
「一人称と二人称と三人称の違いがいまいち分からない」「意味は知っているつもりだけど、使い方や言い換え、英語表現まで整理したい」と感じていませんか。
とくに日本語は「私・僕・俺」など一人称が多く、二人称も「あなた・君・おまえ」など表現の幅があるため、場面によっては失礼に当たるかどうかで迷いがちです。さらに文章術や小説の視点(語り口)としての一人称・二人称・三人称も登場し、「文法の人称」と「文章の視点」が混ざって混乱することもあります。
この記事では、一人称・二人称・三人称の意味の違いを軸に、語源、類義語・対義語、言い換え、英語表現、そしてすぐ使える例文までまとめて整理します。読み終えるころには、「いまこの文は誰の立場で書くべきか」「相手にどう呼びかけるのが自然か」が迷わず判断できるようになります。
- 一人称・二人称・三人称の意味の違いと覚え方
- 会話・文章(視点)での使い分けと注意点
- 英語表現(first/second/third person)と対応する代名詞
- 例文と言い換えで「すぐ使える形」に落とし込む方法
目次
一人称と二人称と三人称の違い
ここでは、まず全体像を一気に整理します。結論(意味の違い)→使い分け(場面別)→英語表現(対応関係)の順に押さえると、どこで迷っているのかが明確になります。
結論:一人称と二人称と三人称の意味の違い
結論から言うと、人称は「話し手・聞き手・それ以外」を区別するための枠組みです。
一人称=話し手(書き手)側、二人称=聞き手(読み手)側、三人称=話し手と聞き手以外と覚えるのが最短ルートです。
| 区分 | 指す相手 | 日本語の代表例 | 英語の代表例 |
|---|---|---|---|
| 一人称 | 話し手・書き手(自分側) | 私、僕、俺、わたしたち | I, we |
| 二人称 | 聞き手・読み手(相手側) | あなた、君、おまえ、みなさん | you |
| 三人称 | 話し手と聞き手以外(第三者・それ以外) | 彼、彼女、あの人、彼ら | he, she, they, it |
- 一人称=「自分(自分を含む側)」
- 二人称=「相手(相手を含む側)」
- 三人称=「自分と相手“以外”」
一人称と二人称と三人称の使い分けの違い
使い分けは、会話と文章で少しコツが変わります。会話では「誰に向けて話しているか」が中心、文章では「誰の視点で書くか(語りの立場)」が中心です。
会話でのポイント
会話は基本的に「一人称(自分)」と「二人称(相手)」が主役です。三人称は、話題として第三者(または物・出来事)を取り上げるときに登場します。
文章(視点)でのポイント
文章術としての一人称・二人称・三人称は、「語り口」の話になります。たとえばブログで「私はこう感じた」と書けば一人称視点、読者に「あなたはどう思う?」と呼びかければ二人称、出来事を客観的に「彼はこうした」と書けば三人称視点です。
- 日本語の二人称(あなた・君・おまえ)は、関係性や場面によっては失礼に受け取られることがある
- 文章の「一人称視点」と、文法の「一人称代名詞」は近いが、目的(読みやすさ・臨場感など)が異なる
一人称と二人称と三人称の英語表現の違い
英語では、人称を first person(一人称)、second person(二人称)、third person(三人称)と呼びます。日本語と違い、英語は代名詞の形が比較的固定されているため、対応を覚えるとスッキリします。
また、英語学習でよく見る「三人称単数(third-person singular)」も、この枠組みの延長です。「he/she/it」など三人称単数が主語になるときのルール、という意味になります。
- 一人称:first person / first-person pronoun(例:I, we)
- 二人称:second person / second-person pronoun(例:you)
- 三人称:third person / third-person pronoun(例:he, she, it, they)
一人称の意味
ここからは一つずつ丁寧に解説します。まずは一人称です。一人称は「自分側」を表すため、日常会話でも文章でも登場頻度が高く、表現の幅も広いのが特徴です。
一人称とは?意味や定義
一人称とは、話し手・書き手自身、または自分を含む側を指す人称です。日本語では「私」「僕」「俺」「わたし」「うち」など、状況やキャラクターに応じた選択肢があります。
文法的には「一人称代名詞」として整理され、英語なら I / we に対応します。日本語は性別・年齢・場面によって一人称が変わりやすい点が、学習・文章作成の両面での特徴です。
一人称はどんな時に使用する?
一人称は「自分の意見・感情・行動」を伝えるときに使います。たとえば自己紹介、体験談、感想、意思決定の表明などです。
文章では、一人称を使うと臨場感が出やすく、読者との距離が縮まります。反対に、客観性を強く出したいレポートや公的文書では、一人称の多用を避けるのが一般的です。
- ブログやエッセイは一人称と相性が良い(体験・感情が伝わる)
- ビジネス文書では「私」を出しすぎないほうが整う場面もある
一人称の語源は?
