感覚を覚える(かんかくをおぼえる)の意味や使い方【図解Note】
感覚を覚える(かんかくをおぼえる)の意味や使い方【図解Note】

「感覚を覚えるとは、どんな意味?」「感覚を感じると何が違うの?」「そもそも日本語としておかしくない?」と気になっている方もいるのではないでしょうか。「覚える」と聞くと、暗記したり記憶したりする意味を思い浮かべやすいため、「感覚を覚える」という組み合わせに少し不思議な印象を受けることがあります。しかし、「覚える」には、知識を記憶するだけでなく、気持ちや感覚を心身に感じるという使い方もあります。また、経験を重ねて身体的な感覚を身につける場面でも使える表現です。この記事では、「感覚を覚える」の意味を基本から整理し、使い方や例文、類語、言い換え、「感覚を感じる」との違い、英語表現までわかりやすく解説します。

感覚かんかくおぼえる

英語表記:feel a sensation / get a sense of / develop a feel for

感覚を覚えるの意味とは?読み方と基本ニュアンス

感覚を覚えるの意味とは?読み方と基本ニュアンス

まず押さえておきたいのは、「感覚を覚える」には一つだけではなく、文脈によって少し異なる意味が生まれるという点です。「何かを感じる」という意味と、「経験によって感覚を身につける」という意味を分けて考えると、使い方が理解しやすくなります。

感覚を覚えるの読み方と意味

「感覚を覚える」は、「かんかくをおぼえる」と読みます。

基本的には、身体や心に何らかの感覚が生じ、それを意識することを表します。

たとえば、久しぶりに昔住んでいた街を訪れ、「懐かしい感覚を覚えた」と表現する場合があります。この場合の「覚える」は、「記憶する」という意味ではありません。「懐かしい気持ちを感じた」「懐かしさが心に生じた」という意味です。

一方で、「練習を続けて動きの感覚を覚える」のように使えば、経験を通して身体的な感覚を身につけるという意味になります。

感覚を覚えるの主な意味

  • ある感覚や気持ちを感じ取る
  • 言葉にしにくい印象や手応えを意識する
  • 経験や練習によって身体的な感覚を身につける

つまり、「感覚を覚える」は、単に頭の中へ記憶することを指しているわけではありません。感じ取る意味の「覚える」と、身につける意味の「覚える」があると理解しておくことが大切です。

感覚を覚えるは「感じる」と「身につける」の2つの意味がある

「感覚を覚える」を正しく理解するうえで重要なのが、二つの意味を見分けることです。

「感覚を覚える」の二つの意味
使われ方 意味 言い換え
感覚が生じる 心や身体で何かを感じる 感じる・抱く 懐かしい感覚を覚える
感覚を習得する 経験によってコツや手応えを身につける 身につける・体得する ボールを投げる感覚を覚える

たとえば、「不思議な感覚を覚えた」であれば、「不思議な感じがした」という意味です。

これに対して、「何度も練習して正しいフォームの感覚を覚えた」であれば、「正しいフォームを身体で理解できるようになった」という意味になります。

同じ「覚える」でも、「電話番号を覚える」のような記憶とは意味が異なります。「不安を覚える」「寒気を覚える」「違和感を覚える」などの「覚える」は、「感じる」に近い働きをしています。

感覚を覚えるの意味がわかる使い方と例文

感覚を覚えるの意味がわかる使い方と例文

「感覚を覚える」は、日常会話だけでなく、小説や説明文、仕事上の文章など幅広い場面で使えます。ただし、何を感じているのか、あるいは何を身につけているのかが伝わるように表現すると、より自然な文章になります。

感覚を覚えるの使い方と例文

まず、「何かを感じる」という意味で使う例を見てみましょう。

  • 久しぶりに母校を訪れ、学生時代に戻ったような懐かしい感覚を覚えた
  • 初めて会った人なのに、以前から知っているような不思議な感覚を覚えた
  • 暗い森の中を歩いていると、誰かに見られているような奇妙な感覚を覚えた
  • 新しい作品を見た瞬間、どこか親しみのある感覚を覚えた

 

この使い方では、「感覚を覚える」の前に「懐かしい」「奇妙な」「不思議な」など、感覚の内容を説明する言葉を置くと意味が伝わりやすくなります。

次に、感覚を身につける意味での例です。

  • 何度も練習するうちに、少しずつボールを打つ感覚を覚えてきた
  • 自転車は、バランスを取る感覚を覚えれば自然に乗れるようになる。
  • 繰り返し包丁を使うことで、適切な力加減の感覚を覚えた
  • 楽器の演奏では、指の動きを考えるだけでなく身体で感覚を覚えることも大切だ。

 

