「recruit」と「recruitment」の違いと意味・使い方や例文
「recruit」と「recruitment」の違いと意味・使い方や例文

「recruit」と「recruitment」という英単語は、どちらも「採用」や「募集」に関わる語ですが、意味・用法・語源・類義語・対義語などの観点から見ると、微妙に異なるニュアンスを持っています。本記事では、「recruit」と「recruitment」の違いや両者の意味、使い方を徹底的に解説します。この記事を読むことで、英語表現として「recruit」と「recruitment」を正しく使い分けられるようになります。

この記事を読んでわかること

・「recruit」と「recruitment」の意味と違い
・それぞれの語源や成り立ち
・類義語・対義語・言い換え表現
・「recruit」「recruitment」の使い方と例文5選ずつ

recruitとrecruitmentの違い

結論:recruitとrecruitmentの意味の違い

まず結論から言うと、「recruit」は動詞(および名詞として「新入社員・新兵・新たに採用された人」)として使われることが多く、「recruitment」は名詞として「採用活動・募集・採用過程」という意味を持つ語です。

例えば、「We will recruit new staff.」(新しいスタッフを採用する)という具合に動作を表すのが「recruit」。

一方、「The recruitment of new staff is underway.」(新スタッフの採用活動が進行中だ)というように、活動・過程そのものを指すのが「recruitment」です。

このように、意味の核としては「採用・募集」に関するものですが、「動詞としての行為」と「名詞としての活動・プロセス」という使い分けが主な違いです。

英語使用者の間でも「recruiting / recruitment」の使い分けに関して議論があります。

recruitとrecruitmentの使い分けの違い

具体的に使い分ける際のポイントを整理します

  • recruit(動詞):「採用する」「募集する」「(新兵・新メンバーを)迎え入れる」など、行為を表す。例:We need to recruit more engineers.
  • recruit(名詞):「新入社員」「新兵」「採用された人」という意味で使われることもあります。
  • recruitment(名詞):「採用活動」「募集」「採用過程」「募集・採用という概念全体」を指す。例:Their recruitment process is very thorough.

このように、「誰を採るか/行為として採用する」という観点では「recruit」を使い、「採用という仕組み・過程・募集活動全体」という観点では「recruitment」を使うことが多いです。

例えば、求人案内で「Recruitment Coordinator」(採用コーディネーター)と書くのは「採用プロセスをマネジメントする役割」を意味しています。

recruitとrecruitmentの英語表現の違い

英語ネイティブが使う場面でも、両者の利用頻度・文脈には差があります。

例えば、名詞として「recruitment」は比較的フォーマル・ビジネス向きで、「recruit」は口語・動詞用法として使われることが多いです。

さらに「recruiting」(-ing形)という語もあり、「recruit」から派生して「採用活動をしている・採用中の」という形容的・動名詞的な使い方があります。

また、「recruitment」の語は、採用過程全体、募集チャネル、候補者プール構築、雇用ブランディングなどを含めた広い意味で用いられることが多く、例えば人材紹介会社・人事部門では「recruitment strategy(採用戦略)」「graduate recruitment programme(新卒採用プログラム)」などのように用いられます。

recruitの意味

recruitとは?意味や定義

「recruit」の語は、英語で「採用する」「募集する」「新たに入る人を迎え入れる」という意味があります。

辞書的には、名詞として「新入社員・新兵」なども指します。

例えば、米語圏で軍隊における「recruit(新兵)」という用法もあります。

この語を用いる際には、どのような文脈で「採用」・「募集」・「迎え入れ」するかがポイントです。

また、人材採用・部活動・クラブ加入など「新たにメンバーを迎える」文脈でも使われることがあります。

recruitはどんな時に使用する?

主な使用場面としては次のようなものがあります

  • 企業が新しい社員・スタッフを「採用する」「募集する」時 → “We are recruiting new graduates.”
  • 組織・団体が新メンバーを迎える時 → “The club recruited several new players.”
  • 軍隊・警察・消防などで新兵・新隊員を募集する時 → “They recruited new soldiers.”
  • 人材紹介・転職エージェントの活動として「候補者を募る」「採用支援をする」時 → “The agency recruits for high-level positions.”
  • (名詞として)「recruit」という語を使って「新入社員/新メンバー」を指す時 → “She is the newest recruit in our team.”

ただし、ビジネス文書・応募案内などでは「recruitment」という名詞を使った方が自然なことも多いため、文脈に応じて使い分けることが重要です。

recruitの語源は?

「recruit」はラテン語 “re + crescere”(再び成長する)という語根に由来するとされており、「再び成長させる・補充する」という意味合いがあります。

英語では17世紀頃から「補充する・採用する」という意味で使われ始めたと考えられています。

こうした語源的背景から、「re-(再び)+cru(t)/crest/crete」のような成長・補充のニュアンスが残っています。

このような語源を知ると、「recruit」が単に「採用する」だけでなく「補充・成長を促す」ようなニュアンスを含んでいることが見えてきます。

recruitの類義語と対義語は?