「人称」は文法用語で、英語の person(文法上の人称)に対応する考え方として整理されてきました。そのうえで「一・二・三」という番号で区分し、一人称は「話し手(自分側)」を表す、と理解すると覚えやすいです。
なお、ここでいう「人」は実際の人間に限らず、文法上の主体(話し手・聞き手・それ以外)を指す枠組みだと捉えると混乱しません。
一人称の類義語と対義語は?
一人称は概念としての言葉なので、完全に一致する類義語は多くありませんが、近い意味として「話し手」「書き手」「自分(自分側)」が挙げられます。対になるのは「二人称(相手側)」や「三人称(第三者側)」です。
- 類義語(近い言い方):話し手、書き手、自分、自分側、自己
- 対義語(対になる概念):二人称、三人称
二人称の意味
次に二人称です。二人称は「相手側」を指すため、言い方を間違えると距離感や礼儀に影響しやすいのが要注意ポイントです。
二人称とは何か?
二人称とは、話し手・書き手が向き合っている相手(聞き手・読み手)を指す人称です。日本語では「あなた」「君」「おまえ」「皆さん」などが該当します。
英語では基本的に you が二人称で、単数・複数で形が変わりにくいのが特徴です(細かい方言・口語表現は別として、基礎文法では you に集約されます)。
二人称を使うシチュエーションは?
二人称は、相手に呼びかけるとき、質問するとき、依頼や指示をするときに使います。会話では自然ですが、文章では「読者に直接語りかける文章(説明文・セールス文・自己啓発など)」で頻出です。
ただし日本語の二人称は、相手との関係性に強く依存します。たとえば面識が浅い相手に「おまえ」を使うのは避けるべきで、「あなた」も場面によっては距離を感じさせたり、ビジネスでは不自然になったりします。
- ビジネスでは「あなた」よりも「お客様」「ご担当者様」「○○様」など、固有名や立場で呼ぶほうが自然なことが多い
- 二人称を連発すると、文章が押しつけがましく感じられる場合がある
二人称の言葉の由来は?
二人称も、一人称と同じく「人称(文法上の区分)」を番号で整理した呼び方です。会話の基本構造である「話し手」と「聞き手」を分けるために、二人称=聞き手(相手側)として位置づけられます。
「二」という数字に深い序列の意味があるというより、区別のためのラベルだと捉えると分かりやすいです。
二人称の類語・同義語や対義語
二人称の近い言い方は「聞き手」「読み手」「相手」「相手側」などです。対義語としては「一人称(自分側)」、もう一つの対照として「三人称(第三者側)」が挙げられます。
- 類語(近い言い方):聞き手、読み手、相手、相手側
- 対義語(対になる概念):一人称、三人称
三人称の意味
最後に三人称です。三人称は「自分と相手以外」をまとめて扱うため、文法でも文章でも出番が多く、特に英語では三人称単数のルールが重要になります。
三人称の意味を解説
三人称とは、話し手(自分側)と聞き手(相手側)以外を指す人称です。人だけでなく、物・出来事・概念など、会話に参加していない対象もまとめて三人称として扱います。
日本語の例なら「彼」「彼女」「あの人」「田中さん」「それ」「あれ」など。英語なら he / she / it / they が代表例です。
三人称はどんな時に使用する?
三人称は、第三者について説明するとき、出来事を客観的に報告するときに使います。文章ではニュース、レポート、説明文、小説の三人称視点などで活躍します。
また、英語学習では「三人称単数現在」のように、動詞の形が変わるポイントがあるため、三人称の理解が文法の土台になります。
三人称の語源・由来は?
三人称も「人称」を番号で分けた区分の一つで、三人称=第三者(会話参加者以外)という考え方で整理されます。会話の当事者が「自分」と「相手」の二者であるのに対し、それ以外をまとめて扱う必要があるため、三人称という枠が重要になります。
三人称の類義語と対義語は?
三人称の近い言い方は「第三者」「当事者以外」「対象(話題の人物・物)」などです。対になる概念は「一人称」「二人称」です。
- 類義語(近い言い方):第三者、当事者以外、対象、外部の人
- 対義語(対になる概念):一人称、二人称
一人称の正しい使い方を詳しく
一人称は便利ですが、選び方を間違えると幼く見えたり、攻撃的に見えたり、距離感がズレたりします。ここでは例文とともに、「どの一人称を選ぶか」「どう整えるか」を実践的にまとめます。
一人称の例文5選
- 私は本日の会議資料を先に共有します
- 僕はその提案に賛成です
- 俺は自分のやり方で挑戦したい
- わたしたちは来週までに結論を出します
- うちは今日は外出できへんねん(方言・口語の一例)
一人称の言い換え可能なフレーズ
一人称を出しすぎたくないときは、言い換えで文章が整います。ビジネス文書では特に有効です。
- 「私は〜します」→「〜いたします」「〜いたしますので、ご確認ください」
- 「私は思います」→「〜と考えます」「〜と判断します」
- 「私が担当です」→「担当は私です」「担当いたします」
一人称の正しい使い方のポイント
一人称選びは、相手との関係性と場面で決まります。私は「丁寧さ」と「自然さ」の両立ができているかで判断しています。
- 初対面・公的な場は「私」を基本にすると無難
- 社内や親しい関係でも、相手が上位なら砕けすぎない
- 文章では一人称の連発を避け、文の構造で整える
一人称の間違いやすい表現
よくある失敗は、場面に合わない一人称で印象を崩すことです。たとえば、かしこまったメールで「俺」を使う、初対面で「僕」で距離を詰めすぎるなどは、受け手が違和感を抱きやすいです。
迷ったら、相手の立場に合わせて一段丁寧に寄せるのが安全策です。最終的な礼儀判断は組織文化にも左右されるので、不安がある場合は社内ルールや先輩の文面を参考にし、必要なら上長・専門家に相談してください。
二人称を正しく使うために
二人称は「相手」を指すため、最もトラブルになりやすい領域です。丁寧にしたつもりでも、相手が「距離を取られた」と感じることもあります。ここでは例文と共に、無難な代替策も紹介します。
二人称の例文5選
- あなたはどう思いますか
- 君は今日、時間ある?
