
「打つと討つと撃つの違いや意味が分からない」「打つと撃つのどちらを使えばよいのか迷う」「打つ 討つ 撃つの例文や英語表現までまとめて知りたい」と感じて検索されたのではないでしょうか。どれも「うつ」と読む同じ音の漢字ですが、実は意味や使い分けにははっきりとした違いがあります。
日常会話では「打つ」が圧倒的に多く使われますが、歴史や戦いを描く文章では「討つ」、銃やミサイルなどの射撃・攻撃の場面では「撃つ」が基本になります。このような同じ読みで意味が違う漢字は「同訓異字」や「異字同訓」と呼ばれ、国語のテストやビジネス文書、ニュース原稿などでも頻出のテーマです。
この記事では、打つ 討つ 撃つの違いと意味、語源や類義語・対義語、言い換え表現、英語表現、そして具体的な使い方と例文まで、一つひとつ丁寧に整理していきます。初めて学ぶ方でも、最後まで読めば「どのシーンでどの漢字を使えばよいか」を自信を持って判断できるようになるはずです。
- 「打つ」「討つ」「撃つ」の意味の違いと基本的な使い分けが分かる
- それぞれの語源・類義語・対義語・言い換え表現を整理できる
- 英語表現やニュアンスの違いまで含めて理解を深められる
- 例文を通して、実際の文章・会話で迷わず正しく使えるようになる
目次
打つと討つと撃つの違い
まずは全体像として、「打つ」「討つ」「撃つ」がそれぞれどんな場面で使われるのかを俯瞰し、ざっくりとした違いを押さえます。先に結論をつかんでおくと、この後の詳細な説明がすっと頭に入ってきます。
結論:打つと討つと撃つの意味の違い
ざっくりまとめると、「打つ」はもっとも意味が広く、何かをたたく・行為を行うといった場面全般で使われます。「討つ」は敵や悪いものを攻めて倒すイメージ、「撃つ」は銃や弾・ミサイルなどを発射して攻撃するイメージが中心です。
| 漢字 | 主な意味・イメージ | 典型的な例 |
|---|---|---|
| 打つ | たたく・ぶつける、何かの行為を行う | ボールを打つ/メールを打つ/ワクチンを打つ |
| 討つ | 敵や悪を攻めて倒す(やや古風・文語的) | 敵将を討つ/仇を討つ |
| 撃つ | 銃・砲・ミサイルなどを発射して攻撃する | 銃を撃つ/ミサイルを撃つ/迎え撃つ |
どれも「うつ」という同じ音を持つため混同しやすいですが、「何をどうする場面なのか」をイメージすると、自然と選ぶ漢字が絞られてきます。
打つと討つと撃つの使い分けの違い
使い分けの実務的なポイントは次のとおりです。
- 日常的な動作・幅広い行為:基本的に「打つ」
- 歴史・物語・ニュースで敵を倒す:「討つ」
- 銃・砲・弾・ミサイル・矢などの発射:「撃つ」
例えば、次のような置き換えをすると違いが見えてきます。
- ホームランを打つ(バットでボールをたたく動作)
- 賊を討つ(悪人を攻め倒す、という物語的表現)
- 銃を撃つ(弾丸を発射する具体的な行為)
逆に、「銃を討つ」「敵を撃つ」のように場面によってはどちらも使えそうに見えるケースもありますが、一般的な現代日本語では「銃を撃つ」「敵を討つ」が自然です。
「打つ」「討つ」「撃つ」のような同訓異字は、他にも「又/叉」「付/附」「緑/縁/録」などがあります。漢字全般の使い分けを体系的に押さえたい場合は、例えば「又」と「叉」の違いや「緑」「縁」「録」の違いも合わせて読むと理解が深まります。
打つと討つと撃つの英語表現の違い
英語で表現する際も、ニュアンスの違いが出ます。
- 打つ:hit, strike, beat, knock など
- 討つ:defeat, conquer, strike down, bring to justice など
- 撃つ:shoot, fire, shoot at, bombard など
例えば、「敵を討つ」は「defeat the enemy」や「strike down the enemy」のように、敵を完全に打ち負かすイメージの表現が合います。一方、「銃を撃つ」は「shoot a gun」や「fire a gun」といった、武器を発射する行為そのものにフォーカスした表現になります。
打つの意味
ここからは一つずつ、「打つ」「討つ」「撃つ」を個別に深掘りしていきます。まずはもっとも広い意味を持つ「打つ」から見ていきましょう。
打つとは?意味や定義
「打つ」は、基本的には「何かを他のものに勢いよく当てる」「たたく」という意味を持つ動詞です。加えて、そこから転じて「ある行為を行う」「ある処置を施す」といった意味にも広く使われます。
代表的な意味を整理すると、次のようになります。
- 物理的にたたく:ボールを打つ、太鼓を打つ、頭を打つ
- 操作・入力する:キーボードを打つ、メールを打つ、パスワードを打つ
- 処置・対策を施す:手を打つ(対策を取る)、注射を打つ、ワクチンを打つ
- リズムを刻む:拍子を打つ、テンポを打つ
このように、「打つ」はもっとも日常的で、比喩的な使い方も非常に多い漢字だと覚えておくとよいでしょう。
打つはどんな時に使用する?