以下に「recruit」の類義語および対義語を整理します。

意味関係
hire(人を)雇う・採用するほぼ類義語(「recruit」と近い)
engage(人を)雇用する・契約する類義的に使われることあり
enlist(軍隊などに)志願させる・入隊させる特定文脈で類義語
dismiss解雇する・退ける対義語
lay off解雇・一時解雇する対義語的な意味を持つケースあり

このように、「recruit」は「採用・募集に関わる行為」を示す語として、他の “hire” や “engage” と同じように使われることがありますが、「recruitment」という概念的な名詞とは少し異なる語感を持っています。

recruitmentの意味

recruitmentとは何か?

「recruitment」は、英語で「採用活動」「募集」「採用・登録過程」を意味する名詞です。

組織が人材を特定し、誘引し、選考し、配置するという一連のプロセス全体を指します。

例えば「Graduate recruitment」(新卒採用活動)や「military recruitment」(軍の募集活動)といった使い方があります。

この語を使うことで、「ただ採用する」という行為を超えて、「採用活動そのもの」「募集戦略」「母集団形成」「選考・配置といったプロセス全体」を表現することができます。

recruitmentを使うシチュエーションは?

主な使用場面として次のようなものがあります

  • 企業の人事部が「採用活動」「募集計画」を語るとき → “Our recruitment strategy focuses on campus hiring.”
  • 広告・求人媒体で「募集」「採用プロセス」を案内するとき → “The recruitment process includes application, interview and assessment.”
  • 軍隊・公的機関・スポーツチームなどが「募集活動」「入隊・入部募集」を表すとき → “Military recruitment has increased in recent years.”
  • 人材紹介会社・エージェントが「募集支援」「採用代行」を示すとき → “They specialise in recruitment for IT professionals.”
  • 候補者プール・採用パイプラインの構築・母集団形成に関する文脈 → “Recruitment isn’t just about filling a vacancy – it’s about building a talent pipeline.”

特にビジネス文書や人事戦略の場面では、「recruitment」という語が好まれることが多く、少しフォーマルな印象を与えます。

recruitmentの言葉の由来は?

「recruitment」は、“recruit”に名詞化‐化語尾 “-ment” が付いた語です。

つまり、「recruit(募集・採用する)」という動作・行為から派生して、「その動作・行為が行われる過程や状態・活動」を示す名詞となっています。

語源的には “re-(再び)+cruits”(仲間・補充する人々)という古フランス語 “recrutier” 等を経て英語に採用されたと言われています。

このような語形成を知れば、「-ment が付くことで“~すること・~されること”という名詞化」がなされており、「recruitment=採用される/募集されるプロセス」というニュアンスを理解できます。

recruitmentの類語・同義語や対義語

以下に「recruitment」の類語・同義語・対義語を整理します

意味関係
hiring採用・雇用非常に近い、ほぼ同義語
talent acquisition人材獲得・採用戦略類義語的だがより広義・戦略的
onboarding入社(入隊)後の定着・導入採用後過程にあたる、やや異なる段階
attrition退職・離職対義語的な意味を含む
termination(雇用)終了・解雇対義語の側面あり

特に「talent acquisition(人材獲得)」という語は、採用プロセスだけでなく、将来的な候補者プール構築・企業ブランディングを含む広い意味で使われることがあり、「recruitment」がその中の一部として扱われることがあります。

recruitの正しい使い方を詳しく

recruitの例文5選

以下は「recruit」を使った使用頻度が高い例文です

  1. We plan to recruit five new software engineers this year.
    (今年、新しいソフトウェアエンジニアを5名採用する予定です。)
  2. The startup recruited interns from local universities.
    (そのスタートアップは地元大学からインターンを採用した。)
  3. She was recruited as a junior analyst immediately after graduation.
    (彼女は卒業後すぐにジュニアアナリストとして採用された。)
  4. The club is recruiting volunteers for the upcoming event.
    (そのクラブは次のイベントのためにボランティアを募集している。)
  5. The company recruited a former competitor’s top designer to strengthen its team.
    (その会社は競合他社のトップデザイナーを採用してチームを強化した。)

recruitの言い換え可能なフレーズ

「recruit」を言い換える場合、次のようなフレーズが使えます

  • hire new staff → recruit new staff
  • bring on board → recruit someone
  • take on employees → recruit employees
  • seek candidates → recruit candidates
  • enlist new members → recruit new members

