「発報」と「通報」の違いとは?意味・使い方・例文を徹底解説
「発報」と「通報」の違いとは?意味・使い方・例文を徹底解説

「発報と通報の違いや意味がいまいち整理できない」「ビジネスメールや現場連絡で、どちらを使うべきか迷う」——そんな悩みは意外と多いです。

特に、防災やセキュリティの文脈では、火災報知器の作動やアラート、緊急連絡、119番への連絡などが絡むため、言葉の選び間違いが誤解につながりやすいのが厄介なところです。さらに、誤発報のときの表現や、報告・通知との違いまで気になってくると、混乱しがちです。

この記事では、「発報」と「通報」の意味の違いを軸に、使い分け、英語表現、語源、類義語・対義語、言い換え、例文まで一気に整理します。読んだあとには、マニュアル・社内連絡・会話のどの場面でも、自信を持って言葉を選べるようになります。

  1. 発報と通報の意味の違いを一文で整理できる
  2. 現場・ビジネスでの使い分け基準が分かる
  3. 英語表現や言い換えで誤解を減らせる
  4. 例文と間違いやすい表現で実践的に身につく

発報と通報の違い

まずは結論から押さえるのが最短ルートです。ここでは「意味」「使い分け」「英語表現」をセットで整理して、頭の中のモヤモヤを一気に解消します。

結論:発報と通報の意味の違い

結論はシンプルで、発報は「装置・システムが警報を発すること」通報は「人が異常や出来事を関係先へ知らせること」です。

発報は、火災報知器・侵入センサー・監視システムなどが「異常を検知してアラームを出す」イメージ。通報は、目撃者や担当者が「消防・警察・管理者へ連絡する」イメージです。

項目 発報 通報
主体 装置・システム 人(目撃者・担当者)
中心の動き 警報を発する(鳴る・光る・通知する) 知らせる(電話・無線・アプリ・口頭)
よくある例 火災報知器が発報した/センサーが発報した 119番へ通報した/警備会社へ通報した
誤解が起きるポイント 「人が知らせた」場面に使うとズレる 「装置が鳴った」場面に使うとズレる
迷ったら「鳴ったのは装置か/知らせたのは人か」で切り分けると、発報と通報はほぼ迷いません

発報と通報の使い分けの違い

使い分けのコツは、「第一報がどこから出たか」で決めることです。

1. 装置が先に反応したなら「発報」

火災感知器やセキュリティセンサーが作動し、警報音・回転灯・監視盤の表示・自動通知などが出た状況は「発報」です。現場では「発報→確認→必要に応じて通報」という流れで語られることが多く、時系列で考えると整理しやすいです。

2. 人が先に知らせたなら「通報」

煙を見つけた住民が119番へ電話した、従業員が管理室に連絡した、警備会社へ異常を知らせた——このように「人が判断して知らせる」行為は「通報」です。

緊急対応の文脈では、自治体・施設・企業の規程で用語や手順が定義されている場合があります。運用ルールは必ず公式資料や自組織のマニュアルで確認してください

発報と通報の英語表現の違い

英語では日本語ほど一語でピタッと分かれないこともありますが、ニュアンスは次のように整理できます。

  • 発報issue an alarmraise an alarmsound an alarmset off an alarm
  • 通報report(通報・報告)/call the policecall emergency servicesplace a 119 call(日本の119番を説明する場合)

装置が鳴ったことを強調するなら「set off an alarm(警報が鳴る・作動する)」が自然。人が知らせたことを強調するなら「report」や「call」が無難です。

日本語の「通報」は、英語だと report に寄ることが多い一方で、相手先が明確なら call the police / call the fire department のほうが誤解が少なくなります

発報とは?

ここからはそれぞれの言葉を単体で深掘りします。まずは「発報」。防災・防犯・設備管理の現場で頻出するので、意味と使い方を固めておくと文章が締まります。

発報の意味や定義

発報は、一般に「警報を発すること」を意味します。特に、火災・地震・侵入・設備異常などの非常事態を知らせるために、警告音を出したり、信号や通知を送ったりする文脈で使われます。

ポイントは、「警報(アラーム)として外へ出る」という性質です。単なるお知らせ(通知)よりも、緊急度や重要度が高い場面で選ばれやすい言葉だと押さえてください。

発報はどんな時に使用する?