実務や日常で「打つ」を使う場面は非常に多く、特に次のような分野で頻出です。
- スポーツ分野:ボールを打つ、サーブを打つ、シュートを打つ
- ビジネス・IT:メールを打つ、データを打つ、パスワードを打つ
- 医療・健康:予防接種を打つ、ワクチンを打つ、注射を打つ
- 戦略・対策:先手を打つ、手を打つ(対策を講じる)
文章を書くうえでは、「何かを軽くたたく・入力する・施す」といった広い意味に当てはまる場合は、まず「打つ」を候補にするのが無難です。
打つの語源は?
「打」という漢字は、「手へん」に「丁」を組み合わせた形で、「手でまっすぐに叩く・打ち下ろす」という動作を表す象形から成り立ったとされます。もともとは、木や物を叩いて形を整えたり、打ちつけたりするイメージから始まりました。
そこから「打診する」「打開する」「打ち合わせ」といった、抽象的・比喩的な用法へと意味の範囲が広がりました。語源を知っておくと、「問題に一手を打つ」といった表現も、「手を振り下ろして状況を変える」イメージとして理解しやすくなります。
打つの類義語と対義語は?
打つの類義語
- 叩く(たたく)
- 殴る(なぐる)
- 突く(つく)
- たたき込む
- 入力する・キーをたたく(比喩的類義語)
打つの対義語のイメージ
明確な一語の対義語はありませんが、文脈によって次のような言葉が反対の働きを担います。
- 受ける(打つ/受ける)
- 防ぐ・避ける(打つ攻撃に対して守る側)
- 静観する・様子を見る(手を打つ⇔あえて何もしない)
「手を打つ」が「積極的に動く」ニュアンスを持つのに対し、「静観する」は「動かない選択」を表す対比的な表現です。
討つの意味
次に、「討つ」の意味と使い方を見ていきます。「討つ」は日常会話ではあまり頻繁に出てきませんが、ニュースや歴史、フィクションの世界では重要な漢字です。
討つとは何か?
「討つ」は、「敵や悪いものを攻めて倒す・懲らしめる」という意味を持つ漢字です。単に「打ち当てる」のではなく、「正義・制裁・戦い」といった背景が伴うのが大きな特徴です。
典型的には、次のような使い方をします。
- 敵を討つ
- 仇を討つ(かたきをうつ)
- 不正を討つ(比喩的)
ここで意識したいのは、「討つ」にはしばしば「道義的な正しさ」や「大義名分」が込められている点です。単に暴力を振るうのではなく、悪を懲らしめる・正義を実現する、というニュアンスが強く出ます。
討つを使うシチュエーションは?
「討つ」は、次のような文脈でよく登場します。
- 歴史・戦記物:敵軍を討つ、将軍を討つ、賊軍を討つ
- 物語・ドラマ:父の仇を討つ、悪を討つヒーロー
- ニュース・評論:汚職を討つ動き、不正を討つ姿勢
現代の会話で「討つ」をそのまま使うと、やや古風・硬い印象になります。そのため、日常では「やっつける」「倒す」といった言い換えが選ばれることも多いです。
討つの言葉の由来は?