ただし、状況・ニュアンスによって「hire」「take on」などの語がより自然な場合もあるため、「recruit」が必ずしもベストというわけではありません。

文脈に応じて言い換えを検討することが大切です。

recruitの正しい使い方のポイント

「recruit」を使う際のポイントを整理します

  • 目的:新しい人材を迎え入れる行為を示す。例えば「採用する」「募集する」。
  • 対象:会社、団体、軍隊、チームなど「人を迎え入れる」組織的な状況で使われる。
  • 形式:動詞(to recruit …)として用いられることが多いが、名詞(a recruit)として「新入り・新採用者」を意味することもある。
  • 文脈:募集の始まり、採用活動の発端、特定ポジションの人を探すという場面で用いられやすい。
  • 語用の違い:「recruitment」という活動・過程を指す語と混同しないように、行為かプロセスかを意識する。

recruitの間違いやすい表現

「recruit」を使うときに注意すべき誤りもあります

  • 「We had a recruitment yesterday.」→ 本来的には「We recruited someone yesterday.」や「We had a recruitment drive yesterday.」の方が自然。
  • 「He was recruit to the team.」→ 正しくは「He was recruited into the team.」あるいは「He joined the team as a recruit.」など。
  • 「They are recruiting process.」→ 動詞 “recruiting” を使うなら「They are recruiting new staff.」プロセスを言うなら「They are running a recruitment process.」など。
  • 「a recruit of engineers」→ 「an engineer recruit」などの語順が自然。「We recruited engineers.」などの言い回しが好ましい。
  • 「We recruitments were successful.」→ “recruitments” という複数形名詞はやや不自然で、通常は「Our recruitment efforts were successful.」と表現します。

recruitmentを正しく使うために

recruitmentの例文5選

以下は「recruitment」を使った例文です

  1. Our recruitment campaign starts next month.
    (私たちの採用キャンペーンは来月開始されます。)
  2. The company’s recruitment process takes around six weeks.
    (その会社の採用プロセスは約6週間かかります。)
  3. Graduate recruitment is highly competitive in that industry.
    (その業界では新卒採用の競争が非常に激しいです。)
  4. They improved their recruitment strategy to attract more diverse candidates.
    (彼らはより多様な候補者を惹きつけるために採用戦略を改善した。)
  5. The recruitment of volunteers for the charity event exceeded expectations.
    (チャリティーイベントのボランティア募集は予想を上回りました。)

recruitmentを言い換えてみると

「recruitment」を言い換える場合、次のような表現が考えられます

  • hiring process → our hiring process
  • talent acquisition → our talent acquisition efforts
  • employment drive → an employment drive for new hires
  • staffing campaign → a staffing campaign to fill vacancies
  • recruit-drive → a recruitment drive (similar meaning)

状況に応じて言い換えることでニュアンスが少し変わるので、フォーマル/インフォーマル、戦略的/単発的という観点から文脈を判断すると良いでしょう。

recruitmentを正しく使う方法

「recruitment」を正しく使うためのポイントをまとめます

  • 対象:採用活動全体・募集の仕組み・プロセスそのものを指す。
  • 形式:名詞として用いられる。例えば “the recruitment of …” や “recruitment strategy” など。
  • 文脈:フォーマルなビジネス文書・人事戦略・採用計画・選考プロセス説明などで使われる。
  • 注意点:「recruitment process」「recruitment campaign」など「プロセス」「活動」の語と一緒に使われることが多い。
  • 頻度:日常会話でも使われますが、ビジネスや公式文書では「recruitment」が好まれる傾向があります。

recruitmentの間違った使い方

誤用されやすい表現も紹介します

  • 「We will recruitment new staff.」→動詞形が必要なので「We will recruit new staff.」が正。
  • 「He joined the recruitment last week.」→「He joined as a recruit last week.」あるいは「He joined the company during the recruitment drive last week.」など。
  • 「The recruitments were successful.」→「The recruitment process was successful.」あるいは「Our recruitment campaigns were successful.」の方が自然。
  • 「We improved recruitment to hire him.」→少し曖昧なので「We improved our recruitment process in order to hire him.」など明確に書く方が良い。
  • 「Recruitment you are hired.」→誤った文なので「Upon recruitment you are hired.」や「After recruitment you will be hired.」など文法的に整える必要あり。

まとめ:recruitとrecruitmentの違いと意味・使い方の例文

本記事では、「recruit」と「recruitment」の違い・意味・語源・類義語・対義語・言い換え・使い方・例文という観点から深掘りしました。

改めてポイントを整理します

  • 意味の違い:「recruit」は採用・募集という行為や新入社員を指す語、「recruitment」は採用活動そのもの・募集プロセスを指す語。
  • 使い分け:行為・動作を示すなら「recruit」、活動・過程・仕組みを示すなら「recruitment」が自然。
  • 語源・成り立ち:どちらも “re-(再び)+cru(t)/cruit” に由来し、「補充・成長・採用」という意味合いを含んでいます。名詞化された “-ment” が付くことで「~すること/~されること」が「recruitment」として成立しています。
  • 言い換え・類語・対義語:「recruit」は hire, engage, enlist など類語あり。「recruitment」は hiring process, talent acquisition などが近しい語。「recruitment」に対しては attrition, termination といった対義語的概念も存在します。
  • 使い方・例文:「recruit」の例文5選、「recruitment」の例文5選をそれぞれご紹介しました。言い換え可能なフレーズ・使い方のポイント・間違いやすい表現も整理しました。

これらの知見を踏まえて、ぜひ自分の英作文・ビジネス文書・履歴書・人事関連資料などで「recruit」と「recruitment」を正しく使い分けてみてください。

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