発報が活きるのは、装置・システムが異常を検知して作動したときです。たとえば次のような場面で使います。

  • 火災報知器(感知器)が作動し、警報音が鳴った
  • 侵入センサーが反応し、警備会社へ自動通知が飛んだ
  • 監視システムが設備異常を検知し、アラートが上がった
  • 回転灯や警報盤に異常表示が出た

逆に、人が電話して知らせた行為を「発報」と言うとズレやすいです。人が行うのは基本的に「通報」や「報告」になります。

発報の語源は?

発報は、漢字の分解で覚えると強いです。「発(発する・発信する)」+「報(知らせ)」という組み合わせで、「知らせを発する」という発想がそのまま出ています。

現場では「警報を発する」の意味で定着しており、「報」の字が入ることで、単なる音ではなく“知らせとして成立している警報”というニュアンスが乗りやすいのが特徴です。

発報の類義語と対義語は?

発報は専門寄りの語なので、完全一致の類義語は少ないのですが、近い言い換えは作れます。

類義語(近い表現)

  • 警報が作動する
  • アラームが鳴る
  • 警告が出る
  • アラートが上がる(IT・監視の文脈)

対義語(反対の状態に近い表現)

  • 解除する(警報解除)
  • 復旧する(異常が解消する)
  • 沈静化する(警報状態が落ち着く)

「対義語」は辞書的に一語で固定されにくいので、文章では「発報した/解除した」のように“状態の反転”で表現すると伝わりやすいです。

通報とは?

続いて「通報」です。ニュースや日常会話でも出る言葉ですが、防災・事件・迷惑行為などの場面ではニュアンスが変わりやすいので、意味の芯を押さえておきましょう。

通報の意味を詳しく

通報は、一般に「事件・事故・異常な状況などを関係機関や関係者に知らせること」を指します。119番や110番のような緊急連絡だけでなく、施設の管理室へ知らせる、運営へ報告する、といった「しかるべき窓口へ知らせる」行為も含めて使われます。

重要なのは、通報は“人の意思”が入るという点です。見つけた人が状況を判断し、適切な相手へ連絡する——この主体性が「発報」と決定的に違います。

通報を使うシチュエーションは?

通報がよく使われるのは次のような状況です。

  • 火災や救急の疑いがあり、119番へ連絡する
  • 不審者や犯罪の疑いがあり、110番へ連絡する
  • 施設内の異常を管理室・警備会社・ビル管理へ知らせる
  • 迷惑行為や規約違反を運営へ知らせる(アプリ・SNS等)

「通報=警察や消防だけ」と思い込みがちですが、文章では“窓口”が誰かを補うと誤解が減ります(例:管理者へ通報、運営へ通報)。

緊急時の連絡は状況で最適解が変わります。危険を感じたら無理に自己判断で対処せず、地域の案内や公式窓口の指示に従ってください。最終的な判断は専門家・関係機関に相談するのが安全です

通報の言葉の由来は?

通報は、「通(通じる・伝える)」+「報(知らせる)」の組み合わせで、情報を相手へ通して知らせる、という意味合いが読み取れます。言葉としては「知らせる」でも、より公的・手続き的な響きが出やすいのが特徴です。

通報の類語・同義語や対義語

通報は場面によって言い換えが効きます。文章の硬さや緊急度で選び分けてください。

類語・同義語(近い表現)

  • 連絡する
  • 届け出る(制度・手続き寄り)
  • 報告する(社内・業務寄り)
  • 申告する(申告義務・自己申告の文脈)

対義語(反対の行為に近い表現)

  • 黙認する
  • 放置する
  • 見過ごす

ただし、対義語は強いニュアンスになりやすいので、非難に見えないよう注意が必要です。状況説明では「通報しなかった」程度に留めるほうが無難な場面もあります。

発報の正しい使い方を詳しく

ここからは実践編です。発報は“それっぽく”使えてしまうぶん、誤用が起きやすい言葉でもあります。例文とポイントで、ブレない使い方に整えます。

発報の例文5選

  • 火災報知器が発報したため、係員が現場を確認している
  • 侵入センサーが発報し、監視センターに自動通知が送信された
  • 監視システムが発報したが、原因は一時的な通信障害だった
  • 発報を確認後、避難誘導の手順に従って館内放送を行った
  • 誤発報の可能性もあるため、復旧前に原因を切り分ける