「討」は、「言」と「寸」から成る形に由来し、もともと「尋ねただす」「問いただす」といった意味合いを持っていたとされます。そこから「罪を問いただす」「とがめる」イメージが発展し、「悪をただし、攻めて滅ぼす」意味へと広がっていきました。
語源を踏まえると、「討つ」には単なる攻撃ではなく、「間違いをただして正す」「不正を明らかにする」といったニュアンスが含まれていることが分かります。
討つの類語・同義語や対義語
討つの類語・同義語
- 攻める・攻撃する
- 成敗する
- 退治する
- 征伐する
- やっつける(口語的)
討つの対義語のイメージ
- 許す・赦す
- 和解する・和睦する
- 見逃す
「仇を討つ」に対して、「仇を許す」「復讐を捨てる」といった形で、価値観の対立を描くこともできます。
撃つの意味
最後に、「撃つ」の意味と使い方を見ていきます。「撃つ」は現代のニュースや軍事関係、スポーツ(射撃競技など)の文脈で頻繁に登場する漢字です。
撃つの意味を解説
「撃つ」は、「銃・砲・ミサイル・矢などを発射して攻撃する」ことを表す漢字です。特に、「弾丸を飛ばして相手・目標を傷つける」イメージが中心になります。
- 銃を撃つ
- ミサイルを撃つ
- 矢を撃つ
- 敵機を撃ち落とす
- 迎え撃つ
「打つ」と違い、武器の発射・射撃と結びついていることがポイントです。
撃つはどんな時に使用する?
「撃つ」がふさわしいのは、次のような場面です。
- 軍事・戦争:銃を撃つ、砲撃を撃つ、ミサイルを撃つ
- 狩猟:鳥を撃つ、鹿を撃つ(猟銃を用いる狩り)
- ニュース報道:警察官が威嚇射撃を撃つ、防空システムが迎撃ミサイルを撃つ
同じ「うつ」でも、「ボールを撃つ」「キーボードを撃つ」という言い方は不自然です。このような場合は必ず「打つ」を用います。
撃つの語源・由来は?
「撃」は、「手で打つ・攻撃する」イメージから発達した漢字で、構えた手が相手に向かって強くぶつかる様子を表すとされています。古くは「攻める」「打ち破る」といった広い意味を持っていましたが、近代以降は特に「射撃する」「銃で攻撃する」意味で用いられることが多くなりました。
現代日本語では、戦争や犯罪、事件などセンシティブな文脈で登場することが多い漢字でもあるため、表現するときは文脈とトーンに十分注意が必要です。
撃つの類義語と対義語は?
撃つの類義語
- 射撃する
- 撃ち込む
- 砲撃する
- 発砲する
- 射る(やをいる)
撃つの対義語のイメージ
- 防ぐ・防御する
- かわす・回避する
- 停戦する・武装解除する
「撃つ/撃たれる」という関係だけでなく、「撃つ」こと自体をやめて「停戦する」「武器を置く」といった方向性を対義的な概念として捉えることもできます。
打つの正しい使い方を詳しく
ここからは、三つの中でも特に使用頻度が高い「打つ」に焦点を当て、具体的な例文や言い換え表現、よくある間違いを詳しく見ていきます。
打つの例文5選
- 彼は決勝戦で見事なホームランを打つことができた。
- 会議が始まる前に、クライアントへ確認のメールを打つ。
- 感染症の流行を受けて、早めにワクチンを打つことにした。
- 今のうちに何か手を打つべきだと、チーム全員が感じていた。
- 文章を入力する前に、まずはパスワードを打つ必要がある。
打つの言い換え可能なフレーズ
「打つ」は意味が広い分、文脈によって適切な言い換え表現が変わります。
- ホームランを打つ → ホームランを放つ/打球を飛ばす
- メールを打つ → メールを送る/メールを作成する
- ワクチンを打つ → ワクチンを接種する
- 手を打つ → 対策を講じる/先手を取る
ビジネス文書では、「メールを打つ」よりも「メールを送る」「メールをお送りする」のように、より丁寧で具体的な表現を選ぶと好印象です。
打つの正しい使い方のポイント
- 物理的に「たたく動作」か、比喩的な「処置・行為」を表しているか意識する
- ビジネス文書では、必要に応じて「送る」「接種する」など具体的な語に置き換える
- 「撃つ」と混同しないよう、銃・弾丸・ミサイルが絡む場合は「撃つ」を優先する
打つの間違いやすい表現
次のような表現は、日本語として不自然になります。
- × ミサイルを打つ → ◯ ミサイルを撃つ
- × 敵を打つ(倒すニュアンスで) → ◯ 敵を討つ/敵を倒す
- × 銃を打つ → ◯ 銃を撃つ
銃・ミサイルなどの武器と組み合わせるときは「撃つ」、敵や悪を懲らしめる文脈では「討つ」とすることで、文章の精度がぐっと上がります。
討つを正しく使うために