後者はスポーツ、料理、楽器演奏、運転、職人技など、頭で理解するだけでは十分でない技能について使われやすい表現です。

感覚を覚えるをビジネスで使うときの例文

仕事の場面でも「感覚を覚える」は使用できます。ただし、ビジネス文書では意味が曖昧になりすぎないよう注意したいところです。

たとえば、次のように使えます。

  • 実務を重ねることで、顧客との適切な距離感について感覚を覚えていきました
  • 数値を毎日確認していると、市場の変化を早く察知できるような感覚を覚えるようになります。
  • 今回の提案内容には、従来とは少し異なる感覚を覚えました

 

ただし、「仕事の感覚を覚える」のような表現は、会話では意味が通じても少し抽象的です。

報告書など正確さを求められる文章では、「業務の流れを身につける」「判断の基準を理解する」「作業のコツをつかむ」のように、具体的な言葉へ置き換えたほうが伝わりやすい場合があります。

「感覚」は本人の主観を表しやすい言葉です。客観的な根拠が必要な文章では、「感覚を覚える」だけで結論を述べず、何を根拠にそう判断したのかを補足すると誤解を防げます。

感覚を覚えると「違和感を覚える」の関係

「感覚を覚える」と一緒に理解しておきたい代表的な表現が、「違和感を覚える」です。

「違和感を覚える」とは、物事がどこかしっくりこない、何かがおかしいと感じることを表します。

たとえば、「説明を聞いて違和感を覚えた」であれば、「説明のどこかに納得できない部分があるように感じた」という意味です。

この場合の「覚える」は、もちろん「違和感を暗記する」という意味ではありません。心の中に違和感が生じ、それを認識するという意味です。

「不安を覚える」「恐怖を覚える」「疑問を覚える」「親近感を覚える」なども、同じような構造を持つ表現です。

「覚える」が「感じる」の意味になる代表例
表現 意味
違和感を覚える しっくりこないと感じる
不安を覚える 不安を感じる
恐怖を覚える 恐ろしいと感じる
親近感を覚える 親しみを感じる
疑問を覚える 疑問に感じる

感覚を覚えるの意味と類語・言い換えの違い

感覚を覚えるの意味と類語・言い換えの違い

「感覚を覚える」は便利な表現ですが、文章によっては「感じる」「実感する」「身につける」などへ言い換えたほうが自然です。それぞれの言葉が持つニュアンスを知っておけば、伝えたい意味に合わせて使い分けられます。

感覚を覚えるの類語・言い換え

「感覚を覚える」の類語は、その文章で「覚える」がどちらの意味になっているかによって変わります。

何らかの感覚が生じる意味なら、次の表現が候補になります。

  • 感じる:最も一般的で幅広い表現
  • 抱く:感情や印象を心に持つ
  • 実感する:実際の体験として強く感じる
  • 感知する:変化や刺激などを察知する
  • 肌で感じる:経験を通して直接感じ取る

 

一方、経験によって感覚を習得する意味なら、次のように言い換えられます。

  • 感覚を身につける
  • コツをつかむ
  • 体得する
  • 身体で覚える
  • 要領をつかむ

 

たとえば、「テニスのサーブの感覚を覚える」は、「テニスのサーブのコツをつかむ」「サーブの感覚を身につける」と言い換えることができます。

反対に、「昔に戻ったような感覚を覚えた」であれば、「昔に戻ったように感じた」が自然な言い換えです。

感覚を覚えると「感覚を感じる」はどちらが自然?

検索すると、「感覚を覚える」とともに「感覚を感じる」という表現について疑問を持つ人も少なくありません。

「感覚を感じる」は、意味そのものは理解できます。しかし、「感覚」と「感じる」は意味的に近いため、文によっては同じ意味が重なっているような印象を与えます。

たとえば、「冷たい感覚を感じた」は意味が通りますが、文章として整えるなら「冷たさを感じた」「冷たい感覚があった」「冷たい感覚を覚えた」などのほうがすっきりする場合があります。

ただし、「感」という字を含む言葉に「感じる」を続ければ、すべて誤りになるわけではありません。日本語の自然さは、文字の重複だけでなく、語が文の中でどのような意味を担っているかによって判断する必要があります。

「感覚を覚える」と「感覚を感じる」で迷った場合は、「何かが心身に生じた」という少しかための表現なら「感覚を覚える」、「直接感じ取ったことを素直に表す」なら「感じる」を基本にすると使い分けやすくなります。