- おまえ、さっきの話どういう意味?(親しい間柄の口語)
- みなさんは、どの方法がやりやすいですか
- ご担当者様は、こちらの内容で問題ありませんか
二人称を言い換えてみると
日本語では、二人称そのものを避けて相手を呼ぶのが自然な場面が多いです。特にビジネスでは、名前・役職・立場で呼ぶほうが丁寧で誤解が少なくなります。
- 「あなた」→「○○様」「○○さん」「ご担当者様」「お客様」
- 「君」→(社内でも相手次第)「○○さん」「○○くん」
- 「あなたはどう思う?」→「どのようにお考えですか」
二人称を正しく使う方法
二人称を使うなら、相手との距離感を先に確認するのが基本です。私は次の順で判断しています。
- 初対面・ビジネス:二人称は避け、氏名や立場で呼ぶ
- 親しい関係:相手が不快に感じない呼び方を選ぶ
- 文章(読者向け):二人称の連発を避け、説明の客観性も混ぜる
二人称の間違った使い方
代表的なのは、「あなた」を万能だと思って使うケースです。日本語では「あなた」が必ずしも丁寧ではなく、場面によっては突き放した印象になることがあります。
- クレーム対応や交渉の場で「あなたは〜」と断定すると、角が立ちやすい
- 目上の相手に「君」「おまえ」は失礼になりやすい
対人関係の礼儀は、地域や組織文化によっても揺れます。正確な判断が必要な場面では、公式なガイドラインや社内規程をご確認ください。迷いが大きい場合は、最終的な判断を上長やコミュニケーションの専門家に相談するのが安心です。
三人称の正しい使い方を解説
三人称は客観性を出しやすい一方で、文章が冷たく感じたり、主語が分からなくなったりすることがあります。例文とポイントを押さえて、読みやすい三人称に整えましょう。
三人称の例文5選
- 彼は明日の午後に来社する予定です
- 彼女はその件についてすでに確認済みです
- 田中さんは資料を更新しました
- あの人はいつも時間に正確だ
- それは今回の結論と関係がありません
三人称を別の言葉で言い換えると
三人称は「第三者」を示すため、言い換えの方向性は主に2つです。「具体名で明確にする」か、「指示語でまとめる」かです。読み手が迷わないほうを選びます。
- 「彼」「彼女」→「○○さん」「当該担当者」「本人」
- 「あの人」→「先方の担当者」「関係者」
- 「それ」→「当該資料」「当該案件」「その方針」
三人称を正しく使うポイント
三人称で最重要なのは、主語(誰・何)の迷子を作らないことです。特に「彼」「それ」が連続すると、読者が追えなくなります。
- 三人称が続くときは、途中で固有名詞(○○さん、案件名)を挟んで明確化する
- 「それ」「これ」など指示語は、直前の名詞と対応させる
- 説明文では三人称に寄せると客観性が上がる
三人称と誤使用しやすい表現
三人称と混ざりやすいのが「この会社」「当社」「弊社」のような立場語です。これらは文章の立ち位置(誰の視点で書いているか)に関わるため、途中で切り替わると読みにくくなります。
また、英語学習では「三人称単数」を「三人称=彼・彼女だけ」と狭く捉えてしまいがちですが、実務的には it(物・事)も含むと理解したほうがスムーズです。学習ルールは教材によって表現が異なることもあるため、正確な情報は公式教材・公式サイトをご確認ください。
まとめ:一人称と二人称と三人称の違いと意味・使い方の例文
一人称は話し手(自分側)、二人称は聞き手(相手側)、三人称はそれ以外(第三者・物事を含む)を指します。まずはこの骨格を押さえるだけで、意味の混乱はかなり解消できます。
そのうえで日本語では、二人称(あなた・君・おまえ)の扱いが場面に左右されやすいのが重要ポイントです。迷ったら、名前や立場で呼ぶ、二人称を避けて文を組み替える、といった方法が実用的です。
人称の使い分けは、礼儀や相手との関係、文章の目的によって最適解が変わります。最終的な判断が必要な場面では、公式な規程・ガイドラインの確認や、専門家への相談も検討してください。

