に概略図で“どこに何を置くか”の合意を取ることが多いです。ITでも「システム構成の概略図」を先に作り、主要コンポーネントの配置や役割を共有してから、詳細設計に入ります。
概略図を使うシチュエーションは?
概略図が向くのは、読み手が「判断材料として全体を早く知りたい」場面です。具体的には次のような状況でよく使われます。
- 提案・稟議:全体像を短時間で共有したい
- 打ち合わせ:詳細前に配置や構成の合意を取りたい
- 説明資料:初見の人に“まず地図”を渡したい
「概要」との関係が気になる方は、「概要」と「内容」の違い|まとめ方のコツも参考になります。概略図は、文章で言えば“概要”の役割を担うことが多いからです。
概略図の言葉の由来は?
「概略」は「大体のところを、細部を省いて示す」という意味合いを持ちます。言葉の成り立ちを意識すると、概略図は「最初の理解のための図」であり、「最終版の図」ではない、という位置づけがはっきりします。
私は、概略図を作るときほど「どこまで省いても誤解が生まれないか」を考えるべきだと思っています。省略しすぎて誤解が生まれるなら、それは概略図ではなく“雑な図”です。
概略図の類語・同義語や対義語
概略図は「ざっくり全体像」なので、同義語も“ざっくり系”が集まります。ただし、業界や現場によって言い方が変わる点には注意が必要です。
- 類語・同義語:略図、簡略図、見取り図、配置図(配置が主役の場合)、ラフ図、ポンチ絵(口語・社内用語として)
- 対義語:詳細図、実施設計図、精密図、仕様図(細部や確定情報が主役)
模式図の正しい使い方を詳しく
ここからは実際の文章・会話での使い方です。模式図は「図の名前」を正しく使うだけで、資料の説得力が上がります。
模式図の例文5選
- この装置の動作原理は、模式図にすると一目で理解できます
- 会議では、システムの処理の流れを模式図で説明しました
- 配線の接続関係は、回路の模式図で確認してください
- 新サービスの全体の仕組みを、模式図にまとめて共有します
- 文章だけだと複雑なので、因果関係を模式図に落とし込みました
模式図の言い換え可能なフレーズ
文章の流れや読者層によっては、模式図より別表現のほうが自然なこともあります。私は次の言い換えをよく使います。
- 仕組みを示す図
- 構造図(構造が主役のとき)
- フロー図(流れが主役のとき)
- ブロック図(機能単位でまとめるとき)
模式図の正しい使い方のポイント
模式図を正しく使うポイントは、「似せる」ではなく「伝えるために削る」ことです。私は作るときに、最低限次の3点をチェックしています。
- 主語がはっきりしているか:何の模式図なのか(対象名)
- 関係が読めるか:線・矢印・記号の意味が一貫しているか
- 読み順が設計されているか:左→右、上→下など視線誘導があるか
また、記号を使うなら凡例を入れる、色に頼るなら白黒印刷でも読めるか確認する、といった配慮も重要です。
模式図の間違いやすい表現
模式図でよくある間違いは、「概略図」や「図解」と混同して使うことです。たとえば“配置をざっくり見せたいだけ”なのに模式図と言ってしまうと、読み手は「流れや仕組みの説明があるはず」と期待してしまいます。
概略図を正しく使うために
概略図は、合意形成や初期説明のスピードを上げる強力な道具です。ただし、ざっくり描くほど誤解のリスクも増えるので、言葉の使い方も丁寧に整えましょう。
概略図の例文5選
- 打ち合わせ用に、設備配置の概略図を作成しました
- まずは全体像を共有するため、概略図から説明します
- 詳細は後日として、配管ルートの概略図だけ先に確認しましょう
- この資料の最後に、システム構成の概略図を添付しています
- 現地の状況を踏まえ、導線の概略図を更新しました
概略図を言い換えてみると
概略図は状況に応じて言い換えると、伝わりやすさが上がります。私は次の言い換えを使い分けています。
- 全体図(全体像を強調したいとき)
- 配置図(配置が主役のとき)
- ラフ図(作業途中・たたき台のニュアンス)
- 簡略図(簡略化を強調したいとき)
概略図を正しく使う方法
概略図は「省く図」だからこそ、省いてはいけない情報を先に決めるのがコツです。私は次の順で考えます。
- 読み手の判断に必要な要素は何か(主要設備・主要機能・主要地点)
- 誤解が起きるポイントはどこか(入口・分岐・境界・責任範囲)
- 詳細に踏み込む前提条件は何か(前提・制約・未確定事項)
概略図の間違った使い方
概略図でありがちな間違いは、概略図なのに「確定した詳細」まで読み取れるように見せてしまうことです。たとえば寸法や仕様が決まっていないのに、細かい数値や細部形状を描き込みすぎると、読み手が「これは確定だ」と誤解します。
まとめ:模式図と概略図の違いと意味・使い方の例文
模式図と概略図は、どちらも「わかりやすく伝えるための図」ですが、得意分野が違います。模式図は仕組みや流れ、関係性を理解させる図。概略図は全体像や配置、構成を俯瞰させる図です。
迷ったら、読み手が最初に知りたいのが「どう動く・どうつながるか」なら模式図、「どこに何があるか」なら概略図。この判断でブレなくなります。