感覚を覚えるはおかしい?二重表現・重言なのか

「感覚を覚える」を見て、「感覚そのものが感じることなのだから、『覚える』を付けるのはおかしいのでは?」と思う方もいるでしょう。

結論から言えば、「感覚を覚える」を一律に誤用とする必要はありません。

理由は、「覚える」に「記憶する」以外の働きがあるからです。

「寒気を覚える」「不安を覚える」「親近感を覚える」のように、「覚える」は感情や感覚などが心身に生じることを表すことがあります。そのため、「不思議な感覚を覚える」「懐かしい感覚を覚える」といった使い方も意味の通る表現です。

また、「操作の感覚を覚える」であれば、「操作するときの身体的な感覚を習得する」という別の意味になります。

ただし、文章によっては表現が抽象的になったり、やや回りくどく感じられたりすることがあります。

「感覚を覚える」が正しいかどうかだけで判断するのではなく、「感じる」「身につける」「コツをつかむ」などに置き換えたとき、どの表現が最も意味を正確に伝えられるかを考えることが大切です。

感覚を覚えるの意味からわかる英語表現と注意点

感覚を覚えるの意味からわかる英語表現と注意点

「感覚を覚える」を英語にするときは、日本語をそのまま一つの英語表現へ置き換えるのではなく、「感じる」のか「感覚を身につける」のかを見分ける必要があります。最後に英語表現と、使い方についてよくある疑問を整理します。

感覚を覚えるの英語表現は文脈によって変わる

「感覚を覚える」には複数の意味があるため、英語でも状況に応じて表現を選びます。

「感覚を覚える」の主な英語表現
英語表現 主なニュアンス 日本語のイメージ
feel a sensation 身体的な感覚を感じる ある感覚を覚える
get a sense of 雰囲気や感触をつかむ ~という感覚を覚える
have a feeling 漠然とした気持ちや予感を持つ ~のような感じがする
develop a feel for 経験によって感覚を身につける コツや感覚を覚える
get the hang of やり方やコツをつかむ 要領・感覚を覚える

たとえば、身体に奇妙な感覚が生じたのであれば「feel a strange sensation」のように表現できます。

一方、練習によって道具を扱う感覚を身につけたのであれば、「develop a feel for」のような表現が意味に近くなります。

「感覚を覚える=常にfeel a sensation」と機械的に置き換えないことがポイントです。

感覚を覚えるについてよくある疑問

「感覚を覚えた」は自然な日本語ですか?

文脈が明確であれば自然に使えます。「どこか懐かしい感覚を覚えた」「身体が浮くような感覚を覚えた」などは、「そのような感覚を感じた」という意味になります。

「感覚を覚えている」はどんな意味ですか?

文脈によって意味が変わります。「当時の感覚を覚えている」であれば、過去に経験した感覚を記憶しているという意味です。一方、「作業の感覚を身体が覚えている」であれば、経験によって身についた動作や感触が残っているという意味になります。

「感覚で覚える」と「感覚を覚える」は同じですか?

同じではありません。

「感覚で覚える」の「で」は方法を示すため、理屈ではなく感覚を頼りに覚えるという意味です。

一方、「感覚を覚える」の「を」は、「感覚」を覚える対象として示します。

たとえば、「英単語を感覚で覚える」であれば、感覚的な方法で英単語を記憶するという意味です。「英単語の感覚を覚える」とすると、その単語が持つ語感や使い方のニュアンスを身につけるという別の意味になります。

「感覚を身につける」と「感覚を覚える」の違いは何ですか?

技能について述べる場合は意味が近くなります。ただし、「身につける」のほうが習得したことが明確です。

「距離感を覚える」は、距離感を少しずつ理解していく過程にも使えますが、「距離感を身につける」は、それが自分の能力として定着した印象が強くなります。

感覚を覚えるの意味と使い方のまとめ

「感覚を覚える」は、心や身体に何らかの感覚が生じること、または経験を重ねて身体的な感覚を身につけることを表す言葉です。

  • 読み方は「かんかくをおぼえる」
  • 「不思議な感覚を覚える」なら「不思議な感じがする」という意味
  • 「動きの感覚を覚える」なら「身体でコツを身につける」という意味
  • 「覚える」には記憶だけでなく、感情や感覚を感じる使い方もある
  • 類語は「感じる」「実感する」「身につける」「体得する」「コツをつかむ」など
  • 「感覚を感じる」は意味が近い語が重なるため、文章によっては言い換えるとすっきりする
  • 「感覚を覚える」を一律におかしい表現や誤用と考える必要はない
  • 英語では意味に応じて「feel a sensation」「get a sense of」「develop a feel for」などを使い分ける

特に大切なのは、「覚える=記憶する」とだけ考えないことです。「違和感を覚える」「不安を覚える」と同じように、何かを心身に感じる意味でも「覚える」は使われます。文章を書くときは、感じたことを表しているのか、経験によって身につけたことを表しているのかを意識すると、「感覚を覚える」をより自然に使えるようになります。

【参考文献】

 

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