発報の言い換え可能なフレーズ

文章の読みやすさを優先するなら、次の言い換えが便利です。

  • 警報が作動した
  • アラームが鳴った
  • 警告が出た
  • アラートが上がった

ただし、社内規程や設備マニュアルで「発報」が正式用語になっている場合は、用語を揃えるほうが混乱を防げます。

発報の正しい使い方のポイント

発報は「装置・システムが異常を検知して警報として出力した状態」を指す言葉として使う

私が文章作成や手順書で意識しているのは、「発報=現象」「通報=行為」の区別です。発報は“起きた状態”の描写、通報は“やった行動”の描写。これを軸にすると、時系列も自然に組み立てられます。

おすすめの書き方テンプレ

  • (発報)何が発報したか
  • (確認)誰が何を確認したか
  • (通報)どこへ通報したか
  • (対応)どんな措置を取ったか

発報の間違いやすい表現

多い誤りは、人が知らせた行為に「発報」を使ってしまうことです。

  • × 管理室に発報した(人が連絡しているのでズレやすい)
  • ○ 管理室に通報した/連絡した
  • × 私が発報しました(装置主体の語感と合いにくい)
  • ○ 私が通報しました/報告しました

設備や警備の運用では、用語の定義が契約・規程で固定されていることがあります。重要な文書は必ず公式資料を確認し、必要なら担当部署や専門家へ相談してください

関連して「注意喚起」のニュアンスも整理しておくと、文章のトーンが整います。必要があれば、「注意勧告」と「注意喚起」の違い|意味・使い分け・例文も参考になります。

通報を正しく使うために

通報は日常でも使うぶん、「とりあえず通報」「軽い連絡も通報」と広がりがちです。ここでは、誤解が起きにくい通報の書き方・言い換えを固めます。

通報の例文5選

  • 近隣で煙を見かけたため、119番へ通報した
  • 不審者を目撃したので、警察へ通報した
  • 設備の異常を確認し、管理会社へ通報した
  • 迷惑行為が続くため、運営へ通報した
  • 通報後は指示に従い、安全を確保したうえで状況を共有した

通報を言い換えてみると

通報は、相手と目的で言い換えると伝わりやすくなります。

  • (社内)管理者へ連絡した/担当へ報告した
  • (公的)警察・消防へ届け出た緊急連絡した
  • (Web)運営へ報告した/規約違反を報告した

「通報」は硬めの表現なので、社内チャットでは「連絡」、報告書では「通報」と、媒体で使い分けるのも実務的です。

通報を正しく使う方法

通報で大切なのは、「誰に」「何を」「どの程度の確度で」を揃えることです。特に、未確認情報の段階では断定を避け、状況を丁寧に書くほど、受け手が動きやすくなります。

通報文は「場所・状況・緊急度・連絡先」を短く揃えると、読み手の判断が速くなる

通報の文章で役立つ要素

  • 場所(住所・階・目印)
  • 状況(煙・炎・けが人・不審者など)
  • 変化(拡大している/落ち着いている)
  • 自分の立場(目撃者/管理者/関係者)

緊急時は安全確保が最優先です。危険がある場合は無理に近づかず、公式な窓口の指示に従ってください。制度・法律・運用は地域や組織で異なるため、正確な情報は公式サイトや規程で確認し、必要に応じて専門家へ相談してください

通報の間違った使い方

通報でありがちなミスは、「範囲が広すぎて相手が困る」書き方です。

  • × とにかくヤバいので通報します(状況が不明)
  • ○ ○○付近で煙を確認、火元は未確認のため119番へ通報
  • × 確実に犯人です(断定)
  • ○ 不審な人物を目撃、特徴は○○で警察へ通報

「断定しない」「事実と推測を分ける」だけで、通報の質は大きく上がります。

まとめ:発報と通報の違いと意味・使い方の例文

発報と通報は似て見えて、軸がまったく違います。発報は装置・システムが警報を発すること通報は人が異常を関係先へ知らせること。この一点を押さえるだけで、用語選びの迷いは激減します。

実務では「発報→確認→通報」という流れで整理すると、文章も手順も分かりやすくなります。英語表現は、発報なら issue/sound/set off an alarm、通報なら report/call を中心に、相手先が伝わる形で組み立てるのがコツです。

なお、防災・警備・緊急対応は安全に直結します。運用ルールや連絡手順は地域・組織・設備で異なるため、正確な情報は公式サイトや自組織の規程を必ず確認し、判断に迷う場合は関係機関や専門家に相談してください。

参考

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