続いて、「討つ」を実際の文章でどう使えばよいか、例文や言い換え表現を通して確認していきます。
討つの例文5選
- 主人公は、長年探し求めていた仇をついに討つことに成功した。
- 正義感に燃える若者たちが、腐敗した政治を討つべく立ち上がった。
- 武将たちは、夜明けとともに敵陣を討つために進軍した。
- 物語のクライマックスで、英雄は国を脅かす魔王を討つ。
- 歴史書には、暴君を討つために民衆が蜂起した様子が詳しく記されている。
討つを言い換えてみると
現代的な言い回しにしたい場合、次のような言い換えが考えられます。
- 仇を討つ → 仇を取る/復讐を果たす
- 悪を討つ → 悪をやっつける/悪を退治する
- 暴君を討つ → 暴君を打倒する/権力者を倒す
ビジネスや日常会話では、「討つ」をそのまま使うよりも、「打倒する」「なくす」「正す」などの表現の方が自然なことが多いです。
討つを正しく使う方法
- 「討つ」は敵・悪を倒す、という文脈に限定して使う
- 日常的な軽いケンカやスポーツにはあまり用いず、歴史的・物語的な場面に向く
- ニュース・評論では比喩として「不正を討つ」「汚職を討つ」のように使われることもある
討つの間違った使い方
「討つ」はやや硬い表現なので、次のような使い方は不自然になります。
- × 隣のチームを討つ → ◯ 隣のチームに勝つ/打ち勝つ
- × 蚊を討つ → ◯ 蚊を退治する/蚊を叩く
- × ボールを討つ → ◯ ボールを打つ
「討つ」はあくまで「敵・悪」に向けられる言葉という前提を押さえておくと、誤用を避けやすくなります。
撃つの正しい使い方を解説
最後に、「撃つ」の具体的な例文と、他の表現との言い換え、誤用しやすいポイントを確認していきます。
撃つの例文5選
- 警備員は、侵入者に向けて警告のために空へ向けて銃を撃つ真似をした。
- 射撃場で、初めて本物のライフルを撃つ体験をした。
- 防空システムが、接近するミサイルを迎え撃つ準備を整えた。
- 狩人たちは、山奥で鳥を撃つために夜明け前から待機していた。
- 試合終盤、彼は逆転を狙って強烈なシュートを撃つが、惜しくもポストに当たった。
撃つを別の言葉で言い換えると
「撃つ」は、その文脈に応じて次のように言い換えられます。
- 銃を撃つ → 銃を発砲する/銃を放つ
- ミサイルを撃つ → ミサイルを発射する
- 敵機を撃ち落とす → 敵機を撃墜する
- 迎え撃つ → 敵を迎撃する
ニュース記事などでは、「撃つ」単独よりも「発砲する」「発射する」「撃墜する」「迎撃する」といった語が好まれることも多く、文体や媒体に応じた選択が求められます。
撃つを正しく使うポイント
- 銃・砲・ミサイル・矢など「飛ぶ武器」が関わるときに用いる
- スポーツの「シュートを撃つ」は比喩的な用法で、競技や文体によっては「放つ」「打つ」も使われる
- センシティブな文脈が多いため、読者への配慮と情報の正確さを重視する
撃つと誤使用しやすい表現
次のようなケースでは、「撃つ」を使うと不自然になります。
- × キーボードを撃つ → ◯ キーボードを打つ
- × ゴングを撃つ → ◯ ゴングを打つ
- × 相手の頬を撃つ → ◯ 相手の頬を打つ/叩く/平手打ちする
「撃つ」を選びそうになったら、「そこに銃・弾・ミサイル・矢などの武器があるか?」と一度立ち止まって考えてみると、誤用を防げます。
まとめ:打つと討つと撃つの違いと意味・使い方の例文
最後に、「打つ」「討つ」「撃つ」のポイントをもう一度整理します。
- 打つ:もっとも広く使われ、「たたく」「入力する」「対策を施す」など、日常的な多くの行為を表す
- 討つ:敵や悪を攻めて倒すイメージ。やや古風で、歴史・物語・比喩表現に向く
- 撃つ:銃・砲・ミサイル・矢などを発射して攻撃することを中心に表す
本記事で扱った内容は、日本語の一般的な用法・辞書的な解説に基づいたものであり、すべての文脈において絶対的に唯一の正解というわけではありません。特にニュース・法律・安全に関わる場面では、用語の選択一つで受け取られ方が大きく変わる可能性があります。
表記や用語の最終的な扱いについては、正確な情報は公式サイトをご確認ください。最終的な判断は専門家にご相談ください。
「打つ 討つ 撃つの違いや意味」をしっかり理解しておくと、文章全体が引き締まり、読み手に伝わるニュアンスも格段に豊かになります。漢字の使い分けに興味が湧いた方は、例えば「できる」と「出来る」の違いと使い方のような他の関連記事も参考にしながら、少しずつレパートリーを増やしていってみてください。

